大型のカタマラン艇寄港中
6月15日、福岡市ヨットハーバーに見慣れぬ大型のカタマラン艇がやってきました(T-1バースに一時係留中)。右舷サイドステイの上方に小さな日の丸が上がっていますので外国から来られたのでしょう。スターンのフラッグポールにはボロボロになった星条旗が付いています。
翌16日は博多ヨットクラブのレース、出港のための艤装をしていると、お隣のカタマランのキャビンに人の気配があります。さっそくご挨拶すると、感じのいいご夫妻が、ここが私たちの住まいよ、どうぞ入って!と中を案内していただきました。 ご夫妻はアメリカから来られた、Dave Funkさんと奥様のGailさんです。仕事をリタイアされ、このカタマランで11年間世界中をクルージングしておられるとのこと。
船は、44フィートのFountain Pajot Venezia(1996年建造)。広々としたキャビンはとても快適そうで、キッチンにはガステーブルのほかに大きめのオーブンと冷蔵庫も完備。長い時で3週間くらい海に出ているそうで、ストッカーにはたくさんの食糧が詰め込まれていました。すべての計器類はキャビン内にあり、普段はオートヘルムに任せているそうです。スタボー側の階段下にはゲスト用の寝室が二つとシャワー&トイレ、ポート側の階段下にはマスターベッドルームとやはりゲスト用のベッドルームが一つ。洗濯機と冷凍庫もありとても豪華です。何よりも驚いたのは、ゲスト用の寝室に「ハープ」が置いてあったことです。ボロローン♪という清らかな音色のあのハープですよ。ヨットの中にハープがあるなんて考えられないことです。奥様はハープを奏でながら歌も唄われるそうで、異次元の世界に入り込んだようでした。
日本を訪れるのは初めてとのこと。まず沖縄に寄られ、長崎~平戸と回ってきて小戸に寄港されました。このあと船を小戸に置いたまま、6月23日に一旦飛行機でアメリカに帰り、日本の台風シーズンが過ぎる3か月後の9月に福岡に戻ってきて、それから瀬戸内海をクルージングして大阪に行かれる予定とのこと。ご夫妻ともスキーが大好きで、日本でスキーを楽しみたいとも言っておられました。当分の間日本におられるようです。
ホームポートは米国・アイオワ州の「シーダーラピッズ」とのこと。アイオワ州って海に面していたっけ?と地図を調べてみると、同市はシーダー川の両岸に位置し市庁舎はこのシーダー川に浮かぶメイズ島にあるという世界でも珍しい都市らしい。艇名の「Fifth Season」は、シーダーラピッズ市の別名でもあるとのこと。とてもフレンドリーな素敵なご夫妻で今週いっぱいは滞在予定らしいので、機会があれば挨拶に立ち寄られてみては。