2019年の博多湾クルーザーレースシーンを締めくくる年末恒例の「HYC表彰式&懇親パーティー」、昨年に続き同じ博多湾でレースを行っているFYC福岡ヨットクラブとの合同開催で、12月21日(土)に中央区渡辺通のタカクラホテル福岡で盛大に開催され、150名くのセーラーそしてご友人の皆さんが参加されました。
HYCレースはアット・ホームな雰囲気で島回りコースのレースが中心。レーティングも船齢や乗り手の技量を考慮した独自の設定で楽しいレースを心掛けています。一方FYCレースはIRCレーティングに基づきソーセージコースを1日3本と本格的なレベルレースを行っています。FYCレース参加艇はほぼ100%HYCレースにも参加し、ともに博多湾内で切磋琢磨してヨット技術の向上を目指しています。18:30に開会し初めにFYC福岡ヨットクラブの沼田会長(Bambino)、続いてHYC博多ヨットクラブの山田会長(JORDAN)の挨拶の後、FSAF福岡県セーリング連盟の秋山会長の乾杯の発声でスタート。ホテル自慢の料理とビール、ワイン、カクテルでしばし歓談。本日の表彰式&パーティーにご協賛いただいた、㈱マリーンテック様、シップチャンドラー様、トラム様、㈱ササキコーポレーション様、㈱フォーチュン様、ノースセールジャパン様、㈱ハリケーン様、プレ宮崎様、㈱海援隊様の紹介もありました。
さーあ、皆様お待ちかねの今年のクルーザーレースの表彰式です。先ずは昨年の海の日に若くして亡くなられたプロセーラー・高木 裕氏を偲んで今年の海の日、7月15日に開催した「高木 裕メモリアルヨットレース」の表彰です。優勝艇の“Bambino”に高木氏の夫人、高木 裕子様より優勝トロフィーが贈呈されました。続いてFYCレースの表彰式です。ジャパンカップや全日本ミドルボート選手権などにも参加している精鋭の10艇が年間15レースを戦い、栄えある年間総合1位は“GALAXY”でした。松島オーナー率いる精鋭クルーが実力を如何なく発揮した結果です。沼田会長から総合優勝杯、副賞などを授与され、皆さん満面の笑顔で喜んでいました。
[Bambino] [GALAXY]
続いてHYCレースの表彰です。最初に9月の「壱岐-福岡ヨットレース」の優勝艇“MALOLO”に山田会長より優勝ラットの贈呈です(レース全体の表彰はレース当日に実施)。昨年は7月の海の日に開催し、スタートしたものの微風・無風でノーレースとなりましたが、今年は風が期待できる9月に時期を変更した結果いい風に恵まれ(恵まれ過ぎましたが)、セール破損やリギントラブル等で何艇かのリタイヤはありましたがレースは成立しました。
さーあ、お待ちかねの年間総合成績の表彰です。先ずは総合3位から発表。2019年総合3位は42フィートの“Humming bird Ⅴ”。総合2位は40 フィートの“Second Love”。そして2019年のHYCチャンピオン、栄えある総合優勝は40フィートの“MALOLO”でした。佐藤オーナーを中心に和気あいあいとした雰囲気でクルーワーク抜群です。それぞれ山田会長から総合優勝杯、クリスタルトロフィー、副賞などを授与され、皆さん満面の笑顔で喜んでいました。その後レース参加の全艇(33 艇)に賞品が授与され、各レースの「First Finish賞」や「修正1位」、今年もっとも多く参加費を収めていただいた「皆勤賞」、走りたいのを我慢してレース本部船を引き受けていただいた「本部船お疲れ様賞」、BB賞、ラッキー7賞など多くの賞品が授与されました。HYCレースでは年間総合優勝艇は翌年はレーティングがアップします。また3月の第1レースの本部船も務めていただくことになっていますので、“MALOLO”さん、よろしくお願いします。
総合優勝[MALOLO] 総合2位[Second Love] 総合3位[Humming bird Ⅴ]
パーティーの締めくくりは、福岡ヨットクラブの津田副会長(Windward Ⅴ)の挨拶のあと、博多ヨットクラブの黒住副会長(SIESTA)の「博多手一本」で大盛況のうちに福岡ヨットクラブ、博多ヨットクラブの2019年全日程を終了しました。皆さん、一年間本当にありがとうございました。来年も元気な姿で海でお会いしましょう。
先に女性パワーで頑張っていると紹介した会員艇“Altair”ですが、女性だけでのレース参加を目指しているとのことで、大いに期待しています。
本年1月に博多ヨットクラブの会員となったヨット“Altair”(アルタイル)。クラブレースにも積極的に参加していますが、毎回若い女性クルーを満載して他の参加艇の視線を一身に浴びています。本年9月号の雑誌「Kazi」の読者のページに近藤オーナーからの投稿が載っていましたので紹介します。
9月16日の敬老の日、玄界灘に浮かぶ長崎県の離島、壱岐と福岡市を結ぶヨットレース「壱岐市長杯 壱岐-福岡ヨットレース 2109」が開催されました。博多ヨットクラブ主催の壱岐レース、壱岐市ならびに壱岐市観光連盟の後援を得て新たにスタートしたレースも今年で3回目。昨年はレース中盤から微風、無風に悩まされ、結局17時のタイムリミットまでに1艇もフィニッシュできなかったため無念のノーレースとなり、この年に壱岐市よりいただいた「壱岐市長杯」もお預けとなりました。今年は数日前からの気象予報では北寄りの15~20ノットの風が吹くと予想され、ダイナミックなレースが期待されました。今回のエントリーは博多湾で活動しているヨットを中心に、遠くは兵庫県の西宮から2艇、他にも大分・別府、山口・室津、北九州・若松からも参加いただき、全長25フィートから50フィートまで33艇の参加がありました。例年8月の最終日曜日に開催されていた「ハウステンボスヨットレース」が今年は開催時期を9月15日(日)にされたため、昨年、一昨年と参加していたヨット数艇がハウステンボスに行かれたようです。
現地運営メンバー9名はヨットZEPHYRUSで14日(土)に現地入りし、壱岐側の窓口となっていただいた観光連盟の担当者と最終打ち合わせを行い、夜は大会の成功を願って懇親を深めました。さすがに9月中旬ともなれば朝晩はだいぶ涼しくなりましたが、晴天の日中はまだまだ夏の暑さが残っています。15日(日)は朝から観光連盟スタッフの方と泊地の市営浮桟橋で暑さしのぎも兼ねた受付用テントを設営。11時過ぎからの参加艇の入港を待ち受けました。係留岸壁には「ヨットレース歓迎」のぼり旗も設置され大会気分を盛り上げます。11時半頃に最初の1艇が入港し、大きさ順にあらかじめA~Eに振り分けていた桟橋に誘導して舫いを受け取りました。その後も次々に入港があり、16時過ぎには予定していた全艇の入港が完了しました。やはり壱岐の海はきれいです。透明度も高く、まだまだ海水浴もできる状況だったので、数艇はさっそくクルーが海に入りレースに備えて船底掃除をしていました。14時からと15時の2回に分けて、クルーザーヨットに触れることのない壱岐の小学生と親御さんが、係留中の大型ヨットに乗船しデッキやキャビンを見学した。各ヨットのメンバーも親切に対応し、ウインチやラット、コンパスなどの計器の働きを説明し、キャビンに入った子供たちがバウハッチから顔を出したり「お母さん、台所があるよ」、「ちゃんとトイレもあるよ」など、新しい発見に興味津々の様子だった。
観光連盟が紹介した宿に宿泊する皆さんは、観光連盟が計画輸送をしていただき、次々に宿に向かい、シャワー等を浴びて回航の疲れを取って前夜祭までしばしの休憩。宿を取らずに船中泊される皆さんは近くの旅館で風呂を使わせていただき、前夜祭までヨットで休憩。17時30分には迎えのバスで前夜祭会場に向かいました。
さーあ、午後6時からはお待ちかねの前夜祭。5時半過ぎ頃から会場の「あまごころ本舗」に各チームのメンバーが参集し始め、5時50分の開場まで1階の土産物店でお買い物。入場がアナウンスされると各チームは指定のテーブル席に続々と着席し開宴を待ちます。定刻の6時に前夜祭が開始され、レース主催者の山田HYC会長挨拶のあと来賓の皆様の紹介がありました。壱岐市企画振興部長、壱岐市議会議長、長崎県議会議員、長崎県壱岐振興局管理部長、壱岐市観光連盟会長、壱岐市観光課長、壱岐市観光連盟事務局長、壱岐交通社長、九州郵船壱岐支店長、あまごころ本舗専務が紹介され壱岐市長の代理で出席された壱岐市本田企画振興部長の歓迎挨拶があり、黒住レース委員長の競技上の注意の後、山本長崎県議会議員の発声で乾杯!乾杯のお酒はもちろん「壱岐焼酎」。麦焼酎発祥の地として「壱岐焼酎乾杯条例」を制定しているとのことで、特別に用意されたアルコール度数が低い乾杯用の麦焼酎が用意されました。各テーブルには刺身やサザエなど海の幸が盛られ、壱岐市から特別に提供いただいた100g1,000円以上はする「壱岐牛25㎏」や7つの蔵元から提供いただいた壱岐焼酎で歓談し、アトラクションとして地元フラダンスチームのフラダンスショーが披露され、アンコールの大合唱が出るほど会場も大いに盛り上がりました。続いて参加チームの紹介があり、明日のレースの健闘に声援を送りました。焼酎も進み各チームとの交流も続く中、明日は朝が早いことから20時過ぎには壱岐市観光連盟長嶋会長の中締めの挨拶で楽しいひと時もお開きの時間となりました。お店の土産品コーナーは特別に閉店時間を延長していただいたので、前夜祭参加の皆さんは壱岐の特産品やヨットレース記念焼酎を沢山買い求めていました。
翌16日は朝6時半頃から焼酎を飲み過ぎて二日酔い気味のクルーも交えて続々と港に集合して、弁当や氷を積み込んでセールをセットしていました。岸壁には壱岐市企画振興部長さんや観光連盟会長さんが見送りに来ていただき、各艇出港準備を整えて7時過ぎにはスタート海面に向かった。午前8時にスタート信号が発せられると34マイル彼方の博多湾を目指して熱い戦いが始まった。北北東の風15~18ノットとレースには絶好のレースコンディション。ただし向かい風になるため、博多湾口まではポートタックの1本コースで、スピードのある大型艇有利な条件でした。壱岐周辺は波高2mほどでしたが、次第に波も高くなり、中盤戦からは3mの波と25ノットのブローで結構スプレーを浴びての我慢の走りとなりました。博多湾口からフィニッシュラインのコースは50°ほどベアしますが、湾内の風は若干東寄りとなり風速もコンスタントに25ノット前後でジェネカー、スピンを上げるのは厳しい状況でした。優勝を狙っている数艇は果敢にもジェネカーを上げていましたが、直ぐに下ろしたり必死でブローチングを押さえたりと大変だったようです。
そんな荒海を一気に駆け抜けた50フィートの“K.CONTESSA 風と虹”が11:30:06に堂々のファーストホーム。実に所要時間3時間30分と快走でした。2着が新西宮から遠征してきた36フィートの“侍翔洋”が11:50:05にフィニッシュ。3着が40フィートの“MALOLO”が12:03:17にフィニッシュ。その後も次々にフィニッシュし、14:36:20に25フィートでシングルハンドの“Sophie”が最後にフィニッシュして無事にレースが終了しました。なお、参加艇中3艇が艇体、セールのトラブルで残念ながら途中リタイヤしました。
小戸の福岡市ヨットハーバーでの表彰式には壱岐市の眞鍋副市長をお迎えし、初の「壱岐市長杯」の贈呈を行っていただきました。レースのタイムリミットが17時だったことから当初18時からの予定でしたが、最終艇フィニッシュが早かったため16時30分から行いました。優勝、そして初の壱岐市長杯を手にしたのは小戸をベースに活動する“MALOLO”チームでした。眞鍋副市長から手渡された壱岐市長杯を手にした佐藤オーナーは満面の笑顔でした。副賞として壱岐の海産物の詰合せ、ヨットレース記念焼酎、1位のクリスタルトロフィー、新西宮から参加した“ディッグ フィールド ミリオン”堀田オーナーから提供された高級キッチンマットも受け取り喜びもひとしおのようでした。2位はファーストホームの“K.CONTESSA 風と虹”、3位は新西宮から参加の“侍翔洋”で、それぞれクリスタルトロフィーと海産物の詰合せ、記念焼酎を、4位“Bambino”、5位“Bebe”、6位“Happy Holiday”は海産物の詰合せを送られました。他にも当日賞(16位)、飛び賞(10位、20位)、ブービー賞、敢闘賞などが贈られ、沖縄のセーラーから提供されたオリオンビールの詰合せが、ベストドレッサー賞として“Altair”に贈られました。
[ 優勝・壱岐市長杯 “MALOLO” ]
今回も準備の段階から本番まで、壱岐市ならびに壱岐市観光連盟様には大変お世話になりました。無事にレースがスタートできましたのも皆様のご尽力の賜物と深く感謝申し上げます。運営メンバーはもとよりレース参加者も心より楽しめました。隣の漁港の岸壁が一時的に利用できるようでしたらもっと参加艇を増やすことも可能かと思いますが、今後の検討課題とさせていただきます。
壱岐は天然温泉の宿もあり、観光名所探訪や壱岐焼酎の蔵元見学、夏の海水浴と、楽しみ満載の島です。ヨットレース以外でもクルージングでまた訪れてみたいですね。また博多港からジェットフォイルで1時間ほどのとても近い島ですので、家族旅行とかでもぜひ訪ねてみましょう。
今年で42回目となる伝統の「小戸カップ」。毎年9月の第1日曜日開催として今年は9月1日(日)に開催されました。博多ヨットクラブ2019年シリーズ・第7レースと合同開催です。
大きなヨットから小さなヨットまで、ギンギンのレース艇からクルージング艇まで、みんなが楽しんでなるべく多くのヨットに入賞の機会があるようにA~Dの4クラスに分け、各クラス1位~5位まで、合計で20艇に賞を準備しています。また参加艇間の交流を図るためにレース後にディンギーヤードで「BBQパーティー&表彰式」も予定。さらに福岡市ヨットハーバーでは遠来艇の参加を促進するために、大会当日の前後2週間をゲストバースの係留代を無料にするサービスを実施。今年は県外からの参加も含めて49艇が参加し、9:30からクラブハウス2階で開会式、艇長会議を行いました。
午後3時からパラパラと小雨降るディンギーヤードで「BBQパーティー&表彰式」が行われ250人が参加しました。博多ヨットクラブ山田会長の乾杯の発声でBBQパーティーがスタート。主催者が用意したのはお肉と野菜、焼きそば麺、ノンアルコールビール、ソフトドリンクでしたが、各艇は自前で焼酎や日本酒、シャンパン、ワインや自前のお肉を持ち込み、あちこちのテーブルから芳しい香りが会場に漂い食欲をそそっていました。今年はアトラクションとしてベリーダンスやフラダンスショーも登場し、雨を吹き飛ばせとばかりに会場の熱気も一気に高まりました。
一段落したところでレースの表彰式が始まり、Dクラスから順にAクラスまで、各クラス修正5位から順に1位まで表彰を行い、協賛いただいた多くの企業様から博多-韓国・釜山間のペア乗船券や折りたたみ自転車など豪華賞品が多数贈られ、全体の総合優勝艇には福岡市長杯が授与されました。シーズン半ばの初秋のひととき、日ごろの疲れを吹き飛ばす楽しいパーティーとなりました。
各クラスの優勝は、Aクラス“ENTERPRISE LILY”、Bクラス“Bambino”、Cクラス“SIESTA”、Dクラス“いそしぎ”、そして総合優勝(福岡市長杯)は“ENTERPRISE LILY”でした。
今年の小戸カップも事故もなく大盛会のうちに無事に終了しました。毎年9月の第1日曜日は博多湾に集結!!九州一、いや西日本一のお祭りヨットレースにしましょう。大会事務局の皆さん、本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。 [2019小戸カップ成績表]
8月31日(土)は親子クルーザ体験セーリングがありました。福岡市ヨットハーバーが主催する「親子クルーザー体験セーリング事業」にクラブとして協力しているもので、今回も市政だより等の公募で集まった親子64人が、午前(10:00~12:00)午後(13:00~15:00)の2回に分かれて3隻のクルーザーヨットに分乗して博多湾をセーリングしました。初めに会議室でハーバー管理事務所の職員から乗船上の注意事項の説明があり、協力してくれる3隻のクルーザーヨットの船長さんの紹介がありました。その後全員がライフジャケット(救命胴衣)を着用して記念撮影後、各船長さんの誘導で乗船するヨットに向かいました。
博多ヨットクラブからは会員艇のいそしぎチーム“MOANA(坂田艇長)”が協力していただきました。今回は当クラブの山田会長もクルーの一人としてお手伝い。時折り太陽が照り付ける真夏の博多湾、北寄りの風8ノット前後と初心者には絶好のセーリング日和。ヨットハーバーを出てメインセールとジブセールを上げ、東に針路を取って福岡タワーやヤフオクドームがあるももち浜方向に快調に進んでいきました。ヨットの上では船長さんやクルーの皆さんから楽しい海やヨットな話を聞き、途中でラット(舵取り装置)を握ってにわか船長さん気分を味わった子供さんもいました。この中から将来のセーラーが育ってくれることを期待しています。ご協力いただいた“MOANA”さんありがとうございました。今年の親子体験セーリングはこれで終了。また来年の夏にお会いしましょう。
壱岐-福岡ヨットレースを後援していただく壱岐市観光連盟より、壱岐マルシェの物産展のお知らせです。
期間は9月11日(水)、12日(木)の二日間で、11日(水)は11:00~20:00、12日(木)は10:00~18:00で、場所はJR博多駅前広場特設会場(博多口大屋根広場)です。
飲食ブースでは、壱岐焼酎グラス販売、ふぐしゅうまいの串揚げ、壱岐牛串焼き、壱岐牛ハンバーガー、マグロの串焼き。物産販売では、生うに・干物等の海産物、焼酎ケーキ、かすまき、壱岐の島せんぺい等の菓子類、壱州豆腐等をご用意していますので、ぜひお誘いあわせのうえご来場ください。 [壱岐マルシェチラシ]
昨年は微風・無風に泣いた壱岐レースでしたが、今年は風を期待して開催時期を9月に変更し、壱岐市、壱岐市観光連盟とも連携して準備を進めています。あとは「台風」が来ないことだけを祈っています。参加艇は最終的に「34艇」となり、20フィートから50フィートまで、大きさは違ってもフィニッシュの博多湾に向かって安全なレースを心掛けます。
先週、クラブの山田会長が壱岐を訪問し、白川市長にレース開催の挨拶をしました。市長からは、多くのセーラーの皆さんが壱岐を訪問していただき、大変ありがたいとの感謝の言葉をいただきました。壱岐市からは昨年に続き前夜祭に『壱岐牛』の差し入れもいただくことになりました。また、壱岐焼酎の7つの蔵元からも、それぞれ自慢の麦焼酎の協賛をいただきました。前夜祭では飲み比べも楽しみの一つです。また、今年も麦焼酎発祥の地ならではの、レース記念の焼酎を用意しました。前夜祭会場で販売しますので、レース参加の記念にぜひお買い求めください。 [参加艇リスト]
2019年6月22日(土)に開催された第42回座間味ヨットレースに、現地でヨットをチャーターして当クラブメンバー有志が参加しました。夏の沖縄慶良間諸島。トロピカルムード満点の楽しいレースとして、毎回多くの参加艇で大変盛り上がっています。昨年も当クラブメンバー有志が沖縄に乗り込みましたが、折からの台風接近で急きょ中止。飛行機も欠航して福岡に帰るに帰れず、またホテルも一杯で参加メンバーは途方に暮れた昨年でした。さて今年はどうだったでしょうか。Whispering Jackの西岡氏から楽しい報告がありましたので、以下に紹介します。
[以下は西岡氏からの報告です。]
2019年6月22日、まちに待った座間味レースです。昨年は台風直撃でレースが中止になり、個人的には6月15日に参加予定だった千葉でのA級ディンギー全日本大会も荒天で中止になり、今回も15m以上吹くとレースが中止になるとの話を聞き、梅雨が明けず強風が続く沖縄に一抹の不安を感じながら、21日金曜日の朝沖縄に到着しました。HYCメンバーとのチャーターでの座間味レース参加は、台風で中止になった昨年を含め3回目になります。今回のメンバーは「Jordan」から山田会長、波平さん、塩沢さんの3名、「麻里絵」から平澤さん、大庭さん、黒田さん、松本さんの4名、「いそしぎ」の坂田さん、沖縄在住で元「フリースタイル」の熊坂さん、「ドラゴンクイーン」の川畑さん、そして「Whispering Jack」の西岡、関口の総勢12名です。チャーターしたヨットは2年前からお世話になっている「Goody Liza7」。石原慎太郎氏の元愛艇「Contessa10世」、ランニングバックステーやグラインダーが付いた48ftの昔のバリバリのレース艇です。レースは4クラスに分かれて、我々はクラスⅠで、最初のスタートから1時間遅れの9時半スタート。宜野湾から座間味まで約30マイルのコースです。
天気予報では、梅雨前線の影響で、南西の風20~30kt、昼過ぎから西に振れるとのこと。「ポートの片のぼりでチービシ環礁の北をかわして行けるとこまで行って西に振れたらタックかな」、「西に振れるならチービシの南ルートがいいかも」等々、前夜に酒飲みながら談義していたコース戦略を思い出しながら、ラムライン目指してポート片のぼりでスタートしました。予報より早く風が西に振れ出したので、チービシのだいぶ手前でジワジワ北上してしまい、そこからはドン吹きのマノボリでタックの繰り返しでした。
前々回レースの、青い海、白い砂、チービシのビーチで遊んでいる人達を横目に、北側をクローズドリーチで優雅に通過したチービシ環礁が、今回は近寄りたくない危険な岩礁にしか見えませんでした。それでも慶良間諸島の中に入ると波は収まり、まわりの景色を楽しみながら岬や岩礁をかわして古座間味ビーチの第1マークを回航。安室島をかわして、2年前にシーカヤックで上陸した無人島の西にある第2マークをジャイブして回航、座間味港沖のゴールを目指します。フィニッシュ直前にタイムリミットでマークが回収されてしまい、僅かな差でDNFになってしまったのは残念でしたが、タイムリミット内の完走は16艇だったので、うちは参加艇66艇中着順17位ということになります。
パーティでは、昔油壺で乗ってた時の、鳥羽レースで優勝した仲間に偶然23年ぶりに再会しました。こんな巡りあわせも、関東、関西からの参加も多い座間味レースならではだと思います。翌日も雨が降ったり止んだりの冴えない天気でしたが、シーカヤックとスキンダイビングを楽しみました。天気悪くても海の中は慶良間ブルー。海亀にも会えたし、思った以上に楽しめました。今回は梅雨前線の影響で沖縄滞在中は一度も太陽や青空が拝めず、日焼け止めを一度も塗ることなく終わりましたが、沖縄のマリンライフを満喫することができました。来年もぜひ参加しようと思います。
8月18日(日)は2019年シリーズレースの第6戦でした。これまで8月の第6レースは、真夏の暑い日差しを避け、沈む夕日を眺めながらのイブニングレースとして午後7時スタートとしていましたが、フィニッシュ時には日もとっぷりと暮れて暗闇の中での帆走となることから、本部船運営の困難さやレース参加艇の安全面を考慮して、今年から日中のレースとしました。天気予報は曇りで南南西から南南東の風、2~4ノットと非常に弱い風です。しかも大潮でもあり、潮の影響でスタートやその後の走りも神経を擦り減らす我慢比べとなることでしょう。
今日は湾内コースの予定で、受付時間9:30~10:00、スタート11:00の予定です。8:30には本部船運営メンバーの“Whispering Jack”の皆さんがハーバーに集合し、アウターマークや信号旗などの運営用品一式を船に積み込み、クラブハウス2階で受付の準備を済ませました。今日のコースは、風が期待できないため短めのコースとし、能古島の北を回って、東に位置するハツ瀬検疫ブイを反時計で回ってくる7.5マイルほどのコースに決定。10:00の受付終了時点で18艇のエントリーがありました。
Whispering Jackさんは初めての本部船運営とあって多少不安もありましたが、スタートラインを少し沖合いに設定し、11:00のスタートに備えるべく、信号旗やフォグホーン、記録用紙のチェックを済ませ、いよいよ本番を迎えます。風は相変わらず弱く、1~2ノットほど。今日は大潮で、潮は岸から沖合いに流れているようで、スタートは大丈夫だろうかと心配です。海上では一向に吹く気配を見せない風に、のんびりムードも漂っています。本部船の横を水着の女性を乗せて楽しそうにしているヨットが通り過ぎて行きました。今から海水浴にでも行くのでしょうか。うらやましいなと眺めていると、なんとレース参加の“Altair”さんです。毎回サプライズを提供してくれます。うーむ、こういうレースの楽しみ方もあるのだなと感心しきりです。
10:55に予告信号、10:56に準備信号を発しましたが、風が弱いため、各艇とも艇速がありません。スタート30秒くらい前からスタートライン上に並んだ各艇は、ラインを出ないように必死に艇コントロールしていますが、本部船から見ていると、艇速がほとんど上がらずに、沖に出る潮に流されて徐々にラインから押し出されています。11:00のスタート信号を発した時点で、かなりの艇がラインを過ぎていたため、ホーンを2回鳴らしてすぐに第1代表旗を掲げて「ゼネラルリコール」。初めての本部船運営でいきなりのゼネリコで慌てました。次のスタートは11:10。今度はきれいにスタートしてくれと願って再スタートの準備をしました。11:05に予告信号、11:06に準備信号。今度は各艇とも慎重にラインまでの距離を取っています。11:10にスタート信号を発しましたが、3ノット前後の風を受けて今度はリコール艇もなく第6レースがスタートしました。風は相変わらず弱く、風向もころころ変わるため各艇は相当苦労しているようです。こういう時は集中力を切らすことなく丁寧な走りを維持し続けることがいい結果を残します。風があれば7.5マイルほどの距離なので、早い艇は1時間弱ほどでフィニッシュするところですが、今日はどれくらい時間がかかるのでしょう。
スタートから2時間50分ほど経過後、ようやくレース艇の姿が能古島の陰から見えてきました。トリコロールカラーのジェネカー、そのあとを青一色のジェネカー、どうやら“Humming bird Ⅴ”と“Le Grand Bleu 9”のようです。42フィートと34フィート、いつもトップ争いをしている50フィートの2艇はどうしたのでしょうか。微風、しかも大潮の状況ではコース取りが成績を大きく左右します。トップを走る2艇はいいコース取りをしたのでしょう。これだからヨットレースは面白いのです。14時頃から、これまで気まぐれでくるくる風向が変わる微風が、ようやく北北西で安定し、10~12ノットの順風が吹き出しました。14:15:40に“Humming bird Ⅴ”(ロッドマン 42)が50フィート艇を押さえて堂々のファーストホーム。2番手は34フィートの“Le Grand Bleu 9”(M-34)が14:17:00、3番手は35フィートの“Suru Sumi”(X-35)が14:22:40にフィニッシュ。4番手の“Second Love”は、能古島北側の「象瀬」の外を回るところを内側を通ったため残念ながらDSQ(失格)となりました。最終艇の“SIESTA”が15:00:20にフィニッシュして無事にレースを終了しましたが、あまりの風の無さに4艇がリタイヤしました。
修正では8着の“いそしぎ”が、チーム始まって以来の修正1位となりました。今日はどうしたことでしょう、眠れる獅子がとうとう目覚めたのでしょうか。来月からのレースも楽しみです。いつもだと50フィート艇より先にフィニッシュすることはないのですが、今日は31フィートや34フィート、35フィートといったヨットが、見事なコース読みを発揮して、チーム一丸となって最後まで集中して走り切ったうえでの結果となり、本当に納得のいくレースができたことでしょう。本部船を初めて運営していただいた“Whispering Jacvk”の皆様、お疲れ様でした。次回の第7レースは9月1日(日)、恒例の「小戸カップヨットレース」と合同です。小戸カップには50艇近いエントリーがあっているようなので楽しみましょう。HYC第7レースの受付は、9:30から小戸カップの開会式があるため9:00~9:30です。
[以下は本部船“Whispering Jack”のNオーナーのレポートです]
HYCレース第6戦、ウィスパリングジャックでの本部船初体験でした。8時半に集合し、手順を確認しつつ受付開始。18艇のエントリーがありました。微風が予想されたので、コースはホワイトセイルレースでお馴染みのハツ瀬・検疫ブイ回り。なるべく距離を短くすべく、スタートラインも沖めの設定にしました。
レースは前半超微風。スタート時は南からの微風が北に変わり始め安定しない中、大潮で潮の流れが強いのか、本部船はアンカー打っても風に立たず、バウが南に向いたままでのスタートになりました。11時のスタートでは、安定しない微風のなか沖に向かう潮に押されるのかゼネリコ。2回目はどうにかオールフェアでスタートしました。全艇が能古の北をかわして見えなくなってから再び視認できるまでの時間が長く、釣り糸を垂らしながら暇つぶしをしてると、4艇からリタイアの連絡が入りました。
先行4艇を視認した後なかなか後続艇が現れず、タイムリミットの17時を覚悟しましたが、先行艇が象瀬をかわしてフィニッシュラインに向かう14時頃から徐々に安定した北風が吹き出し、後続の小型艇と先行艇とのタイム差が縮まる小型艇有利の展開となりました。ちょうど2~3艇ずつ、スピン(ジェネカー)ランで競い合いながらフィニッシュラインに向かう展開になり、カメラ担当のS氏は興奮気味に写真を撮りまくったようで、140枚も撮ってしまったようです。幸いにも天気は曇りで思ったより涼しく、トップフィニッシュからラストフィニッシュまで45分と短く、干物にならずに楽しく観戦できました。