「2018年クルーザー安全講習会」終了

2018年3月07日

万一の事故や緊急時の対応など、クルーザーを安全に運航するための知識と技術を習得することを目的に、博多湾をベースに活動する福岡ヨットクラブ(FYC)、博多ヨットクラブ(HYC)と福岡市ヨットハーバー管理事務所の主催で、今年は博多ヨットクラブが主管して「クルーザー安全講習会」を2月25日(日)に開催し、クルーザーのオーナー、クルーの皆さん62名(内、HYC会員艇20艇、48名)が参加しました。福岡ヨットクラブ、博多ヨットクラブとも今年のシリーズレースが3月から始まるため2月に開催したものです。開講に先立ち主催者を代表して博多ヨットクラブの山田会長から挨拶がありました。

初めに、一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会救助事業部 九州BAN担当部長より、会員制のプレジャーボート救助事業の案内がありました。BAN(Boat Assistance Network)のサービスエリアが、現在は東京湾から大阪湾までの太平洋沿岸及び瀬戸内海、並びに日本海の若狭湾ですが、平成30年4月から九州の玄界灘までサービスエリアを拡大することから、機関故障等で自力航行ができなくなった場合の曳航救助サービス事業の紹介を行っていただきました。

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続いて、福岡海上保安部からは、交通課地域海難防止対策官から〇福岡地区の海難発生状況、〇事故防止の基本、〇事故に備える、〇海の安全情報の有効活用についての講話がありました。講話を始める前に、船舶全般、航法、機関故障を防ぐ手立て、ライフジャケット着用と連絡体制確保についての簡単なペーパーテストがありました。また、事故に備える講話の中で、本年2月1日より法令等改正によりライフジャケットの着用が義務化されたことに伴い、膨張式のライフジャケットの点検の実技がありました。近年は膨張式が急速に普及しているが、定期的な点検の必要性、特にCO₂ボンベの状態確認など大変参考になるお話がありました。

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最後に、JSAF日本セーリング連盟外洋安全員会の大坪委員長から〇ライフジャケット着用義務に係る法令改正、〇改正の主要点、〇法令上のライフジャケットの定義、〇着用義務の適用除外、〇船舶による競技(ヨットレース)における着用義務の適用除外について解説がありました。最後に、〇安全意識と責任、〇法律や規則は安全を守ってくれない、〇自分を守るのは自分自身でしかない(乗員の責任)、〇落水は死に直結するため絶対に落水しないことなど、「安全航行」のための鉄則を強く訴えられました。

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ここ何年か国内でヨットの死亡事故が頻発しましたがすべて落水によるもので、亡くなられた方はすべて60歳以上のベテラン者で、ベテランであるがゆえに慣れや過信があったのではないでしょうか。経験や知識は豊富でも加齢に伴う体力低下などを客観的に判断し、自らに真摯に向き合うことが大切です。「自分を守るのは自分でしかない」、「安全は与えられるものものではない、自分たちで確立するもの」、「乗員個々人が安全に対しての高い意識を持ち続ける」、「慣れから来る油断に注意」、「死亡に至る事故はすべて落水から起こっている」、「最大の事故防止は落水しないこと」、「セーリングの基本は自然に対峙すること」を強く認識することです。皆さん、出港するときは必ずライフジャケットを着用しましょう!


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