本部船運営記。7月第5レース・壱岐レース

2013年7月27日

7月第5レースはHYCレースの中でも最長(30マイル)でオーバーナイトの壱岐レースです。海の日前日の日曜日の午前0時にスタートするので、真夜中の本部艇運営になります。またフィニッシュの壱岐島には別の本部艇をスタンバイさせるという、HYCレースの中でも運営が大掛かりなレースです。

今年は梅雨明けが平年比11日も早かったので大雨の心配もなく、夏空でのレース実施ということで本部艇もレース参加艇も気分的には楽でした。スタート本部艇はこれまで壱岐レース皆勤賞の「AZUMI号」。今年はどうしてもクルーの都合が付かず無念の不参加で、それならばせめて本部艇をしようとありがたい申し出がありました。これに、こちらも壱岐レース常連の「JORDAN号」もクルーが揃わずに不参加となったため、オーナーでありHYC会長の山田氏がAZUMI号に乗り組んで、万全のスタート本部艇となりました。フィニッシュ地点の壱岐・筒城浜沖の本部艇は、ここ何年も「はっぴーがーでんⅢ」号のNオーナーが務めていただいています。 以下に、各本部艇の感想をいただきましたので紹介します。

 

[スタート本部艇レポート]・・・「AZUMI」号 Tオーナー

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「AZUMI」号

   初めての夜間の本部艇を経験してみて、どの艇が本部艇をしても感じることだと思いますが、意外と楽でした。HYC各役員の皆様がしっかり前準備をされていて、事前にメールでこと細かに前日から当日までの本部艇の行動表をいただき、かつ、受付時には参加費のお釣り、出艇申告書、帆走指示書などをすべて完璧に用意されていました。夜間ですので、本部艇の位置を示すために「ストロボライト」2個を高い位置に取り付けて、スタート2時間前の午後10時過ぎに出艇してハーバー沖にアンカーリング。リミットマークは設置せずにハーバへの入港灯(緑)をリミットマークに見立てて、本部艇を左手に見てスタートです(通常と逆)。午後11時過ぎくらいから航海灯を付けたレース艇が次々にハーバーから出てきて、俄然スタート海面が賑やかになりました。レース艇がアンカーロープを引っ掛けないように、時々メガホンでロープが出ている方向をアナウンスします。夜間は距離感が取りにくいので、艇同士の衝突やアンカーロープの引っ掛けが一番心配ですが、今日は、南の風で風速も3、4ノット程度であまり艇速も上がらず、そう心配しなくてもいいようです。

スタート5分前の午後11時55分、長音一声と同時にクラブ旗を掲揚して「予告信号」を発します。続いて午後11時56分、長音一声とP旗を掲揚してスタート4分前の「準備信号」を発します。午後11時59分、長音一声とP旗降下で「スタート1分前」を発します。夜間のためリコール艇があっても艇の確認ができず、万一リコールになった場合は「ゼネリコ」として再スタートになるため、リコール艇が出ないように祈っていましたが、各艇とも遠慮気味に慎重にアプローチをしています。午前0時、長音一声とクラブ旗降下で「スタート」信号を発しましたが、祈りが通じたのか信号前にスタートラインを切る航海灯は無く、無事に全艇「オールフェア」で壱岐レースがスタートしました。ほっとひと安心です。一旦ハーバーに帰って、翌日ハーバーの倉庫にフラッグなどの運営用品を収納して任務を完了。でも、やはりレースには参加したかったですね。

 

[フィニッシュ本部艇レポート]・・・「はっぴーがーでんⅢ」号 Nオーナー

例年、壱岐レースのフィニッシュ本部艇を務めていますが、今回は私の艇である「はっぴーがーでんⅢ」ではなく、同じマリノアで親しくしている「蒼天」号を使用しました。いつもお世話になっている蒼天オーナーのOさんが「うちの船も冷房効いとるから蒼天で行こう。」という提案から交代の運びになりました。皆さんもそうでしょうが、どこの船もクルー不足は深刻です。「はっぴーがーでん」も長距離のクルージングの時は他の船のオーナーにお願いして、クルーになってもらいやっと出かけれるのです。

メンバーは、私と蒼天のOオーナー、口ばかりで生活している「ジュリア」号のAさん(RKBラジオのパーソナリティー)、博多ヨットクラブ最長老の「ST.ELMO」号のS爺様(87歳)、その介護をしている(笑)同じくST.ELMOのNさんの5人です。

7月13日の土曜、予定よりも早く20時半にマリノアを出航しました。その後は機帆走で7~8ノットの艇速で壱岐七湊を目指します。湾内では良い風が吹いており、今年のレースは早く終わるかなという予感がしました。

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「蒼天」号

途中、山田会長から携帯メールで全16艇のデータが送られてきました。多少風はあるが去年よりは良い条件の中、日の変わった14日午前1時くらいからアンカリングしました。夜中のアンカリングは結構大変です。一度船を停めましたが、暗い中確認すると筒城浜海水浴場の仕切り網のすぐ近く、10m程の位置だったので慌てて沖出ししました。安全を考え多少指示された位置よりも沖に停めます。

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フィニッシュ本部艇メンバー

それから、軽く食事をとり冷房を入れて仮眠をとりました。途中ZEPHYRUSのSさんから、博多湾を出るのに微風・無風で進まず、玄界島近くで再スタートの様相を呈したが、博多湾を出てからは南西の風がコンスタントに吹き出し、時折り20ノットを越す風の中、艇速も6~7ノットと快調で、多分トップ艇は8時過ぎくらいにはフィニッシュするのではないだろうかという連絡をいただきました。

フィニッシュに備えて軽く朝食をとりレース艇を迎える準備を整えます。7時35分過ぎくらいに「名島」の西側海上にヨットらしき船影が確認できました。どうやらトップ艇のようです。そのすぐ後ろにも1艇姿が見え出しました。かなり接近しているようです。ファーストホームは「May be」、1分半遅れで「Hamming bird」、その後を「Suru Sumi」 .....と続きます。

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次々にフィニッシュするレース艇

「蒼天」のOオーナーがゴールのホーンを鳴らし、「ST.ELMO」のNさんが記録をとり、私が写真を撮り、「ジュリア」のAチャンと「ST.ELMO」のS爺様が拍手したりチャチャいれます。チームワークもバッチリです。

結局「Summer time」リタイアの報告を受けて、10:25 に最終艇のオープン参加「スピルナ」のフィニッシュを見届け本部艇の業務を終了し、結果を山田会長に携帯メールしました。

その後は芦辺のジェットフォイル桟橋につけて、タクシーで湯の本温泉、焼き肉のうめしまで夕食をとり、15日朝8時に出航、12時30分にマリノアに無事到着して、海の日の連休、壱岐レース本部艇クルージングが終了しました。


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