4月21日(日)は2019シリーズレースの第2戦でした。『平成』最後のレースとなりましたが天気予報は晴天で北北西の風、4~8ノットで波もほとんどなく、少々風が弱い感じですが絶好のレース日和です。。今日は湾内コースの予定で、受付時間9:30~10:00、スタート11:00の予定です。8:30には本部船運営メンバーの翔風チームの面々がハーバーに集合し、アウターマークや信号旗などの運営用品一式を船に積み込み、クラブハウス2階で受付の準備を済ませました。黒住レース委員長と本部船メンバーで今日のコースを博多湾口の「クタベ瀬黄色ブイ時計回り」に決定。距離は約11マイル。机島方向からの風となるため往路はクローズドホールド、回航してからの復路はフリーと、理想的なコンディションです。10:00の受付終了時点で23艇のエントリーがありました。
10時過ぎには準備を終えたレース参加艇が次々に出港して行きました。小戸沖には沢山のディンギーが出ており、邪魔をしないように少し沖合にスタートラインを設置します。スタートライン近くでは5~6ノットの軽風が吹いていたため、各艇フルセールでウォーミングアップを開始。今日は大潮で満潮が10:47、風が弱いので潮流の読みもレースの成績を大きく左右します。10時半に本部船がスタートラインを設定すると、散らばっていた参加艇が徐々に寄ってきてラインを流していきます。26フィートから51フィートまで23艇のヨットがライン近くを流していく様は壮観です。
10:55に5分前の予告信号、続いて4分前の準備信号が発せられると、各艇レースモードに突入し、ラインに沿って本部船方向からアウターマーク方向に流しジャイブで戻るサークリング行動に移り、徐々にテンションも高まっていきます。11:00ちょうどにスタート信号が発せられ、リコール艇もなく「オールフェア」でレースがスタートしました。風は北北西で6ノットほど。平成最後のレース、晴天で波のない海面を皆さん気持ちよさそうに走っていきました。果たして西海面コースが有利か、はたまた東海面コースが有利か、興味深い展開になりそうです。
回航ポイントのクタベ瀬ブイを最初に回ったのは36フィートの“ENTERPRISE LILY”。俊足のHPR艇が50フィートクラス2艇の前を走ります。回航後も巨大なジェネカーを展開してフィニッシュを目指し、12:50:56に“ENTERPRISE LILY”(K-36 SAMURAI)が堂々のファーストホーム。2番手は51フィートの“May be”が12:54:45、3番手は50フィートの“K.CONTESSA 風と虹”が12:55:02にフィニッシュ。フリーのレグでは風速も15ノット前後に上がったため早いレース展開となりました。その後も“Humming bird Ⅴ”、“MALOLO”、“Suru Sumi”と次々にフィニッシュし、14:27:11に最終艇“Anela”がフィニッシュして、平成最後のHYCレースが無事に終了しました。潮流を見事に読み切って終始西海面をキープし続けたJ-24をチャーターした“Bebe”チームが、30フィートオーバーの艇を見事に抑えて修正1位。おめでとうございます。また本部船を運営していただいた“翔風”の皆さん、本当にお疲れ様でした。
5月19日(日)の第3レースは『令和』の最初のレースです。「湾外コース」の予定で、受付8:30~9:00、スタート10:00ですのでお間違えの無いように!
[以下は本部船“翔風”のNオーナーのレポートです]
確か2月のHYC総会の時だった。レース委員長より「5月の本部船お願い!」って頼まれて、二つ返事で「了解」と言ってから、はや2か月。レースもまだ始まったばかりだし、優勝などという文字は遠い時期。湾内だし早く終わるよねっと、いつものように特に何も考えず本部船を引き受けたのですが・・・よくよく考えれば、今年の第2レースは平成最後のHYCレースではありませんか。その本部船を仰せつかるなど、恐悦至極、身に余る光栄であります。でも責任感じますよね~~
平成最後、令和時代への架け橋?のレースと会員皆様も思われたのか、クラブハウスの2階で受付を始めると、春の陽気に誘われてか、どんどんエントリーが増えて、初めて参加されるAnelaさんをはじめ10:00の受付終了まで実に23艇の参加となりました。ちなみに、昨年度の最高参加艇数は、壱岐レースの32艇。これは、遠来艇や会員外が10艇あったことを考えると、会員艇の23という数字は昨年度のすべてのレースを上回る結果です。これだけ参加艇が増えたのも、普段の営業成果だよねってと会長と話しながらクラブハウスの窓から外を見ると、もうすでに数艇出港を始めている。皆さんの気合に圧倒されながらも、我々も早く出港してスタートラインを設置するために、エントリーを閉めたのち速攻でハーバーを離れ一路スタート海面へ。
リミットマークのブイを投げ入れそこで数回船を回して、マークが動いていないかを確認した後、本部船を東に回す。23艇なのでラインは長くと思いもするが、あまり長くするとエンドの船が見えない。GPSで距離を見ながら、一度アンカリングして様子をみるとラインが短く、また高さも少し足りないようです。まだ時間があるので、一度アンカー揚げて、再度少し走って打ち直し。スタート時間が迫ってくる。多くは本部船からのスタボードを狙っている。当初心配した風もこの時間のころには、ある程度吹いてくれて11:00にオールフェアでスタート。行ってらっしゃい。コースは、午前中はあまり風が出ないだろうと予想してクタベ瀬時計回りとなっている。一度ハーバーに戻ってメンバーの1人を降ろして再度スタート海面へ。
11:40 再びラインに戻って、本部船のお小遣いで買ったお弁当と果物を、春の陽気に誘われながらデッキでいただく。いい風が吹いている。スタート時より風速が上がり、15ノット近く、すこし白波も立ちだした。15ノットくらいまで上がればトップ艇は2時間かからないだろう。彼方に、トップグループと思われる数艇が見える。風速が上がっているので、遠くに見えた船もどんどん本部船に近づいてくる。圧倒的スピードをもって、ENTERPRISE LILY がファーストホーム。続いて右海面,左海面からそれぞれMay be、 K.CONTESSA 風と虹、そしてHumming bird Vが入ってくる。ここまでで、まだ13時を回っていない。つづいてMALOLO、Suru Sumi、 Jetta、 Le Grand Bleu 9、 ZEPHYRUS と続き、デットヒートをやってきたBebeチームが乗ったJ24と麻里絵がそれぞれ下、上から鼻の差でゴール。これだったらあと1時間ほどで全艇フィニッシュと期待をしたが、このころより、本部船付近の風も7ノット近くに落ちて後続艇が伸びない。それでも14:30までには全艇無事にフィニッシュ。お天気と風に感謝しながら平成最後のHYCレースを無事終わることができました。
HYCクラブが創設されたのが1977年(昭和52年)。昭和、平成の時代を駆け抜けてきた博多ヨットクラブ。改めて平成元年のリザルトをHPで見ると懐かしい船の名前もみえます。次の5月の第3レースは令和の時代のスタートとなるレースです。「初春令月、気淑風和」時代になっても、HYCの精神にふさわしいレースを続けていきたいですね。 (文責 中川「翔風」)
本年2月に新会員となられたヨット“Anela”の吉川オーナーより、入会にあたりコメントをいただきましたのでご紹介します。艇種はJeanneau Sun Odyssey 349で、係留地は小戸ヨットハーバーです。
Anela号の吉川和則と申します。この度は博多ヨットクラブに入会させて頂きありがとうございます。福岡市南区大橋で歯科医院を開業しております。
Anelaとはハワイの言葉で天使という意味で、2017年の12月に進水いたしました。家族全員ハワイが大好きで、海といえばハワイと言うことで家族で話し合って決めました。長男が大学のヨットクラブに所属したのをきっかけに購入することになったのですが、私自身ヨットが全く未経験で、最近やっと家族だけでも出航できるようになったところです。経験豊富な博多ヨットクラブの皆さんに色々と教えて頂ければ幸いです。スポーツは大好きで、冬はスノーボード、夏はウインドサーフィン、春秋はゴルフと年中体を動かしています。メンバーの方でご一緒できる機会があれば、是非よろしくお願いいたします。
ヨットレースは未経験で基本家族での参加になると思いますが、ご迷惑をおかけしないよう安全第一を心がけ、少しでも上位に入れるように研鑽していきたいと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。
3月17日(日)は2019年HYCシリーズレースの開幕戦でした。4か月ぶりのレースを待ちわびた17艇の会員艇とオープン参加でトリマラン艇の計18艇がエントリーしました。予報では晴れ、北西から北北西の風、8~15ノット、波高1.5mと絶好のセーリングコンディションとなりました。
第1レースの本部船は昨年の年間総合優勝艇の“SIESTA”チームが引き受けていただきました。9 時前にはチームの面々がハーバーに集合し、今年からレース委員長を務めるSHIESTAオーナーが今日のコースを考え、博多湾口に浮かぶ机島を反時計に回るコース(距離12マイル)に決定。コースが決まったので、運営メンバーはマークブイや信号旗などの運営用品を船に積み込み、クラブハウス2階でレース受付に備えました。10時に受付を終了してスタートライン設置のために出港しました。ハーバーの沖合いには今月まで「海苔網」が設置されているので、海苔網の北海面にスタートラインを設置。風は北西9~14ノットで、開幕戦を待ちわびた各艇が快適な気象コンディションの下、海面を行ったり来たりして走りを確認していました。この日に備えてしっかり整備したのか、各艇の船底は汚れひとつなくピカピカ、ツルツルで、やる気満々の意気込みが伝わってきました。
10時55分に5分前の予告信号、56分に4分前の準備信号が発せられます。2分前になると各艇スタートアプローチを開始。タイミングを見計らいながら艇をコントロールしていきます。風は14~15ノット、風が少し北に回ったので、スタボードタックでラインに並んでいきます。リコール艇が出ないように、ましてやゼネリコになるなよと願って11時ちょうどにスタート信号を発信。願いがかなってオールフェアで2019年開幕戦がスタートしました。
本部船から見ていると、能古島を過ぎた辺りから、タックして東海面に向かう艇団とそのまま伸ばして西海面に向かう艇団に大きく分かれました。これがヨットレースの面白いところです。コース選択も勝敗の行方に大きく左右します。風向はあまり変わらず、西から風が吹いてくるだろうと予測して西海面に向かうヨット。これに反して風向がもう少し北に振れて東海面が有利になるだろうと予測して走るヨット。果たして回航ポイントの机島に先に到達するのはどちらでしょう。結果が楽しみです。
13:05:28に50フィート対決を制した“K.CONTESSA 風と虹”が堂々のファーストホーム。2分遅れて“May be”が13:07:22に2着でフィニッシュ。“MALOLO”が3着、“Second Love”が4着、“Humming bird Ⅴ”が5着、“FALCON”が6着と、40フィートクラスが次々にフィニッシュ。その後もいい風を受けて続々とフィニッシュし、14:25:59に最終艇の“いそしぎ”がフィニッシュして無事に開幕戦が終了しました。往路のコース選択は、西海面が有利だったようです。参加艇の皆さんは快適なセーリングを楽しまれたことでしょう。また、本部船を運営していただいた“SIESTA”チームの皆さん、お疲れ様でした。
[以下は本部船“SIESTA”のクルーからのコメントです]
本日のレースは、天気(快晴)、風(平均12ノット北北西の風)、共に最高のコンディションの中でのレースとなりました。第1レースのスタートは、スタートライン上にピタリと12艇のヨットが並び、リコールもなく、見応えのある美しいスタートとなりました。今シーズン一発目のレースとしては、良いレース展開が期待できる幸先の良いスタートであったと感じています。スタート後、しばらく参加艇の走りを見学して、心地よい海風を受けてビールで乾杯!車を運転する人はノンアルコールです。ガッツリボリューム満点の沖縄の特製おにぎりやウインナー、ローストハムなどでランチタイムを楽しく過ごしました。私ごとで大変恐縮ですが、ヨットを始めてから初めて本部船を経験させていただきました。スタート時の張り詰めた緊張感、ゴール時の達成感、客観的にレースを見る事ができ、改めてヨットレースの良さを実感することができました。 (SIESTAクルー 柴谷)
2019年1月22日付でヨット“Altair”(アルタイル・OLSON 911)さんが、2月27日付でヨット“Anela”(アネラ・Jeanneau Sun Odyssey 349)が博多ヨットクラブに入会されました。Altairは西区の今津に係留、Anelaは西区小戸ハーバーに係留しています。レースやクルージング、懇親会などで楽しいクラブライフを満喫しましょう。
<Altair> <Anela>
博多ヨットクラブでは3月から11月まで年間10レースを行っています。いよいよ4 か月ぶりに2019年のレースシーズンが始まります。会員の皆様におかれては3月17日の第1レース開幕に向けて整備等に余念がないことと思います。
博多ヨットクラブレースは会員外のヨットもオープン参加として歓迎しますので、レースの雰囲気を味わってみようと思われる方はぜひともご参加ください。ただし参加にあたってはヨットレースを補償対象としている「ヨット保険」に加入していることが必須となっていますのでご確認ください。
博多ヨットクラブ2019年会員総会を2月24日(日)に小戸の福岡市ヨットハーバー会議室で開催しました。総会は30名の参加を得て(委任状提出を含む)午前10時30分から始まり、山田会長の冒頭の挨拶のあとさっそく議事に入り、事務局より2018年の事業報告、収支決算の説明があり、いずれも原案通り承認されました。次に、今年は役員改選期であり、会員より山田会長(JORDAN)の続投を望む声が出され、全会一致で再任が決まりました。その他の役員についても山田会長の指名により次のように決まりました。
副会長(行事委員会担当):吉川(May be)、副会長(レース委員会担当):黒住(SIESTA)、監事:沼田(Bambino)、会計・事務局:白石(ZEPHYRUS)、事務局補佐:中川(翔 風)。
続いて新役員のもと2019年の事業計画(案)、収支予算(案)の説明があり、いずれも原案通り承認されました。
レース日程については従来から一部変更した。7月の第5レース・壱岐レースは、昨年が微風・無風でノーレースとなったことを鑑み、一定の風が見込まれる9月の第8レースとして敬老の日に実施することとした。このため7月の第5レースは体育の日の16日に、「高木 裕メモリアルヨットレース(仮称)」として湾内コースで実施することとした。さらに、これまで8月の第1土曜日に行っていた「イブニングレース」は、安全性の観点から日中のレースとして湾内コースで実施することとした。お盆の日程を考慮して第2日曜日もしくは第3日曜日とし、今年は第3日曜日の18日に実施することとした。
各レースのスタート時刻については、湾内コースが「午前11時」、湾外コースが「午前10時」、壱岐レースは午前8時を予定。
万一の事故や緊急時の対応など、クルーザーを安全に運航するための知識と技術を習得することを目的に、博多湾をベースに活動する福岡ヨットクラブ(FYC)、博多ヨットクラブ(HYC)と福岡市ヨットハーバー管理事務所の主催で、「クルーザー安全講習会」を2月3日(日)に開催し、クルーザーのオーナー、クルーの皆さん40名が参加しました。福岡ヨットクラブ、博多ヨットクラブとも今年のシリーズレースが3月から始まるため2月に開催したものです。
初めに、福岡海上保安部安全対策課からは、博多湾における海難事故例と118番通報についての話があり、次に、JSAF日本セーリング連盟外洋安全員会の剥岩委員、JSAFの大村事務局長から落水対策やライフジャケットの説明がありました。次に、福岡市消防局からは人工蘇生術やAEDの操作についての話があり、次に、日本海洋レジャー振興協会九州事業部からは運転不自由船の曳航・伴走サービスについての話がありました。最後に、門司税関博多税関支署から海外から物を持ってきた際の注意点についての話がありました。
ここ何年か国内でヨットの死亡事故が頻発しましたがすべて落水によるもので、亡くなられた方はすべて60歳以上のベテラン者で、ベテランであるがゆえに慣れや過信があったのではないでしょうか。経験や知識は豊富でも加齢に伴う体力低下などを客観的に判断し、自らに真摯に向き合うことが大切です。「自分を守るのは自分でしかない」、「安全は与えられるものものではない、自分たちで確立するもの」、「乗員個々人が安全に対しての高い意識を持ち続ける」、「慣れから来る油断に注意」、「死亡に至る事故はすべて落水から起こっている」、「最大の事故防止は落水しないこと」、「セーリングの基本は自然に対峙すること」を強く認識することです。皆さん、出港するときは必ずライフジャケットを着用しましょう!
クルーザーヨットで海を楽しむ皆さん、安全への対策は万全ですか。海では安全には最新の注意を払っても天候の急変などにより避けがたい突発的な状況に遭遇することがあります。万一の事故や緊急時の対応など、クルーザーを「安全」に運航するための知識を習得することを目的に、FYC福岡ヨットクラブ、HYC博多ヨットクラブと福岡市ヨットハーバー管理事務所が合同で「クルーザー安全講習会」を開催します。
講習会の内容は、JSAF日本セーリング連盟外洋安全委員長の「クルーザーの安全対策」、福岡海上保安部の「海の安全」、福岡市消防局の「緊急時の対応」、博多税関支署の「税関からのお知らせ」、日本海洋レジャー安全・振興協会救助事業部の「運転不自由船の曳航・伴走サービス」となっています。万一の時に実際に役立つ内容ですので、一人でも多くの皆様の参加をお待ちしています。今年は日韓親善アリランレースも予定されていますので、レースに参加される皆様にはぜひともご参加いただきたいと思います。
1.開催日時 平成31年2月3日(日)12:30~16:30(予定)*受付は12:00から
2.場 所 福岡市ヨットハーバー(福岡市西区小戸)クラブハウス2階 第2会議室
3.参 加 費 1,000円/1名 ※当日徴収
4.申込期限 平成31年1月28日(月)まで
5.申込み先 所定の参加申込書で福岡市ヨットハーバー管理事務所(担当:菅原)にFAX送信。 FAX 092-881-2344