2017年11月19日付でヨット“K.CONTESSA 風と虹”(ケイ ドット コンテッサ カゼトニジ)さんが博多ヨットクラブに入会されました。艇種は「Club Swan 50」でホームポートは福岡市西区のマリノアです。
以前はハウステンボスにヨットを置いておられましたが、新艇(Club Swan 50)の喫水が深くてテンボス、小戸には置けず、水深が深いマリノアに係留することになったそうです。博多湾では福岡ヨットクラブ(FYC)や博多ヨットクラブ(HYC)の活動が盛んで、この機会に博多ヨットクラブへ入会してクラブレースを楽しまれるそうです。どちらかというとロングのオフショアレースに関心がおありのようで、来年の沖縄-東海レースにも参加しようと意欲満々です。レースはどちらかというと奥様の方が意欲的でご主人はアフターレースの宴会の方が得意とのことです。
[オーナーからの入会挨拶]
ヨットとの出会いは、新婚旅行でレマン湖畔に行き、そこで親子がお弁当を食べながら船底掃除をする微笑ましい姿を見て、いつの日か、こうなりたいねえと話していたのが始まりです。30年弱前に小型船舶1級免許を取り、油壺に中古艇を買いに行きました。しばらくは、ハウステンボスカップに出るくらいで、もちろん風が吹くと怖くて帆を小さくしてもらっていたのですが、西海橋の下をくぐって外海に出ることが出来るようになってからはなんだか、セーリングが楽しくなりました。
その後、ケンウッドカップをたまたま拝見する機会があり、外洋レースは別世界だと思って拝見しておりました。どちらかというとロングコースのレースに興味を覚え、第1回の神戸-横濱ヨットレースに出ました。その後、第1回沖縄-東海ヨットレースにも出て、アリランレースと続き、現在に至っている次第です。自然の中で、人間の力の及ばない中で行うスポーツの怖さと楽しさをこれからも満喫したいと考えています。 - 堀川 公平・百合子 -
10月15日(日)の第9レースは“翔風”さんに本部船を担当していただきました。
今日は一日中雨で、北北東~北東の風、15ノット前後との予報。午前7時半には本部船メンバーがハーバーに集合し、レース委員長ほかHYC役員も8時には集合しました。レースコースをどうするか相談し、今日は風もいいようだから久しぶりに外洋に出て「相島」回航にしようと決定しました。本部船運営メンバーは船にマークブイや信号旗などの運営用品を積み込み、クラブハウス2階でレース参加受付の準備に当たりました。受付は8:30~9:00で今日の参加は14艇。生憎の悪天候で参加艇も少ないようです。
9時半にはスタートラインが設置され、雨の中を各艇セールを上げてタックやジャイブを繰り返してウォーミングアップで体をほぐしてスタートに備えます。各艇ともジブセールを№1にするか№3にするかで迷っていたようですが、強風に備えて№3ジブを上げている艇がほとんどでした。10:00ちょうどにスタート信号が発せられ、15ノット近い風の中を元気よく飛び出して行きました。スタート直後に長音一声とX旗が掲揚されたのでリコール艇があったようです。
第1関門の博多湾口の「シタエ曽根」まではスタボードタックのクローズホールド。スタート後徐々に風速も上がって15~18ノットになりましたが、その後15ノット前後になったので、途中でセールをチェンジして№1ジブを上げる艇もありました。しかしながら「シタエ曽根」近くでは17~20ノットと風速も上がり、全艇№3ジブで「相島」を目指しましたが、ちょうど相島方向から風が吹いてくるのでスタボードタックで沖寄りに走る艇、ポートタックで岸よりに走る艇と別れました。相島を時計回りに回航して後ろからの風になったので、各艇一斉にスピン、ジェネカーを上げて「シタエ曽根」方向に向かいます。この頃には風速も20~24ノット、ブローで30ノット近くまで吹き上がり、白波を掻き分けてかっ飛び状態で爆走です。一瞬でも気を抜けない緊張の連続でした。スピンを破る艇、ジャイブでジェネカーをフォアステイに巻き付ける艇もありましたが何とか解消してレースを続行。ただ1艇だけはスピンが破裂して上下に千切れ、上半分がマスト上部で吹き流しのような状態になって解消できずに無念のリタイヤとなりました。「シタエ曽根」を回って博多湾に入ると、風が若干東に振れてポートタックのクローズドリーチ。フィニッシュラインに向けて一直線のコースとなり、各艇最後の力を振り絞っての力走です。
13:29:08に“May be”(Sprint 51)が1着でフィニッシュ。13:38:58に“Humming bird Ⅴ”(ロッドマン 42)が2着。トップから41分遅れで“Bebe”(BENETEAU OCEANIS 45)が3着、さすがに大型艇は速いです。その後、後続艇も次々にフィニッシュして無事にレースが終了しました。Suru Sumiはスピン破損でリタイヤ、HIROは惜しくもタイムリミットに間に合いませんでした。参加艇の皆様、そして本部船を運営した“翔風”の皆様、悪天候の中、本当にお疲れ様でした。今日は一日中雨が降りやまず、風も10~30ノット近く吹いてかなりハードなコンディションでしたが、幸いにも人的被害は無く、久しぶりの外洋レースに皆さん満足されていたようです。来月の第10レースは今季最終戦です。1艇でも多くの皆様の参加をお待ちしています。
[以下は本部船“翔風”のN氏からのレポートです]
雨のレースとなった。数日前からわかってはいたが、朝起きて雨が降っているとやはり気持ちも今一つ。なぜ日曜日に、それも久しぶりの相島に限って雨なのだろう。考えても仕方ない。7:30にメンバー全員ハーバーに集合して2班に分かれる。ロッカーに行ってフォグホーンと拡声器を取ったのち、倉庫からフラッグとリミットマークなどを台車に積んで自船に乗せる。残りのメンバーはクラブハウス2階で8時過ぎから受付。今日の風は落ちそうにないので、コースはレース委員長の「久しぶりに相島、見に行こうか!!」で決定。
夕方の新幹線で大阪まで帰らなければならないJ艇のU氏を乗っけて9:10にハーバーを出港。ほどなくレース海面に着き、リミットマークを打ったのち、本部船をアンカリングしてスタートラインを設置。メンバーの役割を再確認してスタートに備える。5分前、4分前、1分前・・・だんだん各艇が加速していく。この緊張感いつもたまらない。10:00ジャストにスタート。インディビジュアルのリコールがあったがリコールの解消を確認した後、いったんハーバーに戻る。
ここからは本部船のみに許された至福の時間。お外は冷たい雨、みんなはアップウインドの雨の中,相島目指して懸命に走っているのだろう、ご苦労様。こちらのキャビンの中は暖かなおでんの鍋。冷たい雨を見ながらのおでんは格別である。今日は相島だし,ゆっくり時間はあると思ってみたが、外を見ると風速が上がっている。過去3年間のHYC相島レースの所要時間最短は1~18kntで4時間2分。まあ、相島までは上りだし、どんなに早くても3時間30分位はかかるだろうと思いながらも遅刻は許されない。鍋の底に残された最後のごぼう天を口に放り込み、12:45再びハーバーを出港。ほどなくレースに海面到着しフィニッシュラインを設置。
「ほ~ら,まだまだ来ないでしょう」って言った10分後、なんと志賀島西方面にてヨットらしきものを発見。まだ午後1時を少し回っただけ、スタートから3時間しか経っていない。信じがたいが、こんな雨の中走っているヨットはHYCの船か学生のディンギーくらい。おそらく船の影はHYCトップ艇であろう。13:29、51フィートのMay beがファーストホーム。続いてHumming bird V。それから待つこと暫し。Bebeをはじめ各艇がフィニッシュ。16:00のタイムリミットまで12艇のフィニッシュ時間を確認。スピンを破損し、機走で帰還したS艇、あと5分あればDNFにならなかったH艇、残念ながら2艇にはホーンを鳴らせませんでしたがお疲れ様でした。これにて本部船のお仕事終了。リミットマークを回収し帰路についた。
10月の冷たい雨にも負ケズ、27ノットの風にも負ケズ、そして二日酔いにも、腰痛にも負ケズ走ってこられた各艇の皆さん、フィニッシュラインで見ていて本当にいい顔していました。
おしまい。-翔風 なかがわ-
会員同士の交流を深めることを目的に2014年からスタートした会員懇親会。11回目を迎えた今回は10月12日(木)午後7時から(6時半からウェルカムドリンク)中央区天神3丁目の帆船の看板を掲げ店内は帆船をイメージしたお洒落な店、『Kitchen & Bar Blow』で開催しました(お店のオーナーさんは天下の福大ヨット部のOB。インカレで470級の優勝経験あり)。今回の参加者はJORDAN、SIESTA、Bambino、Freestyle、METAXA Ⅴ、Summertime、Le Grand Bleu 9、Spilmer、いそしぎ、ZEPHYRUS、来年HYC入会予定のウィスパリングジャックの11艇のオーナー、クルーと福岡市ヨットハーバー管理事務所の鬼塚氏ら総勢19名でした。
山田会長の乾杯の発声で会が始まり、年齢や職業は違えど共通の「ヨット大好き人間」に話は尽きません。夏に開催した「壱岐-福岡ヨットレース」や今年の年間総合優勝の行方などに話が弾み、午後9時過ぎには黒住副会長の博多手一本(博多一本締め)でお開きになりました。次は12月16日(土)の表彰式&パーティーです。今年は『福岡ヨットクラブ』との合同開催で、中洲のゲイツビル内の会場で行います。150人くらいの大パーティーとなりますので大いに盛り上がりましょう。
今年の7月17日・海の日。これまで長年行ってきたHYC壱岐レースを、初めて壱岐市ならびに壱岐市観光連盟の後援を得て「壱岐-福岡ヨットレース」と銘打って開催。レース前日には地元の皆様との交流・懇親を深めるために「前夜祭」を開催し大いに盛り上がり、本番のレースもいい風に恵まれて大成功に終わりました。今年のレースの総括と来年のレース開催に向けて、10月6日(木)に壱岐市・中原副市長、壱岐市観光連盟・長嶋会長以下4名の皆様が来福し、HYC山田会長以下役員と懇談しました。
壱岐市としては多くのヨットの皆様が壱岐に来られたことを大変喜ばしく受け止めていただき、地元の壱岐新聞やケーブルテレビで前夜祭やレーススタートシーン等が報道されたことにより、これまであまり触れることのなかったヨットの世界に関心を持つことができて貴重な経験になったとのことでした。壱岐は壱岐焼酎をはじめ全国に誇れる壱岐牛、ウニなどの食、夏には驚くほど透明度が高い海での海水浴、また天然温泉の宿など魅力満載!ヨットの皆さんには、ぜひともご家族や友人と連れ立って壱岐を訪問していただき壱岐を丸ごと堪能していただきたいとの思いから、来年もぜひこのレースを継続開催してもっと多くのヨットに壱岐に来ていただくために、市ならびに観光連盟としても全面的に協力していきたいとのことでした。特に「前夜祭」をもっと盛大にしましょうと、我々セーラーにとっては何とも嬉しいお話でした。
前列左前より壱岐市観光連盟・松本事務局長、後ろ左より壱岐市・塚本観光商工課長、HYC吉川副会長(レース委員長)、壱岐市・中原副市長、壱岐市観光連盟・長嶋会長、HYC山田会長、HYC沼田監事、HYC白石事務局
非常に強い台風18号は九州方面にゆっくり進んでいます。現在の中心気圧935hPa、最大風速50m/s、25m/s以上の暴風域は200km、15m/s以上の強風域は390kmで、17日(日)には九州に上陸の恐れがあり、海上は大しけになる模様です。このため17日(日)の第8レースは安全を考慮して中止とします。会員の皆様におかれては、台風接近に備えて増し舫いなど台風対策に万全を期されるようお勧めします。
次のレースは10月15日(日)の第9レースです。湾外コースの予定なので、受付時間8:30~9:00、スタート時間10:00です。本部船は“翔風”が担当します。
9月17日(日)のHYC第8レースは湾外コースの予定なので、スタート時刻は午前10時を予定しています。このため、レース参加受け付けは午前8時30分~午前9時ですのでお間違えないようにご注意ください。本部船はZEPHYRUSが担当します。
7月に開催した「壱岐-福岡ヨットレース2017」の記事が、雑誌Kaziの9月号、10月号に掲載されました。10月号では、「アラフォー帆走生活」というコラムを連載されている井田光司氏が、レース参加艇に同乗された様子を記述されています。
今年で40回目となる伝統の「小戸カップ」。毎年9月の第1日曜日開催として今年は9月3日(日)に開催されました。博多ヨットクラブ2017年シリーズ・第7レースと合同開催です。
大きなヨットから小さなヨットまで、ギンギンのレース艇からクルージング艇まで、みんなが楽しんでなるべく多くのヨットに入賞の機会があるようにA~Dの4クラスに分け、各クラス1位~5位まで、合計で20艇に賞を準備しています。また参加艇間の交流を図るためにレース後にディンギーヤードで「BBQパーティー&表彰式」も予定。さらに福岡市ヨットハーバーでは遠来艇の参加を促進するために、大会当日の前後2週間をゲストバースの係留代を無料にするサービスを実施。今年は県外からの参加も含めて50艇が参加し(過去最多)、9:30からクラブハウス2階で開会式、艇長会議を行いました。
秋晴れの絶好の博多湾。11:05に北北東8~12ノットの風の中、リコール艇なしのきれいなスタートでレースが始まりました。コースは小戸沖をスタート・フィニッシュとして、能古島北の第1マークを反時計で回わり、博多湾西岸の海づり公園沖の第2マークを反時計で回る8マイル。波もほとんどなく、中盤からは12~18ノットの安定した風が吹き、初秋の博多湾で快適なセーリングが楽しめました。ファーストホームは12:07:24に“May be”が、最終フィニッシュは“Summertime”の13:17:50と全体で2時間13分という早いレース展開でした。博多湾のヨット犬、秋田犬のロンちゃんもSpirit号で楽しそうにレースに参加していました。
午後3時からディンギーヤードで「BBQパーティー&表彰式」が行われ約230人が参加しました。こちらはリコール続出で、お腹を空かせた各艇のクルーたちが2時半頃からお肉を焼きだし、あちこちのテーブルからお肉を焼く煙が立ち上り、美味しい香りがハーバー内に漂ってきました。博多ヨットクラブ山田会長の乾杯の発声でBBQパーティーがスタート。主催者が用意したのはお肉と野菜、焼きそば麺、ノンアルコールビール、ソフトドリンクでしたが、各艇は自前で焼酎や日本酒、シャンパン、ワインや自前のお肉を持ち込み、チームによっては秋の味覚のトウモロコシやナス、はては旬の魚の“サンマ”を焼いているところもあり、芳しい香りが会場に漂い食欲をそそっていました。
一段落したところでレースの表彰式が始まり、福岡県セーリング連盟秋山会長の挨拶のあと、Dクラスから順にAクラスまで、各クラス修正5位から順に1位まで表彰を行い、副賞には博多-韓国・釜山間のペア乗船券や折りたたみ自転車など豪華賞品が多数贈られ、全体の総合優勝艇には福岡市長杯が授与されました。シーズン半ばの初秋のひととき、日ごろの疲れを吹き飛ばす楽しいパーティーとなりました。
各クラスの優勝は、Aクラス“Humming bird Ⅴ”、Bクラス“Bambino”、Cクラス“MARIL”、Dクラス“MALOLO PEPE”、そして総合優勝(福岡市長杯)は“MALOLO PEPE”でした。
今年の小戸カップも事故もなく大盛会のうちに無事に終了しました。レース主催者は、小戸カップをタモリカップに匹敵するようなビッグイベントに育てていきたいとのことで、来年は60艇、70艇と参加艇が増えることを期待しています。九州一、いや西日本一のお祭りヨットレースにしましょう。毎年9月の第1日曜日は博多湾に集結!!大会事務局の皆さん、本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。