本部船運営記。2019年第3レースは“JORDAN”さんでした。

2019年5月25日

5月19日(日)は2019年シリーズレースの第3戦でした。今日は湾外コースの予定で、受付時間8:30~9:00、スタート10:00の予定です。8:00過ぎには本部船運営メンバーの“JORDAN”チームの皆さんとレース委員長ほかHYC役員の面々がハーバーに集合しました。本部船運営メンバーの皆さんはさっそくアウターマークや信号旗などの運営用品一式を船に積み込み、クラブハウス2階で受付の準備を済ませました。今日の天気予報では曇り、南東-東南東の風8~15ノットとのことで、レース委員長と今日のコースを相談して博多湾口の玄界島を反時計で回り、西方向の沖合い4マイルの長間礁を反時計で回るコースに決定。距離は21マイル。9:00の受付終了時点で20艇のエントリーがありました。

DSC07709DSC07710DSC07716

9:15にはスタートライン設置のため本部船が出港しましたが、海上に出ると意外と風があって13~16ノットの風が吹いており、波も1.5mほどあります。最小26フィート艇から最大51フィート艇まで、また快速の40フィートのHPR艇も参加していて、走りが楽しみです。

9:55に5分前の予告信号、続いて4分前の準備信号が発せられ、参加艇がスタートライン近くに集まってきました。風は15ノット前後で安定しています。風向は南東。10:00ちょうどにスタート信号が発せられ、オールフェアで第3レースがスタートしました。各艇ともスタートと同時にジェネカー、スピンを展開して、第1回航ポイントの玄界島方向に突き進んで行きました。なかなか壮観な眺めです。このまま風が大きく変わらなければ玄界島までは一本コース、玄界島でジャイブして第2回航ポイントの長間礁までもポートの一本コース、帰りはクローズホールドのコースとなります。40フィートのHPR艇“GALAXY”が徐々に前に出ていき、それを50フィートの“K.CONTESSA 風と虹”、51フィートの“May be”が追い駆ける展開となりました。玄界島に向かう途中で風速がかなり強くなり、時折り20ノットオーバーのブローが入り、各艇苦労していました。最近はマストトップから大きなジェネカーやスピンを上げている艇が多く、強大な風圧で艇のコントロールを失いブローチングしている艇、ジェネカーのタックシートが切れたりジェネカーシートが飛んでセールがバタバタはためいている艇、ジェネカー降下の際に海に落として回収に苦労している艇など、あちこちでトラブルが発生していました。なかでも強烈なブローが入って、パーマネントバックステイのクリートが飛んでディスマストし、無念にもリタイヤした艇が1艇出ました。あとでオーナーに話を聞くと、バックステイを止めていたカムクリートがプレッシャーに持ちこたえることができなくて飛んでしまい、マストを後ろに支える力を失って折れたそうです。ワンサイズ大きなカムクリートを付けておくべきだったと反省しきりでした。また、たまたまこのトラブルを目撃した福岡海上保安部の巡視船が近付いてきて、「大丈夫ですか!」と呼び掛けられたので、両手で大きく丸の字を作って「大丈夫です!」とアピールしたところ、そのまま離れて行ったとのことです。

DSCF1011DSCF1013DSCF1028DSCF1034

DSCF1039DSCF1040DSCF1041DSCF1043

DSCF1044DSCF1045DSCF1049DSCF1047

その後も風は落ちることなく終始20ノット前後の風が吹き続け、12:21:05に“GALAXY”が2着以下を大きく引き離して堂々のファーストホーム。平均艇速は10ノットを超えていたようです。12:39:40に“K.CONTESSA 風と虹”が2着、12:42:22に“May be”が3着でフィニッシュ。14:40:46に最終艇の“Happy Holiday”がフィニッシュして無事にレースが終了しました。修正1位は圧倒的な走りの”GALAXY”でした。今回のレースでは何艇かトラブルに見舞われましたが、幸いにも人的被害はありませんでした。

DSCF1050DSCF1051DSCF1053DSCF1054

DSCF1056DSCF1058DSCF1060DSCF1062

DSCF1063DSCF1066DSCF1068DSCF1069

DSCF1073DSCF1077DSCF1080DSCF1084

本部船を運営していただいた“JORDAN”の皆さん、本当にお疲れ様でした。6月16日(日)の第4レースは「湾内コース」の予定なので、受付9:30~10:00、スタート11:00です。お間違えの無いように!来月の本部船は“いそしぎ”さんです。

[以下は本部船“JORDAN”Yオーナーのレポートです]

年間スケジュールに沿い5月は外洋レースの予定。通年であれば、志賀島沖合い北東に位置する「相ノ島(猫の島で世界的に有名)」回航コースでしたが、天気予報では午後から風が少し落ちる!との予想で、少し短めに「玄界島→長間礁灯台 反時計回りの21マイルのコースに決定。しかしながら、午前10時のスタート前20分くらいから南南東の強風が吹き始め、風速は徐々に上がり始め、スピンネーカー、ジェネカーセットの20艇の艇団は、玄界島方向へ見る見る遠ざかっていきました。

DSCF1090安全航行を願いつつも、残念なことに玄界島手前で会員艇がディスマスト。折れ残ったマストにセールが中途半端に開いて回収できない、アンカーが効かない、エンジンがオーバーヒート。こういう時には不具合が重なるもんです。すぐに小戸ヨットハーバーに救助要請し、幸い負傷者もなくヨットハーバーへ曳航帰港することができました。慣れ親しんだ博多湾ですが、荒天の海面で漂流中の船舶位置を確認するのは難しかったと思います。迅速な対応をしていただいた小戸ヨットハーバーのスタッフの方々、お手伝いいただいた大学ヨット部の学生諸君に大変感謝申し上げます。荒天のなか、トップ艇は2時間21分でフィニッシュ。残り18艇も無事に次々とフィニッシュし、気まぐれな春の南風の中、楽しくもあり、教訓もありのクラブレースでした。

 今回の教訓  その① 最後の頼み、エンジンは常に整備しておきましょう。

           その② 携帯電話の位置情報サービスを利用しましょう。

           その③ 海上無線機の設置をお願いします。


博多ヨットクラブとは規約組織会員艇入会案内オリジナルグッズサイトマップ

copyright © HAKATA YACHT CLUB All Rights Reserved.