お知らせ

第42回 沖縄・座間味ヨットレース参加報告

2019年8月30日

2019年6月22日(土)に開催された第42回座間味ヨットレースに、現地でヨットをチャーターして当クラブメンバー有志が参加しました。夏の沖縄慶良間諸島。トロピカルムード満点の楽しいレースとして、毎回多くの参加艇で大変盛り上がっています。昨年も当クラブメンバー有志が沖縄に乗り込みましたが、折からの台風接近で急きょ中止。飛行機も欠航して福岡に帰るに帰れず、またホテルも一杯で参加メンバーは途方に暮れた昨年でした。さて今年はどうだったでしょうか。Whispering Jackの西岡氏から楽しい報告がありましたので、以下に紹介します。

[以下は西岡氏からの報告です。]

2019年6月22日、まちに待った座間味レースです。昨年は台風直撃でレースが中止になり、個人的には6月15日に参加予定だった千葉でのA級ディンギー全日本大会も荒天で中止になり、今回も15m以上吹くとレースが中止になるとの話を聞き、梅雨が明けず強風が続く沖縄に一抹の不安を感じながら、21日金曜日の朝沖縄に到着しました。HYCメンバーとのチャーターでの座間味レース参加は、台風で中止になった昨年を含め3回目になります。今回のメンバーは「Jordan」から山田会長、波平さん、塩沢さんの3名、「麻里絵」から平澤さん、大庭さん、黒田さん、松本さんの4名、「いそしぎ」の坂田さん、沖縄在住で元「フリースタイル」の熊坂さん、「ドラゴンクイーン」の川畑さん、そして「Whispering Jack」の西岡、関口の総勢12名です。チャーターしたヨットは2年前からお世話になっている「Goody Liza7」。石原慎太郎氏の元愛艇「Contessa10世」、ランニングバックステーやグラインダーが付いた48ftの昔のバリバリのレース艇です。レースは4クラスに分かれて、我々はクラスⅠで、最初のスタートから1時間遅れの9時半スタート。宜野湾から座間味まで約30マイルのコースです。

天気予報では、梅雨前線の影響で、南西の風20~30kt、昼過ぎから西に振れるとのこと。「ポートの片のぼりでチービシ環礁の北をかわして行けるとこまで行って西に振れたらタックかな」、「西に振れるならチービシの南ルートがいいかも」等々、前夜に酒飲みながら談義していたコース戦略を思い出しながら、ラムライン目指してポート片のぼりでスタートしました。予報より早く風が西に振れ出したので、チービシのだいぶ手前でジワジワ北上してしまい、そこからはドン吹きのマノボリでタックの繰り返しでした。

前々回レースの、青い海、白い砂、チービシのビーチで遊んでいる人達を横目に、北側をクローズドリーチで優雅に通過したチービシ環礁が、今回は近寄りたくない危険な岩礁にしか見えませんでした。それでも慶良間諸島の中に入ると波は収まり、まわりの景色を楽しみながら岬や岩礁をかわして古座間味ビーチの第1マークを回航。安室島をかわして、2年前にシーカヤックで上陸した無人島の西にある第2マークをジャイブして回航、座間味港沖のゴールを目指します。フィニッシュ直前にタイムリミットでマークが回収されてしまい、僅かな差でDNFになってしまったのは残念でしたが、タイムリミット内の完走は16艇だったので、うちは参加艇66艇中着順17位ということになります。

パーティでは、昔油壺で乗ってた時の、鳥羽レースで優勝した仲間に偶然23年ぶりに再会しました。こんな巡りあわせも、関東、関西からの参加も多い座間味レースならではだと思います。翌日も雨が降ったり止んだりの冴えない天気でしたが、シーカヤックとスキンダイビングを楽しみました。天気悪くても海の中は慶良間ブルー。海亀にも会えたし、思った以上に楽しめました。今回は梅雨前線の影響で沖縄滞在中は一度も太陽や青空が拝めず、日焼け止めを一度も塗ることなく終わりましたが、沖縄のマリンライフを満喫することができました。来年もぜひ参加しようと思います。

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本部船運営記。2019年第6レースは“Whispering Jack”さんです。

2019年8月28日

8月18日(日)は2019年シリーズレースの第6戦でした。これまで8月の第6レースは、真夏の暑い日差しを避け、沈む夕日を眺めながらのイブニングレースとして午後7時スタートとしていましたが、フィニッシュ時には日もとっぷりと暮れて暗闇の中での帆走となることから、本部船運営の困難さやレース参加艇の安全面を考慮して、今年から日中のレースとしました。天気予報は曇りで南南西から南南東の風、2~4ノットと非常に弱い風です。しかも大潮でもあり、潮の影響でスタートやその後の走りも神経を擦り減らす我慢比べとなることでしょう。

今日は湾内コースの予定で、受付時間9:30~10:00、スタート11:00の予定です。8:30には本部船運営メンバーの“Whispering Jack”の皆さんがハーバーに集合し、アウターマークや信号旗などの運営用品一式を船に積み込み、クラブハウス2階で受付の準備を済ませました。今日のコースは、風が期待できないため短めのコースとし、能古島の北を回って、東に位置するハツ瀬検疫ブイを反時計で回ってくる7.5マイルほどのコースに決定。10:00の受付終了時点で18艇のエントリーがありました。

Whispering Jackさんは初めての本部船運営とあって多少不安もありましたが、スタートラインを少し沖合いに設定し、11:00のスタートに備えるべく、信号旗やフォグホーン、記録用紙のチェックを済ませ、いよいよ本番を迎えます。風は相変わらず弱く、1~2ノットほど。今日は大潮で、潮は岸から沖合いに流れているようで、スタートは大丈夫だろうかと心配です。海上では一向に吹く気配を見せない風に、のんびりムードも漂っています。本部船の横を水着の女性を乗せて楽しそうにしているヨットが通り過ぎて行きました。今から海水浴にでも行くのでしょうか。うらやましいなと眺めていると、なんとレース参加の“Altair”さんです。毎回サプライズを提供してくれます。うーむ、こういうレースの楽しみ方もあるのだなと感心しきりです。

10:55に予告信号、10:56に準備信号を発しましたが、風が弱いため、各艇とも艇速がありません。スタート30秒くらい前からスタートライン上に並んだ各艇は、ラインを出ないように必死に艇コントロールしていますが、本部船から見ていると、艇速がほとんど上がらずに、沖に出る潮に流されて徐々にラインから押し出されています。11:00のスタート信号を発した時点で、かなりの艇がラインを過ぎていたため、ホーンを2回鳴らしてすぐに第1代表旗を掲げて「ゼネラルリコール」。初めての本部船運営でいきなりのゼネリコで慌てました。次のスタートは11:10。今度はきれいにスタートしてくれと願って再スタートの準備をしました。11:05に予告信号、11:06に準備信号。今度は各艇とも慎重にラインまでの距離を取っています。11:10にスタート信号を発しましたが、3ノット前後の風を受けて今度はリコール艇もなく第6レースがスタートしました。風は相変わらず弱く、風向もころころ変わるため各艇は相当苦労しているようです。こういう時は集中力を切らすことなく丁寧な走りを維持し続けることがいい結果を残します。風があれば7.5マイルほどの距離なので、早い艇は1時間弱ほどでフィニッシュするところですが、今日はどれくらい時間がかかるのでしょう。

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スタートから2時間50分ほど経過後、ようやくレース艇の姿が能古島の陰から見えてきました。トリコロールカラーのジェネカー、そのあとを青一色のジェネカー、どうやら“Humming bird Ⅴ”と“Le Grand Bleu 9”のようです。42フィートと34フィート、いつもトップ争いをしている50フィートの2艇はどうしたのでしょうか。微風、しかも大潮の状況ではコース取りが成績を大きく左右します。トップを走る2艇はいいコース取りをしたのでしょう。これだからヨットレースは面白いのです。14時頃から、これまで気まぐれでくるくる風向が変わる微風が、ようやく北北西で安定し、10~12ノットの順風が吹き出しました。14:15:40に“Humming bird Ⅴ”(ロッドマン 42)が50フィート艇を押さえて堂々のファーストホーム。2番手は34フィートの“Le Grand Bleu 9”(M-34)が14:17:00、3番手は35フィートの“Suru Sumi”(X-35)が14:22:40にフィニッシュ。4番手の“Second Love”は、能古島北側の「象瀬」の外を回るところを内側を通ったため残念ながらDSQ(失格)となりました。最終艇の“SIESTA”が15:00:20にフィニッシュして無事にレースを終了しましたが、あまりの風の無さに4艇がリタイヤしました。

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修正では8着の“いそしぎ”が、チーム始まって以来の修正1位となりました。今日はどうしたことでしょう、眠れる獅子がとうとう目覚めたのでしょうか。来月からのレースも楽しみです。いつもだと50フィート艇より先にフィニッシュすることはないのですが、今日は31フィートや34フィート、35フィートといったヨットが、見事なコース読みを発揮して、チーム一丸となって最後まで集中して走り切ったうえでの結果となり、本当に納得のいくレースができたことでしょう。本部船を初めて運営していただいた“Whispering Jacvk”の皆様、お疲れ様でした。次回の第7レースは9月1日(日)、恒例の「小戸カップヨットレース」と合同です。小戸カップには50艇近いエントリーがあっているようなので楽しみましょう。HYC第7レースの受付は、9:30から小戸カップの開会式があるため9:00~9:30です。

[以下は本部船“Whispering Jack”のNオーナーのレポートです]

HYCレース第6戦、ウィスパリングジャックでの本部船初体験でした。8時半に集合し、手順を確認しつつ受付開始。18艇のエントリーがありました。微風が予想されたので、コースはホワイトセイルレースでお馴染みのハツ瀬・検疫ブイ回り。なるべく距離を短くすべく、スタートラインも沖めの設定にしました。

レースは前半超微風。スタート時は南からの微風が北に変わり始め安定しない中、大潮で潮の流れが強いのか、本部船はアンカー打っても風に立たず、バウが南に向いたままでのスタートになりました。11時のスタートでは、安定しない微風のなか沖に向かう潮に押されるのかゼネリコ。2回目はどうにかオールフェアでスタートしました。全艇が能古の北をかわして見えなくなってから再び視認できるまでの時間が長く、釣り糸を垂らしながら暇つぶしをしてると、4艇からリタイアの連絡が入りました。

先行4艇を視認した後なかなか後続艇が現れず、タイムリミットの17時を覚悟しましたが、先行艇が象瀬をかわしてフィニッシュラインに向かう14時頃から徐々に安定した北風が吹き出し、後続の小型艇と先行艇とのタイム差が縮まる小型艇有利の展開となりました。ちょうど2~3艇ずつ、スピン(ジェネカー)ランで競い合いながらフィニッシュラインに向かう展開になり、カメラ担当のS氏は興奮気味に写真を撮りまくったようで、140枚も撮ってしまったようです。幸いにも天気は曇りで思ったより涼しく、トップフィニッシュからラストフィニッシュまで45分と短く、干物にならずに楽しく観戦できました。

『2019 壱岐-福岡ヨットレース』の参加申込みを締め切りました

2019年8月16日

現地の係留スペースの関係で参加艇数を30艇としていましたが、おかげさまで30艇の参加申込みがありましたので、今後の参加申込みの受付を終了します。遠くは奈良、大分、山口からも参加申込みがあり、25フィートから50フィートまで、また最新のHPR艇も参加するなど、天候に恵まれて素晴らしいレースが展開されることを願っています。あとは台風が来ないことだけを祈っています。参加艇に対しましては、9月の上旬に壱岐・郷ノ浦港入港案内や帆走指示書など、関係資料を郵送します。

『2019 壱岐-福岡ヨットレース』 宿舎リスト及び送迎バス等申込書

2019年8月02日

現在、「壱岐-福岡ヨットレース」の参加申込みを受付中です。参加申込期限は8月16日(金)ですので、参加をお考えの方は期限までにお申し込みください。現地の浮桟橋の収容力の関係でレースの参加艇数を30艇までとし、先着順で受付けしますので早めにお申し込みください。8月16日までに人数が確定しない艇にあっては、とりあえず申込みだけは早めにしておいて、参加費振込期限の8月30日(金)までに人数を調整してください。8月1日時点で16艇の申込みがあっており、湾外からは大分・別府、北九州・若松からも参加申込みがあっています。

現地での宿泊は下記の「宿舎リスト」から直接ご予約下さい。早いもの順です。なお、宿舎が決まりましたら「送迎バス等申込書」を、壱岐市観光連盟にお送りください。また、宿舎を別途手配される方は、その旨を事務局にお知らせいただくとともに、移動手段については宿舎とご相談ください。また船中泊をされる方は、計画輸送での移動を検討しますので、その旨お知らせください。連絡先はレース公示に記載しています。

 [壱岐宿泊先リスト(PDF)]  [送迎バス等申込書(PDF)]  [送迎バス等申込書(Excel)]

 [壱岐-福岡レース2019公示(PDF)]  [壱岐-福岡レース2019公示(Word)]

 [参加申込書(PDF)]  [参加申込書(Word)]

9月1日(日)は小戸カップヨットレース開催!

2019年7月29日

今年で42回目を迎える伝統の「小戸カップ」。博多湾で開催される最大のヨットイベントです。レース終了後は参加艇間の交流・懇親を図るため表彰式を兼ねた「BBQパーティー」を行います。昨年は県外からの参加も含めて43艇のクルーザーが参加して博多湾でのセーリングとバーベキューを楽しみました。

表彰もスピン・ジェネカー無しのクラス、IRCクラス、CRクラスもいくつかに分けて、なるべく多くのヨットに賞を授与します。参加申込み等詳細は下記のレース公示をご覧ください。参加申込み期限は8月9日(金)までとなっています。博多湾外の遠方から参加されるヨットは、レース日の1週間前からレース後の1週間は(8/25~9/8)小戸ヨットハーバーのビジター桟橋を無料で利用できますので、多くの参加をお持ちしています。

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なお、昨年と同様にHYCシリーズレース参加艇にあっては第7レースの位置付けをしていますので、当日はHYCレースとのダブルエントリーとなります。レース当日の9:00~9:30に参加申込みをしてください。

 [2019小戸カップレース公示(PDF)]   [2019小戸カップ参加申込書(Excel)]

親子クルーザー体験セーリング

2019年7月28日

7月27日(土)は親子クルーザ体験セーリングがありました。福岡市ヨットハーバーが主催する「親子クルーザー体験セーリング事業」にクラブとして協力しているもので、今回も市政だより等の公募で集まった15家族40人が、午前(10:00~12:00)午後(13:00~15:00)の2回に分かれて3隻のクルーザーヨットに分乗して博多湾をセーリングしました。初めに会議室でハーバー管理事務所の職員から乗船上の注意事項の説明があり、協力してくれる3隻のクルーザーヨットの船長さんの紹介がありました。その後全員がライフジャケット(救命胴衣)を着用して記念撮影後、各船長さんの誘導で乗船するヨットに向かいました。

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博多ヨットクラブからは会員艇のいそしぎチーム“MOANA(坂田艇長)”が協力していただきました。当初は会員艇の“翔風”も協力することでスタンバイしていましたが、当日キャンセル等も出て参加者が少なかったため、今回はいそしぎチームさんにお願いしました。海上にはディンギーヨット(1人、2人乗りの小型ヨット)も沢山出て練習をしていました。気温33℃、時折り太陽が照り付ける真夏の博多湾、南西の風8ノット前後と初心者には絶好のセーリング日和。メインセールとジブセールに風をいっぱいに受けて沖に向かって快調に進んでいきました。ヨットの上では船長さんやクルーの皆さんから楽しい海やヨットな話を聞き、途中でラット(舵取り装置)を握ってにわか船長さん気分を味わった子供さんもいました。この中から将来のセーラーが育ってくれることを期待しています。ご協力いただいた“MOANA”さん、“いそしぎ”さんありがとうございました。次回は8月31日(土)に予定していますので、会員艇の皆さん、ご協力をお願いします。

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HYC会員懇親会開催しました

2019年7月21日

今年は梅雨明けが遅れているようで北部九州地方の梅雨明け発表はまだですが、福博の夏の風物詩の「博多祇園山笠」も終わり、いよいよ夏本番の到来といったところです。恒例となった博多ヨットクラブの会員懇親会を7月18日午後7時から中央区天神のビルの屋上ビアテラスで開催しました。例年だと梅雨も明けて暑い日差しが照り付けるころですが、台風5号の接近に伴う梅雨前線の北上により朝から雨模様。時折り激しい雨がザーッと降る生憎の空模様です。それでも「のぼせもん」が多い博多のセーラーの皆さんは続々と集結してくれました。

今回はBambino、Jetta、MALOLO、May be、SIESTA、ZEPHYRUS、翔風、Le Grand Bleu 9、いそしぎ、Whispering Jack、Altairの11艇のオーナー、クルー、そして福岡市ヨットハーバーのS氏の総勢36名が集い、日頃の疲れを吹き飛ばしました。天神のど真ん中、西本新聞会館の屋上17階から眺める街の明かりが気分を高揚させてくれます。時折り強い雨が降ると、明かりがうっすらと霞み、これまた幻想的な雰囲気を醸し出してお酒も進みます。全員が揃ったところで吉川副会長から乾杯の発声があり、時折り激しく打ち付ける雨も物とはせず、先日の故 高木氏のメモリアルレースや日頃のレース活動、夏場のレース遠征やクルージングなど、ビールを片手に話が尽きません。今年の1月にHYC会員になった“Altair”チームは、黒いミニのお揃いのチームウェアに身を包んだ美女5人が参加し、大いに盛り上げていただきました。

年齢や職業は違えど共通の「ヨット大好き」に話は尽きず、あっという間に時間が経過して午後9時に黒住副会長の「博多手一本」でお開きになりました。次回のシリーズレースは8月18日(日)で、コースは湾内を予定しています。

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高木 裕メモリアルヨットレース報告

2019年7月19日

7月15日「海の日」。ちょうど1年前の7月16日「海の日」に、プロセーラー高木 裕氏がご逝去されました。一周忌にあたる本日、高木氏を偲ぶために日頃から何かとアドバイスをいただいていた福岡ヨットクラブ、博多ヨットクラブ共催で、博多ヨットクラブの定例の第5レースを「メモリアルヨットレース」として開催しました。

福博の町は夏の到来を告げる「博多祇園山笠」の最終日。7月15日はフィナーレを飾る「追い山」が早朝に行われました。オーナー、クルーの中にも「山のぼせ」さんが沢山いて、追い山に出て眠い目をこすりながらハーバーに駆け付けた方が何人もいたようです。福岡地方は梅雨の真っ最中、しかしながら本日は奇跡的に朝から晴れ間が広がり絶好のレース日和となりました。小戸ヨットハーバークラブハウス2階のレース受付には高木氏の遺影を飾り、皆さん哀悼の意を表されていました。高木氏の母校である福岡大学ヨット部のご厚意により、本日の本部船は同部のレスキュー艇“ななくま”を使用させていただき、後輩のヨット部の学生も運営に協力していただきました。

8:30にはクラブの会長、レース委員長など役員が参集し、本日のレースコースをどうするか協議しました。気象予報では、北のち北北東の風、風速8~12ノットで絶好のコンディションが予想され、本来ならば沖合いの玄界島を一周するコースにしたいところですが、メモリアルレースとあって、普段レースには出ていないヨットの参加も見込まれたため、なるべく短いコース設定を考え、湾口のクタベ瀬ブイを時計回りで回る12マイルのコースに決定しました。9:00前から続々とエントリーが続き、両クラブ加盟で普段からレースに参加しているヨット以外にも、ブルーウォーター派のヨット4艇もエントリーされ、最終的に26艇の参加がありました。参加艇には高木氏のイラストを配した黄色の記念フラッグを渡し、ヨットのスターン部に掲げてレースに臨んでいただくようにお願いしました。

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今日は七帝戦(旧帝国大学ヨット部の定期戦)の最終日とあって、小戸沖はディンギーや観覧艇が出て大変賑やかです。レースの邪魔をしないように、かなり沖合にアウターマークを設置してスタートラインを設定しました。北の風なので、ちょうど回航ポイントのクタベ瀬方向(ちょっと右寄り)からの風となり、いいスタートができそうです。本部船をアンカリングして黄色の記念フラッグを掲揚し、本部船の周囲を参加艇が通過するのに合わせて、後輩のヨット部員が高木氏の遺影を高く掲げていました。10:40 頃から参加全艇が本部船に近くに集まってきて、スタートの15分前、10:45に本部船から長音信号を1分間発し、参加者全員で高木氏を追悼しました。

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追悼が終わると参加艇は次々にジブセールを上げて、スタートに備えて散って行きました。風は北で10ノット前後で安定しており、いいスタートシーンが展開されることでしょう。10:55に予告信号、10:56に準備信号を発すると、参加艇も次第にヒートアップしてきました。3分前には各艇ともスタートアプローチの態勢となり、1分前にはスタートライン沿いにきれいに一列に並んでいきます。大学ヨット部で活躍されたOBの皆さんがオーナーやスキッパーとして乗っているヨットもかなりあり(OBといっても皆さん還暦前後のお歳を召されていますが)、本部船から見ているとリコールしないかと冷や冷やし通しでしたが、11:00のスタート信号前にラインから出たヨットは1艇もなく、見事なスタートでした。本部船からスタートシーンを見守っていた高木氏も満足されていたことでしょう。

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スタート後も風は安定しており、少し風速が上がったようです。沖合いでは15ノットくらいは吹いているでしょう。この風では、2艇の50フィート艇は1時間半ほどで帰ってくるでしょう。また後続艇も競り合って帰ってくるでしょうから、フィニッシュタイム取りも忙しくなりそうです。双眼鏡で確認すると、11:50にはクタベ瀬横の机島辺りにヨットのジェネカーらしきものが確認できます。それぞれ黒と白のようですのできっと2艇の50フィート艇、“May be”と“K.CONTESSA 風と虹”でしょう。さすがに速いです。それから10分ほど後にはジェネカーやスピンが沢山見え出しました。かなり早いレース展開です。ちょうど真後ろ近い方向からの風なので、ジェネカー艇は真っ直ぐにフィニッシュラインには向かえず必ずジャイブが入ります。スピン艇はうまく艇をコントロールしながら真っ直ぐフィニッシュラインを目指してきます。トップの2艇の50フィート艇がポートタックですぐそこの能古島に掛かってきました。“May be”が2艇身ほど先行しています。すぐ後ろに“K.CONTESSA 風と虹”が追走しており、先にジャイブ行動を起こしました。“May be”はジャイブがやや遅れたため、どうやらトップが入れ替わったようです。そのまま僅差でフィニッシュラインを横切りましたが、12:28:17に1秒差で“K.CONTESSA 風と虹”に軍配が上がりました。お見事!本部船で見ていた我々も、手に汗握る接戦に感動しました。4着の“Second Love”と5着の“Humming bird Ⅴ”も3秒差と、全体的に接戦が繰り広げられ、参加艇の皆さんも存分に楽しんだことでしょう。13:54:48に最終艇“ソフィー”がフィニッシュして、本日の『高木 裕メモリアルヨットレース』は無事に終了しました。修正では7着の“Bambino”が1位、11着の“GALAXY”が2位となりましたが、両艇とも福大ヨット部OBが乗艇しており、本部船からレースを見守り続けた高木氏も、さぞかし満足されたことでしょう。

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福岡ヨットクラブや博多ヨットクラブが主催するレースには“Humming bird Ⅴ”のスキッパーとして乗艇し、その優れたセーリングパフォーマンスを如何なく発揮されて、他のヨットの刺激となっていました。また博多ヨットクラブが主催するセーリング講習会では毎回講師役を引き受けていただき、セールトリムやヘルムコントロール、タック、ジャイブ、スピン(ジェネカー)ホイスト・ドロップ、レーシングタクティクスなど、初心者にも分かり易く解説していただき、参加されたヨットは随分とレベルアップしました。高木氏が監修している舵社から刊行されている「虎の巻シリーズ(クルーワーク、セールトリム、レーシングタクティクス)」は、今でもバイブルとして何度も読み返しています。温厚な人柄で誰からも好かれ、内に秘めたセーリングへの熱い情熱は、博多のセーラーの心も熱くさせてくれました。享年58歳。あと10年、20年は活躍されて欲しかったです。本当に残念でなりません。これからも博多湾でセーリングする我々を温かく見守ってください。

『2019 壱岐-福岡ヨットレース公示』

2019年7月17日

壱岐市ならびに壱岐市観光連盟の後援を得て一昨年よりスタートした「壱岐-福岡ヨットレース」を今年も開催します。長崎県壱岐市郷ノ浦港沖をスタートして福岡市西区小戸沖までの全長34マイルのコースで、スタート前日には「前夜祭」を開催し、麦焼酎発祥の地である壱岐の美味しい焼酎を飲みながら、参加艇の皆様や地元壱岐の皆様との交流を楽しみましょう。レースの勝利者には「壱岐市長杯」が贈呈されます。

昨年は梅雨明け後の安定した高気圧に覆われ、スタートしたものの海上は微風から無風となり、タイムリミットまでに1艇もフィニッシュすることができず残念ながらノーレースとなってしまい、壱岐市よりご提供いただいた「壱岐市長杯」は翌年に持ち越しになりました。そこで開催時期について役員会で検討を行い、壱岐市ならびに壱岐市観光連盟とも協議して、安定した風が見込まれる秋に開催することとし、三連休となる9月16日(月・祝)の敬老の日に開催することになりました。昨年と同様に前日の15日(日)に前夜祭を行います。

スタートは敬老の日の9月16日(月・祝)午前8時、前夜祭は15日(日)午後6時からです。表彰式は16日(月)午後6時から(最終艇フィニッシュ時刻により繰り上げもあり)福岡市ヨットハーバークラブハウスで行います。参加艇の係留は、壱岐市の全面協力により郷ノ浦港内のプレジャーボート用浮桟橋を利用できます。ただし、浮桟橋の収容力の関係でレースの参加艇数を30艇までとし、先着順で受付けします。

レース公示、参加申込書は下記をご覧ください。参加申込期限は8月16日(金)ですので、期限内の申込みをお願いします。8月16日までに人数が確定しない艇にあっては、とりあえず申込みだけは早めにしておいて、参加費振込期限の8月30日(金)までに人数を調整してください。宿舎については昨年と同様に壱岐市観光連盟が斡旋しますが、現在調整中ですので、決まり次第お知らせします。レース委員会指定の係留場所に係留し、観光連盟斡旋の宿に宿泊の皆様には、係留地から宿舎、前夜祭会場間の移動については宿の送迎車または観光連盟手配の送迎バスを運行しますのでご利用ください。また、指定係留地に係留する艇にあっては、近くに公衆トイレもありますので船中泊も可能です。この場合、前夜祭会場までの移動は送迎バスに同乗できます。氷についてもスタート日の朝に指定係留地に配達していただきますので、必要な方は後日お知らせする宿泊申込書の用紙でご注文ください。なお、他の漁港等に係留し、独自に宿を手配される艇にあっては、宿舎や前夜祭会場への移動についてはご自身でご手配ください。

先着順での受付けですので、参加を希望される方は早めに申込みをお願いします。

 [壱岐-福岡レース2019公示(PDF)]  [壱岐-福岡レース2019公示(Word)]

 [参加申込書(PDF)]  [参加申込書(Word)]

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