本部船運営記。2020年第9レースは“JORDAN”チームでした。
10月18日(日)は2020年シリーズレースの第9戦でした。予報では快晴で最高気温23度。北東~北北東の風、8~12ノットで秋晴れの爽やかなレース日和となりそうです。今日の本部船は“JORDAN”チームさんが引き受けていただきました。受付メンバーは8:00に小戸ハーバークラブハウスに集合し、マークブイや信号旗などの積み込みをしてレースの参加受付準備をしました。
今日は湾外コースの予定なので、コースは「長間礁灯台 反時計回り」、距離は約19マイルです。8:30から参加受付が始まり9時の締め切りで15艇がエントリーしました。
小戸ハーバー沖は例年10月から翌年3月まで海苔網が設置されますが今日はまだ設置されていないようです。2、3日後には設置されるようですので、皆さん出入港の際は十分に気を付けてください。スタートラインは少し沖合に設置され、9時半前にはレース参加艇が集結しだしました。予報では北東から北北東の風となっていますが、南東から東南東、6~8ノットくらいです。快晴の青空のもと波もほとんどなく、そこそこ風もあってコロナ疲れを吹き飛ばす気持ちのいいレース日和です。
スタート15分前くらいには北東~東の風、8ノット前後となりジェネカーを準備する艇もありますが、上がるか上がらないかぎりぎりの風向で迷います。5分前の予告信号が発せられると参加艇の動きも活発になりました。これからの5分間が最も緊張する時間です。風向や風速、周囲の参加艇の動向を見ながら、ベストポジションを狙います。午前10時ちょうどにスタート信号が発せられ、リコール艇なしのオールフェアスタート。ジェネカーがポツポツ上がりますが、ジブ(ジェノア)のまま走っている艇が多いようです。回航ポイントの長間礁灯台までは、風向が大きく変わらなければクローズドリーチからアビームのスタボードタックの一本コース。セール選択とセールトリムが試されます。
博多湾を出るまでは軽風の中、我慢の走りが続きますが、博多湾を出るとコンスタントに10ノットオーバーの風となり、気持ちのいいセーリングとなりました。長間礁灯台を回航するとこれまたクローズドリーチのポートタック。ジェネカー、スピンを上げるタイミングがなかなか掴めません。時折15ノットオーバーのブローが入り艇速も伸びます。
博多湾に入ると、フィニッシュラインに向かうには20°ほどベアするので、気合が入っている艇はここでコードゼロやジェネカーを上げる艇もありましたが、半数の参加艇はジブ(ジェノア)でフィニッシュを目指しました。
12:22:03に50フィートの“K.CONTESSA 風と虹”(CLUB SWAN 50)が堂々のファーストホーム。2番手は12:27:08に51フィートの“May be”(Sprint 51)がフィニッシュ。今日の50フィート対決はCONTESSAが制しました。3番手は12:29:55に40フィートの“MALOLO”(BENETEAU FIRST 40)、4番手は12:32:12に42フィートの“Humming bird Ⅴ”(ロッドマン 42)がフィニッシュ。その後も続々とフィニッシュが続き、最終艇の“Altair”が14:03:57にフィニッシュして無事にレースが終了しました。修正ではタクティクスが冴え渡った“MALOLO”が見事に優勝。おめでとうございます。最後にフィニッシュしたAltair”はフィニッシュ後にエンジンを始動して機走を始めた途端にガツガツと振動を感じてペラが止まったとのこと。海に垂れていたジェネカーシートがペラに絡みついたようで、解消しようと奮闘したようですが諦めて、業務終了した本部船の“JORDAN”が小戸ハーバーまで曳航しました。皆さん、エンジン始動してギヤを入れる前には、必ずシートが海に流れていないか確認してください。
来月15日(日)は今年最後のレースです。湾内コースの予定でスタートは午前11時、参加受付は9:30~10:00、本部船は“麻里絵”チームです。今年は強風や台風、新型コロナで4レース実施できませんでしたが、来年は新型コロナの脅威も収まり、全10レースが実施できますように願っています。
[以下は本部船“JORDAN”のレポートです]
先月9月度第8レースに引き続き「博多湾外レース」が10月18日に行われました。風予報ではNE10ノット前後の風。コースはレース運営役員と協議を行い、博多湾入口、玄界島北西3マイルに位置する「長間礁灯台 反時計回り」約19マイルと決定。
秋の清々しい青空の下、午前10時にリコール艇もなく参加15艇一斉の美しいスタート。緊張の高まるスタート位置の攻防を間近に見学できるのは本部船の楽しみのひとつですね。前日からの風予報に反して、ESE約12ノットの風。ほとんどの参加艇がジェネカーセットに変更してのスタートとなりました。スタート後は各艇NW方向の長間礁灯台の回航ポイントへ一直線。カラフルなセールと白い波、遠くに玄界灘を望み、まるでヨット映画のシーンを見ているよう。ここで一句浮かびました。
「天高く “帆” 肥ゆる秋」 イメージいただけましたら幸いでございます。
スタート後11時過ぎから風向も徐々にNEに変わり、時折20ノット近いブローも入り始め、ジェノア、ジェネカーと各艇のセールセット、コース取りが面白い。12時20分過ぎにトップ艇フィニッシュ。所要時間2時間半弱、速かー!(博多弁)フィニッシュ後のエンジン始動でジェネカーシートがスクリューに絡まるトラブルもありましたが、全参加艇無事にフィニッシュラインを切ることができました。