万一の事故や緊急時の対応など、クルーザーを「安全」に運行するための知識と技術を習得することを目的に、博多湾をベースに活動するクルーザーヨットの各団体(GYC玄海ヨットクラブ、FYC福岡ヨットクラブ、HYC博多ヨットクラブ)と福岡市ヨットハーバー管理事務所が合同で「クルーザー安全講習会」を開催いたします。
日時は4月12日(日)10:00~16:30、場所は福岡市ヨットハーバー(福岡市西区小戸)です。
講習会の内容は現在関係機関、団体と調整中ですが、JSAF日本セーリング連盟外洋安全委員長の講話を中心に、福岡海上保安部による海の安全に関すること、福岡市消防局による応急手当や人工呼吸などの救急救命に関すること、ヨットからの落水を想定した落水者救助訓練、火せんや信号紅炎などの信号弾の発射・点火訓練など実際に役立つ内容を予定しています。人命に関わる「安全」のための講習会ですので、オーナーはもとよりクルーの皆様の多数の参加をお願いします。申込先や申込期限などの詳細が決まりましたら後日お知らせいたします。
博多ヨットクラブ2015年会員総会を2月22日(日)に小戸の福岡市ヨットハーバー会議室で開催しました。
総会は35名の参加を得て(委任状提出を含む)午前10時から始まり、山田会長の挨拶の後、事務局より2014年の事業報告、収支決算、2015年の事業計画(案)、収支予算(案)の説明があり、いずれも原案通り承認されました。3月から11月まで行うクラブ主催のレースをはじめ4月には安全講習会を、6月にはプロセーラー高木裕氏によるセーリング講習会を、年間数回の会員懇親会を、8月に開催予定のビッグイベントであるタモリカップヨットレースへの協力など、クラブ活動の充実を目指してまいります。
また今年は2年に一度の役員改選期であり、2015-2016年の新役員等も選出されました。新役員は、会長:再任・山田義二(JORDAN)、副会長(レース委員長):新任・吉川啓二(May be)、副会長(行事委員長):再任・黒住武史(SIESTA)、会計・事務局:再任・白石伸彦(ZEPHYRUS)、監事:新任・沼田浩行(Bambino)、レース委員:新任・熊坂俊彦(Free style)です。新役員一同、微力ではありますが「楽しいヨットクラブ」を目指して運営にあたらせていただきます。
先月、1月4日(日)に会員艇“I号”が志賀島神社に初詣のため、午前10時過ぎにホームポートの福岡市ヨットハーバーを乗員3名で志賀島に向けて出港しました。この季節にしては珍しく快晴で風もなかったため機走(5ノットくらい)で、スキッパーもクルーも正月の話題など会話に花が咲き、のんびり気分のクルージングでした。よく走る航路であったためGPSもONにせず能古島を左に見て順調に走っていました。左前方に「亀瀬」の黄色のポールが見えていましたが特段心配もせずに横を通り過ぎようとしていたところ、突然ドーンという音とともに船体に衝撃が走り、船が止まってしまいました。
すぐに乗員の負傷の確認と浸水が発生していないかをチェックしましたが、幸いにも全員怪我もなく浸水もしていませんでした。改めて周りの海を見ると岩だらけで、もっと島から離すべきだったとスキッパーとして後悔しきりです。ギアを前・後進に入れて脱出を図りましたがガリガリいうばかりで動きません。仕方なくハーバー事務所に連絡してレスキュー艇に出動してもらい、何とか脱出することができました。現在“I号”は福岡市ヨットハーバーの修理ヤードに上架中で、キール、ラダーの損傷はもとより、浸水はしていませんでしたが内部フレームもダメージを受けており、修理には3か月近くかかるそうです。
「座礁位置図」を見ると分かるように、能古島東側の「亀瀬」周囲は水深が浅く、目印のポールの南側50m、東側80m以内は水深2m以下です。また亀瀬の岸側は水深1m以下の浅瀬です。当日はたまたま大潮の満潮時刻を過ぎたあたりだったので直ぐ近くまで寄れたのでしょうが、通常はヨットではそこまで近付くことはありません。日中であればポールを目安に100mは離し、特に夜間は灯りが点いていないので最新の注意を払いましょう。日頃から慣れ親しんだ博多湾ですが結構あちこちに浅瀬や暗礁が点在していますので、海図を確認して安全なクルージングやレースに心掛けましょう。
2015年1月7日付でヨット“いそしぎ”さんが博多ヨットクラブに入会されました。艇種は「BENETEAU FIRST 33.7」でホームポートは小戸です。昨年は博多ヨットクラブレースにオープンで3回参加されました。以下は入会に際してTオーナーからのメッセージです。
艇名“いそしぎ” は前オーナーのKさんが1965年のアメリカ映画の題名から付けられました。主題歌は シャドウ・オブ・ユア・スマイル、海辺の景色と音楽が心を癒します。夏は出航前に缶ビールを飲み干す83歳を筆頭に、普段はクルージング主体でデイセーリングを楽しんでいます。
メンバーは還暦を過ぎてもディンギーも楽しむ現役セーラーも数名おり、3年前に前オーナーから引き継いだ3人のオーナープラス2名で毎週のクルージング、連休に2~3泊のクルージングを楽しんでおり、ホワイトセールのレースには殆ど参加しています。今後の課題はジェネカーの取り回しです。
全員ディンギーにも乗れますが(体重オーバーで無理な人もいますが)学連出身者はいません。OSSC(小戸サンライズセーリングクラブ)メンバー主体で平均年齢は60歳です。年寄りな“いそしぎ”のメンバーですが、酒量では豪傑ぞろいだと思います。この様なメンバーでHYCに入会させて戴きます。楽しいヨットライフを通じて豊かな人生を過ごしたいと考えております。皆様にご指導戴くことばかりかと存じますが、宜しくお願い申し上げます。
-いそしぎメンバー 一同-
新年あけましておめでとうございます。
Sail on ~♪ ♪ 昨年末 表彰式のラストソング 博多ヨットクラブメンバー全員で
声高らかに合唱して2014年全スケジュール無事完了することができました。
クラブ運営ご協力大変ありがとうございました。
今年も安全にそして海の仲間とヨットライフを楽しみましょう。 Sail on ♪ ♪
本年も宜しくお願い申し上げます。
平成27年 元旦 博多ヨットクラブ 会長 山田 義二
2014年を締めくくる年末恒例の「表彰式&・懇親パーティー」が12月20日(土)中央区天神のレストラン「ピエトロ・セントラーレ」を貸し切って行われ、120名近くの元気いっぱいのセーラーの皆さんが参集されました。
18:00からのウエルカムドリンク、18:30からの食事タイムに続き、19:00から黒住副会長の進行によりセレモニーがスタート。山田会長の挨拶のあと、福岡県セーリング連盟の秋山会長、小戸の福岡市ヨットハーバーならびに西福岡マリーナ・マリノアの施設管理運営会社である㈱ササキ・コーポーレーションの佐々木取締役のご挨拶、今年新規に入会された会員さんの紹介に続き今年のクルーザーレースの表彰式に入りました。表彰式の司会・進行は“SIESTA”の島津氏。先ずは7月の第5レース・壱岐レースです。壱岐レースは年間ポイントレースの位置付けもありますが、単独のレースとして会員外のオープン参加艇も表彰対象としているため個別の表彰を設けているものです。
今年の壱岐レースの優勝は“Second Love”、第2位は“May be”、第3位は“JORDAN”でした。
続いてハイライトの年間総合成績の表彰です。博多ヨットクラブでは3月から11月まで年間10レースを行い、10レース中ベスト8の総合得点で順位を決めています。2014年のHYCチャンピオン、総合優勝は“May be”で、40フィートクラスの大型艇の優勝は1988年の“LIBERTE”以来実に25年ぶりでした。第2位は“ZEPHYRUS”、第3位は“Humming bird Ⅴ”で、山田会長から総合優勝杯、クリスタルトロフィー、副賞などを授与され皆さん満面の笑顔で喜んでいました。各レースの「FirstFinish賞」や「修正1位」、今年一年最も多く参加費を払っていただいた「皆勤賞」、走りたいのを我慢して本部艇を引き受けていただいた「本部艇お疲れ様賞」と各賞の表彰が続きました。
15分ほどのドリンクタイムを挟んで、皆さんお待ちかねの昨年も大いに盛り上げていただいた地元福岡のサルサバンド“PINPINITA(ピンピニータ)”のスペシャルライブショーが始まり、会場も次第にヒートアップしてきました。演奏の後は皆さんお待ちかねの空くじなしのお楽しみ抽選会。司会・進行は“JORDAN”の梅本氏で、目玉はシャロングリーンのヨットカレンダー。そのほかにも8月に開催されたタモリカップのTシャツやトートバッグ、小戸カップなどのヨットTシャツなどが次々に参加者の手に渡っていきました。パーティーの締めくくりはPINPINITAライブショーの第二部です。会員艇“LittleWing”のOオーナーが2曲熱唱し、やんやの拍手喝采で会場は熱狂的な雰囲気に包まれていきました。昨年はクラブからのリクエストで加山雄三の名曲“海その愛”をサルサ風にアレンジしていただきましたが、今年はバンドからサプライズがあり、もう一曲、“光進丸”が披露されました。軽快なリズムが流れるともう止まりません。アルコールの勢いもあってボルテージも一気にヒートアップし踊りだすセーラーが続出。いよいよラストソングのあの名曲、“海その愛”が始まると肩を組んだ人の輪がどんどん大きくなり大合唱となりました。皆さん名残りは尽きませんがちょうど予定の21:30になり、3時間半におよぶパーティーも大盛況のうちに幕を閉じました。お帰りの際には全員に「HAKATA YACHT CLUB」のネーム入りヨットカレンダーを贈呈。来年も元気な姿で海でお会いしましょう!
本日(平成26年12月13日)福岡市小戸に全国で151番目の海の駅が誕生しました。ベースは福岡市西区小戸の福岡市ヨットハーバーで名称は「ふくおか・おど海の駅」。午後5時からクラブハウス2階で認定式典が行われ、九州運輸局から認定証が交付されました。認定式には九州運輸局を始め福岡市関係者、全国「海の駅」連絡協議会、NPO法人海の駅ネットワーク、クルーザーオーナー、ディンギー愛好者をはじめ多くの市民の皆様が出席しました。九州では20番目、福岡県では4番目、福岡市ではお隣の西福岡マリーナ・マリノアに続き2番目の海の駅の誕生です。「海の駅」は、誰でも、気軽に、安心して楽しめる施設で、プレジャーボートで海から、車で陸から立ち寄ることができるマリンレジャーの拠点です。多くの皆様の立ち寄りをお待ちしています。「ふくおか・おど海の駅」はヨット専用の施設です。
そして夜のとばりが下りた5時半過ぎに出席の来賓の皆様によりクルーザーに設置されたイルミネーションの点灯スイッチが押され、真っ暗な海上にひときわ明るくイルミネーションが燦然と輝き、駆け付けた多くの市民の皆様からも思わず「きれい!」と歓声が上がりました。イルミネーションの点灯は12月14日(日)、20日(土)、21日(日)、23日(火・祝)、27日(土)、28日(日)の日没後から午後8時まで点灯の予定ですので、一度訪れてみませんか。
昨年8月にカナダ・バンクーバー北の大自然の中で、ISPA(International Sail and Powerboat Association)主催の Coastal Navigation研修を受講されたHYC会員でBW派のヨット Summertimeの牧氏が、今年はアドリア海に面してイタリアの対岸に位置するクロアチアでBeneteauのRally Cruiseい参加されました。その時の楽しい体験レポートを寄せられましたのでご紹介します。次のPDFファイルをクリックしてご覧ください。 [Beneteau Rally Cruise 2014 PDF]
11月16日のHYC第10レースにおいて、レース参加の“B艇”が「クタベ瀬灯浮標」近くの暗礁にキールを接触させる事故がありました。「クタベ瀬」そのものは洗岩の状態なので視認できますが、ちょうど灯浮標との間に海図で「水深2m」の暗礁が表示されており、そこにキールを「ゴツン」と当てたものです。当時の状況は、ポートタックのスタボードタックで走っていて(艇速6ノットほど)、灯浮標アプローチのためにタックしてスタボードタックになった瞬間に「ゴツン」とキールが暗礁に接触したものです。幸いにもタック直後の立ち上がりで艇速が2ノットほどだったため甚大な被害を被ることはありませんでしたが、艇速がタック前の6ノット前後だったならば相当ひどいことになっていたと思われます。“B艇”の喫水は「1.9m」ですがこういった場所には近付かない方が賢明でしょう。海底地形図でははっきり表示されていますが、「クタベ瀬灯浮標」から北東に90m位の所です。この灯浮標に東方向からアプローチする際にはくれぐれも注意してください。
この近辺では、2010年6月にHYC会員艇の“Z艇”が、「クタベ瀬」から北東方向に0.2マイルの位置にある「コクタベ礁」の暗礁に乗り上げました。この時は自力で離礁できましたがキールとラダーの下部を破損しています。ちなみに“Z艇”の喫水は「1.85m」です。
最近は喫水が2mを超えるヨットも多数ありますので必ず海図で確認するとともに、レースやクルージングなどでは十分に注意をしてください。海図上に接触地点の位置情報と状況を図示していますので、ぜひともご覧になってください。
11月16日(日)の第10レースは今シーズンの最終戦。年間総合優勝の行方が掛っている大事なレースです。今日の本部艇はレース常連の“麻里絵”さんに初めて担当していただきました。本部艇運営は初めてということでクルーメンバーが他艇が運営した本部艇に勉強のために乗り込むなど準備は万端です。 予報では11月のこの季節にしては珍しく波もなく穏やかで、風も3~10ノットで本部艇にとっては心地いいコンディションです。コースは博多湾口の「クタベ瀬灯標」を時計回りに回ってくる12マイルです。
[以下は本部艇“麻里絵”号の井手氏からのレポートです]
11月16日の第10レースは麻里絵チームとしては初めて本部艇を務めさせていただきました。担当は倉重、井手で前日はクルーの千住さんの3年遅れの古希のお祝い会でした。5月第3レースでは本部艇MALOLOさんに同乗して運営の助手をさせていただいてこの日に備えていました。運営メンバー5人は8時過ぎにはハーバーに集合して、屋外の倉庫「はこじろう」からマークブイと各種フラッグ、クラブハウス内の船具箱からフォグホーンやメガホンを取り出して麻里絵に積み込みます。8:30にはHYC事務局から受付用品一式を受け取り2階のオーナーズラウンジで受付の準備。レース委員長もやってきて本日のコースを決定しました。麻里絵Yオーナーは「お前たちしっかり務めるように」と言われレース参加のためZEPHYRUSさんへ里子に行っていただきました。受付をしつつも出港準備、アンカーロープも新調しており長さも十分にありました。
9:00から受付開始。途中で2回ほど場内放送で受付のアナウンス。16艇がエントリーして10:00に受付を終了。スタート海面に行くと、風は南東で3~4ノット、クタベ瀬は330度方向でどうみても追い風スタートになりそうでした。スタートラインをもう少し長くとかもうちょっと南へ寄せてなどのアドバイスをいただきながらスタートラインを設定、皆さん近付いてラインを流したりしていました。
10:55に5分前の予告信号、10:56に4分前の準備信号を上げますが、下(アウターマーク)寄りのスタートを狙っている艇が多くリコールが心配でした。初めての本部艇運営なので、「リコール艇が出ないように、ましてやゼネリコなどにならないように」と祈っていました。スタートへのカウントダウンを続けていくうちに、どうやらリコールはなさそうと分かり午前11時に予定通りのスタートができました。一息ついて沖を見渡しますがなかなか風は上がりません。先月の第9レースも風が弱く7艇がタイムリミット(午後5時)に間に合わなかったので、今日も同じ展開になるのかなと不安がよぎりました。May beさんの赤ジェネカーはしっかり視認できますが、なかなかジェネカーもダウンになりません。大原、西浦の岸寄りの西海面に伸ばす艇団、かたや玄界島、志賀島方向の東海面に伸ばす艇団と、それぞれの思惑でコースを選択しています。果たしていずれに勝機が訪れるのでしょう。そのうち風も北にシフトした様子でした。13:47:56にSuru Sumiさんがファーストホーム、続いてMay be、Humming bird Ⅴ、ZEPHYRUSとフィニッシュし、我がYオーナーもZEPHYRUS艇上で元気そうにスピンをトリムされていました。14時までにSIESTAさんが12着でフィニッシュ。風も西寄りで安定し15ノット前後となり14:43:37にHappy Holiday さんが最終フィニッシュしひと安心、後片付けしながら帰港しました。帰港後に聞いた話では、レース参加の「B艇」が「クタベ瀬灯標」近くでキールを岩に当てたそうです。詳しい状況等は後ほど事務局よりHPで報告があると思います。
クルー全員初めての本部艇運営経験でしたが、天気と風にも恵まれて無事に一日を終えることができました。先輩方、博多ヨットクラブの事務局の皆様方に感謝すると共に、来年も1レースくらいは本部艇を担当する心意気で今後も麻里絵チームで練習、レースに励む予定です。皆様よろしくお願いいたします。