本部船運営記。2015年第2レースは“翔風”さんでした。
2015年4月19日(日)の第2レースは“翔風チーム”さんに本部船を担当していただきました。現在エンジン不調で修理中のため41フィートのヨットをお借りしての運営です。コースは博多湾口の「机島」を時計回りで回ってくる13マイルほどの距離です。天気は雨で南の風5~10ノットの予報でした。前日から雨の予報もあってか参加艇は17艇。午前11:00に全艇オールフェアでスタートし、一斉にスピン、ジェネカーが展開されスタボードタックのまま能古島寄りに進む艇、すぐにジャイブして西海面に伸ばす艇に分かれました。海面はほぼイーブンでしたが、結果としては西海面を選択した艇がリードしたようです。コース半ばの机島手前で風が止まって再スタート、帰りの能古島手前で再び風が止まって再スタートとなかなか難しい気象コンディションでしたが、終始西海面をトップ位置で走った“Humming bird Ⅴ”だけがいい風を掴み、無風に苦しむ他艇を尻目に貫録の走りでファーストフィニッシュ。修正でも堂々の1位を獲得しました。順風だと30フィートクラスでも2時間半から3時間くらいでフィニッシュするところを2時間10分ほどでフィニッシュ、2着の“MALOLO(ファースト40)”に1時間20分以上の大差を付けての圧巻の走りでした。
[以下は“翔風”K氏からのコメントです]
「翔風」がエンジン修理中で出港できないので、知り合いのジャヌー41をお借りして本部船を務めることとなったため運営メンバー4人は通常より30分早く8時にハーバー集合。前週に一度試運転していたので余り不安はなかったものの41フィート艇の操船に慣れていないメンバーなので、事前に艇の装備・計器類などの確認やレース用具の積み込みをしていたらいつの間にやら8時半を過ぎており、レース受付準備のためクラブハウス2階へと急ぐ。風の予報がSE~SSE8~10ノットとのことなので吉川レース委員長と協議して机島時計回り、11時スタート、17時タイムリミットと決定。レース受付開始して、天候が雨模様なので参加艇が少ないのでは…と心配したが結果的には総数17艇と何とか普通の規模までに到達して一安心。
東寄りの風だったため本部船より風下側のアウターマークをやや有利となるようスタートラインを設定。スタート時刻が近づくにつれ風が南へシフトして、しかも3~4ノットと弱まって行く中、11時ジャストにオールフェアでスタートを切る。微風の中、レース艇団はジェノアあるいはジェネカー、スピンを揚げて東方面と西方面とそれぞれの戦術に沿ってコースを選択している。この時点で本部船としては長期戦を覚悟し、雨も降っているのでとにかくキャビンでゆっくりしようということになる。41フィート艇のキャビンはさすがに広々としていて居心地はとても良く、これで酒とツマミがあれば楽しい宴会ができそうやねとか、こんな日にレースするのもしんどいね…とか雑談しながら昼食をぱくつき、食後のコーヒー飲み、中にはウトウトする者もいてすっかり寛いでしまう。
相変わらず小雨模様の微風状態なので、どんなに早くてもトップ艇は14時くらいだろうと予想していたところ、念のため12時半過ぎに視界の悪い沖合を双眼鏡で覗くと薄い船影をひとつ発見。このころになるとSEの風が少し強まったようで、みるみる内に近づいてきたのは「Humming birdⅤ」。何と13時10分15秒にダントツでフィニッシュ。後続艇は遠く沖合に3~4艇がやっと確認できるだけで、14時半過ぎに2番手のMALOLO、Bambino、Jetta、ENTERPRISE LILYと続いてフィニッシュラインを通過。そのような状況で「May be」が機走で本部艇に近づいてきたので、すわトラブル発生か…と緊張していたところ、メンバーの一人が出張の飛行機に間に合わないので急遽リタイアとのこと。我々と同じ宮仕えの境遇?のヨット乗りはつらいなと…同情しきりの本部艇でした。そうこうする内に風速も10ノット前後に上がり、後続のレース艇も次々に見え始め、15時21分06秒に最終艇がフィニッシュ。終わってみれば、意外と早く終わってしまった第2レースでした。皆さんお疲れ様でした。