3月15日は2015年HYCシリーズレースの第1戦でした。約4か月ぶりのレースを待ちわびた16艇の会員艇が冬眠から目覚めて参加しました。第1レースの本部船は昨年の覇者、年間総合優勝艇の“May be”チームが引き受けていただきました。
事前の天気予報では全般的に曇りで午前中は一時雨のところもあるとのことでしたが、予想に反して雨の恐れはなく、時折り陽が差すまずまずの天気でしたが風は弱く、予報では1~6ノット。コースは小戸沖から博多湾口のクタベ瀬灯浮標を時計回りの約10マイル。長丁場のレースになりそうです。スタート時間には4~5ノットあった風も次第に弱まり、スタート後1時間も経過すると風速計の表示は0~1ノット、艇速もほとんど0の状態が続き各艇苦労していたようです。それでも13時半ころには東から7ノット前後、ブローで10ノットの風が入りだし各艇スピンネーカー、ジェネカーにいっぱいの風を受けてフィニッシュを目指していました。一時は17時のタイムリミットも頭の片隅にありましたが、トップ艇が13:57にフィニッシュ、最終艇も15:11にフィニッシュして無事にレースが終了しました。レース後に聞いた話ではクタベ瀬灯浮標に回航時に風速が0ノットだったこともあり、2艇が灯浮標に軽く接触して360度回転したようです。
今回のレースで際立っていたのが、トップ艇から最終艇全艇に対して、フィニッシュ時に本部船のホーンの音とともに本部船のデッキに全員が勢ぞろいして労いの拍手で迎えてくれたことです。私も30年以上クルーザーレースに参加していますが、こんなフィニッシュの迎えは初めての経験でした。まさに「お・も・て・な・し」の精神溢れた“May be”チームの皆さんでした。オーナーの人柄なのでしょうか、ありがとうございました。
[以下は本部船“May be”のYオーナーからのコメントです]
去年は壱岐レースでスタートのみの本部船でしたが今回は初めてのフルの本部船を務めさせてもらいました。何故かフルクルーメンバー11人、女性ゲスト4人、プロカメラマン1人の16人の定員一杯の参加となりました。レースの時でさえここまで集まらないのにどうしてこんなに集まるのか意味がわかりません。しかしそれなりにみんな楽しいひと時でしたがやはり帆走りたかったですね。
ところで本題ですが、スタートラインは本部船アンカリングの後の風のシフトにより下有利となりましたがスタートも一発でオールフェアで安心しました。
スタート後しばらくは本部船付近はずっと良い風でしたが、双眼鏡で確認すると机島付近でレース艇が彼方此方の方を向いて止まっているのが確認でき、これはタイムリミットまでかかりそうな予感が頭の中をよぎりました。しかしその後風も上がったようで時間内に全艇フィニッシュ出来てホッとしました。1艇マークタッチがあったように聞きましたが大した事故もなく、無事に今年の第1レースが終えて良かったです。
ここ2、3年、ヨットからの落水事故が続き、昨年の8月には相模湾で行われた「トランス-サガミヨットレース」において強風下で71歳のヘルムスマンが落水して約1時間後に捜索中の巡視艇に無事救助されました。また今年の1月には博多湾内でヨットが座礁する事故も起きています。海では、安全には細心の注意を払っても避けがたい突発的な状況に遭遇することがあります。いざという時に適切な対応ができるか否かでダメージの程度も大きく変わってきます。
昨年に続き、博多湾をベースに活動するクルーザーヨットの団体(GYC玄海ヨットクラブ、FYC福岡ヨットクラブ、HYC博多ヨットクラブ)と福岡市ヨットハーバー管理事務所が合同で、海での安全意識の更なる徹底と、緊急時における対応などを主眼に安全講習会を開催いたします。
講習会の内容は、JSAF日本セーリング連盟外洋安全委員会の大坪委員長を講師にお迎えしての講話、福岡海上保安部による海の安全に関するお話、福岡市消防局による救急救命に関するお話と応急手当・人工呼吸の実技指導、火せんや信号紅炎などの信号弾の発射・点火訓練、ヨット2 艇を使った落水者救助のデモンストレーションなど。万一の時に実際に役立つ内容となっていますので、会員(オーナー)の皆様をはじめクルーメンバーの皆様にも声掛けをしていただき、一人でも多くの皆様にご参加いただきますようご案内申し上げます。
また、ヨットクラブに加盟していないクルーザーのオーナー、クルーの皆様にもこの機会にぜひともご参加いただきますようご案内します。受講を希望される方は、福岡市ヨットハーバー管理事務所(担当:菅原 TEL 092-882-2151)に直接お申込みください。
1.開催日時 平成27年4月12日(日)10:00~16:30(予定) *9:30~受付
2.場 所 福岡市ヨットハーバー セーリングハウス会議室
3.参 加 費 1,000円/1名 *昼食弁当を頼まれる方は別途500円
4.申込期限 4月5日(日)
5.申 込 先 各所属ヨットクラブ または 福岡市ヨットハーバー管理事務所(担当:菅原)
厳しい寒さも終わりに近づきいよいよヨットシーズン到来です。冬の間は艇の整備や冬眠していたセーラーの皆さん、海に乗り出す季節になりました。博多ヨットクラブでは3月から11月まで毎月1回クラブレースを実施しています。第1レースは3月15日(日)に実施します。受付は午前9時から10時まで、福岡市ヨットハーバー2階のクルーザーオーナーラウンジで行います。会員外のヨットでもオープン参加を受付けていますので多くの皆様のご参加をお待ちしています。
万一の事故や緊急時の対応など、クルーザーを「安全」に運行するための知識と技術を習得することを目的に、博多湾をベースに活動するクルーザーヨットの各団体(GYC玄海ヨットクラブ、FYC福岡ヨットクラブ、HYC博多ヨットクラブ)と福岡市ヨットハーバー管理事務所が合同で「クルーザー安全講習会」を開催いたします。
日時は4月12日(日)10:00~16:30、場所は福岡市ヨットハーバー(福岡市西区小戸)です。
講習会の内容は現在関係機関、団体と調整中ですが、JSAF日本セーリング連盟外洋安全委員長の講話を中心に、福岡海上保安部による海の安全に関すること、福岡市消防局による応急手当や人工呼吸などの救急救命に関すること、ヨットからの落水を想定した落水者救助訓練、火せんや信号紅炎などの信号弾の発射・点火訓練など実際に役立つ内容を予定しています。人命に関わる「安全」のための講習会ですので、オーナーはもとよりクルーの皆様の多数の参加をお願いします。申込先や申込期限などの詳細が決まりましたら後日お知らせいたします。
博多ヨットクラブ2015年会員総会を2月22日(日)に小戸の福岡市ヨットハーバー会議室で開催しました。
総会は35名の参加を得て(委任状提出を含む)午前10時から始まり、山田会長の挨拶の後、事務局より2014年の事業報告、収支決算、2015年の事業計画(案)、収支予算(案)の説明があり、いずれも原案通り承認されました。3月から11月まで行うクラブ主催のレースをはじめ4月には安全講習会を、6月にはプロセーラー高木裕氏によるセーリング講習会を、年間数回の会員懇親会を、8月に開催予定のビッグイベントであるタモリカップヨットレースへの協力など、クラブ活動の充実を目指してまいります。
また今年は2年に一度の役員改選期であり、2015-2016年の新役員等も選出されました。新役員は、会長:再任・山田義二(JORDAN)、副会長(レース委員長):新任・吉川啓二(May be)、副会長(行事委員長):再任・黒住武史(SIESTA)、会計・事務局:再任・白石伸彦(ZEPHYRUS)、監事:新任・沼田浩行(Bambino)、レース委員:新任・熊坂俊彦(Free style)です。新役員一同、微力ではありますが「楽しいヨットクラブ」を目指して運営にあたらせていただきます。
先月、1月4日(日)に会員艇“I号”が志賀島神社に初詣のため、午前10時過ぎにホームポートの福岡市ヨットハーバーを乗員3名で志賀島に向けて出港しました。この季節にしては珍しく快晴で風もなかったため機走(5ノットくらい)で、スキッパーもクルーも正月の話題など会話に花が咲き、のんびり気分のクルージングでした。よく走る航路であったためGPSもONにせず能古島を左に見て順調に走っていました。左前方に「亀瀬」の黄色のポールが見えていましたが特段心配もせずに横を通り過ぎようとしていたところ、突然ドーンという音とともに船体に衝撃が走り、船が止まってしまいました。
すぐに乗員の負傷の確認と浸水が発生していないかをチェックしましたが、幸いにも全員怪我もなく浸水もしていませんでした。改めて周りの海を見ると岩だらけで、もっと島から離すべきだったとスキッパーとして後悔しきりです。ギアを前・後進に入れて脱出を図りましたがガリガリいうばかりで動きません。仕方なくハーバー事務所に連絡してレスキュー艇に出動してもらい、何とか脱出することができました。現在“I号”は福岡市ヨットハーバーの修理ヤードに上架中で、キール、ラダーの損傷はもとより、浸水はしていませんでしたが内部フレームもダメージを受けており、修理には3か月近くかかるそうです。
「座礁位置図」を見ると分かるように、能古島東側の「亀瀬」周囲は水深が浅く、目印のポールの南側50m、東側80m以内は水深2m以下です。また亀瀬の岸側は水深1m以下の浅瀬です。当日はたまたま大潮の満潮時刻を過ぎたあたりだったので直ぐ近くまで寄れたのでしょうが、通常はヨットではそこまで近付くことはありません。日中であればポールを目安に100mは離し、特に夜間は灯りが点いていないので最新の注意を払いましょう。日頃から慣れ親しんだ博多湾ですが結構あちこちに浅瀬や暗礁が点在していますので、海図を確認して安全なクルージングやレースに心掛けましょう。
2015年1月7日付でヨット“いそしぎ”さんが博多ヨットクラブに入会されました。艇種は「BENETEAU FIRST 33.7」でホームポートは小戸です。昨年は博多ヨットクラブレースにオープンで3回参加されました。以下は入会に際してTオーナーからのメッセージです。
艇名“いそしぎ” は前オーナーのKさんが1965年のアメリカ映画の題名から付けられました。主題歌は シャドウ・オブ・ユア・スマイル、海辺の景色と音楽が心を癒します。夏は出航前に缶ビールを飲み干す83歳を筆頭に、普段はクルージング主体でデイセーリングを楽しんでいます。
メンバーは還暦を過ぎてもディンギーも楽しむ現役セーラーも数名おり、3年前に前オーナーから引き継いだ3人のオーナープラス2名で毎週のクルージング、連休に2~3泊のクルージングを楽しんでおり、ホワイトセールのレースには殆ど参加しています。今後の課題はジェネカーの取り回しです。
全員ディンギーにも乗れますが(体重オーバーで無理な人もいますが)学連出身者はいません。OSSC(小戸サンライズセーリングクラブ)メンバー主体で平均年齢は60歳です。年寄りな“いそしぎ”のメンバーですが、酒量では豪傑ぞろいだと思います。この様なメンバーでHYCに入会させて戴きます。楽しいヨットライフを通じて豊かな人生を過ごしたいと考えております。皆様にご指導戴くことばかりかと存じますが、宜しくお願い申し上げます。
-いそしぎメンバー 一同-
新年あけましておめでとうございます。
Sail on ~♪ ♪ 昨年末 表彰式のラストソング 博多ヨットクラブメンバー全員で
声高らかに合唱して2014年全スケジュール無事完了することができました。
クラブ運営ご協力大変ありがとうございました。
今年も安全にそして海の仲間とヨットライフを楽しみましょう。 Sail on ♪ ♪
本年も宜しくお願い申し上げます。
平成27年 元旦 博多ヨットクラブ 会長 山田 義二
2014年を締めくくる年末恒例の「表彰式&・懇親パーティー」が12月20日(土)中央区天神のレストラン「ピエトロ・セントラーレ」を貸し切って行われ、120名近くの元気いっぱいのセーラーの皆さんが参集されました。
18:00からのウエルカムドリンク、18:30からの食事タイムに続き、19:00から黒住副会長の進行によりセレモニーがスタート。山田会長の挨拶のあと、福岡県セーリング連盟の秋山会長、小戸の福岡市ヨットハーバーならびに西福岡マリーナ・マリノアの施設管理運営会社である㈱ササキ・コーポーレーションの佐々木取締役のご挨拶、今年新規に入会された会員さんの紹介に続き今年のクルーザーレースの表彰式に入りました。表彰式の司会・進行は“SIESTA”の島津氏。先ずは7月の第5レース・壱岐レースです。壱岐レースは年間ポイントレースの位置付けもありますが、単独のレースとして会員外のオープン参加艇も表彰対象としているため個別の表彰を設けているものです。
今年の壱岐レースの優勝は“Second Love”、第2位は“May be”、第3位は“JORDAN”でした。
続いてハイライトの年間総合成績の表彰です。博多ヨットクラブでは3月から11月まで年間10レースを行い、10レース中ベスト8の総合得点で順位を決めています。2014年のHYCチャンピオン、総合優勝は“May be”で、40フィートクラスの大型艇の優勝は1988年の“LIBERTE”以来実に25年ぶりでした。第2位は“ZEPHYRUS”、第3位は“Humming bird Ⅴ”で、山田会長から総合優勝杯、クリスタルトロフィー、副賞などを授与され皆さん満面の笑顔で喜んでいました。各レースの「FirstFinish賞」や「修正1位」、今年一年最も多く参加費を払っていただいた「皆勤賞」、走りたいのを我慢して本部艇を引き受けていただいた「本部艇お疲れ様賞」と各賞の表彰が続きました。
15分ほどのドリンクタイムを挟んで、皆さんお待ちかねの昨年も大いに盛り上げていただいた地元福岡のサルサバンド“PINPINITA(ピンピニータ)”のスペシャルライブショーが始まり、会場も次第にヒートアップしてきました。演奏の後は皆さんお待ちかねの空くじなしのお楽しみ抽選会。司会・進行は“JORDAN”の梅本氏で、目玉はシャロングリーンのヨットカレンダー。そのほかにも8月に開催されたタモリカップのTシャツやトートバッグ、小戸カップなどのヨットTシャツなどが次々に参加者の手に渡っていきました。パーティーの締めくくりはPINPINITAライブショーの第二部です。会員艇“LittleWing”のOオーナーが2曲熱唱し、やんやの拍手喝采で会場は熱狂的な雰囲気に包まれていきました。昨年はクラブからのリクエストで加山雄三の名曲“海その愛”をサルサ風にアレンジしていただきましたが、今年はバンドからサプライズがあり、もう一曲、“光進丸”が披露されました。軽快なリズムが流れるともう止まりません。アルコールの勢いもあってボルテージも一気にヒートアップし踊りだすセーラーが続出。いよいよラストソングのあの名曲、“海その愛”が始まると肩を組んだ人の輪がどんどん大きくなり大合唱となりました。皆さん名残りは尽きませんがちょうど予定の21:30になり、3時間半におよぶパーティーも大盛況のうちに幕を閉じました。お帰りの際には全員に「HAKATA YACHT CLUB」のネーム入りヨットカレンダーを贈呈。来年も元気な姿で海でお会いしましょう!