発祥地の静岡県沼津以外で開催される「タモリカップヨットレース」、初回大会の昨年の横浜大会は台風15号で、福岡大会は台風18号でそれぞれレースは中止になりました。1年後の第2回大会、「タモリカップ福岡2014」も当初予定の開催日は台風11号接近で中止になりました。しかしながらタモリさんの熱意で1週間後に延期開催と決まり台風一過の夏空を期待していましたが、前線が停滞して一向に夏空が戻らずまるで梅雨のような天気が続いています。8月15日(金)の前夜祭・大バーベキュー大会は雨の中の決行となりましたが日本が誇る史上最強のサルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス」のライブショーが始まると会場は興奮のるつぼと化し、雨に濡れるのも構わずにステージ前に押し寄せて熱狂的な声援を送っていました。翌16日(土)も朝から雨が降っていましたが、9:15からの恒例の「海上パレード」前には雨も降り止み、タモリ大会名誉会長の前を80艇近くの参加艇が楽しいパレードを繰り広げました。
レースは11:00スタートで、何とか天気も崩れずに持ちこたえそうです。パレードを終わった各艇はスタート海面に向かい、セールを揚げてウォーミングアップとコースの確認に余念がありません。風は北北東で10~15ノットと絶好のレースコンディションになり、勝負にこだわる腕自慢の艇にあってはスタートが待ち遠しい様子です。コースは小戸沖をスタートして能古島の西側ほぼ真北2マイル地点に第1マーク、反時計に回航して真西2マイル地点に第2マーク、反時計に回航して南東4マイルでフィニッシュという約8マイルの三角コースです。スタート地点ではタモリ大会名誉会長が乗艇する大型のパワーボート「マリノア1」が参加各艇に手を振って声援を送ります。スタートラインはこれまでの博多湾でのヨットレースでは例がない800mという長さ。11:00ちょうどにレース本部船からスタート信号が発せられ、九州の地で初めての「タモリカップヨットレース」がスタートしました。前評判通り大型艇の福岡の“Humming birdⅤ、”広島の“KINE KINE11”、福岡の”May be”が艇団を引っ張ります。トップ集団はカーボンやケブラーなどのハイテクセールを付けたレーサータイプのヨットが占めます。さすがに速くぐんぐん後続艇を引き離していきます。第1マークは福岡の雄“Humming birdⅤ”がトップ回航し、その後も後続艇の追随を許さずに1時間弱でファーストホーム。第1マーク横ではタモリ名誉会長が全艇通過まで声援を送り、フィニッシュ地点では本部船横でこれまた全艇フィニッシュまで見守り続け、フィニッシュ艇に「ご苦労さん!」と労いの声を掛けていました。
レース結果は以下のとおりで、タモリ大会名誉会長による表彰式では各クラス優勝、べストパフォーマンス、総合優勝の各艇にトロフィーが授与されました。昨年は持ち越しとなった「タモリカップ総合優勝」の大トロフィーは元オリンピックセーラー高木 裕氏がヘルムを握る“Humming birdⅤ”が初のタイトルを手にしました。
「いいともAクラス優勝」“Hokulea”(福岡・今津)、「いいともBクラス優勝」“Deportare”(福岡・マリノア)、「いいともCクラス優勝」“Whispering Jack”(福岡・小戸)、「いいともDクラス優勝」“Little Wing”(福岡・小戸)、「いいともEクラス優勝」“ZEPHYRUS”(福岡・小戸)、「イグアナAクラス優勝」“翔風”(福岡・小戸)、「イグアナBクラス優勝」“JORDAN”(福岡・小戸)、「イグアナCクラス優勝」“May be”(福岡・小戸)、「イグアナDクラス優勝」“Humming birdⅤ”(福岡・小戸)、「ベストパフォーマンス賞」“KANALOA”(福岡・小戸)。「いいともDクラス優勝」“Little Wing”以下6艇は博多ヨットクラブの会員艇です。また入賞した全艇は博多湾を活動拠点としているヨットで、普段から慣れ親しんだ水域ということもあって地の利を活かせたのでしょう。前夜祭を含めた大会の様子は近いうちにこのホームページで紹介させていただきます。
8月2日(土)の第6レースは、暑い夏の日差しを避けて夕涼みがてらレースをしようという趣旨で続いている午後7時スタートの恒例のイブニングレースです。ただし今年は台風12号が九州西方沖を北上中で、東寄りに針路を変更した場合はレースどころではありませんでしたが、今のところ九州から遠く離れた西方海域を真っ直ぐ北上中です。台風の強風域に掛っていますが何とかレースはできそうです。本部艇はレース常連の“SIESTA”さんです。夕方には風もだいぶ収まり南東の風6ノット前後になったので、コースは「小戸沖スタート→能古島時計→ハツ瀬検疫ブイ反時計→能古島反時計→小戸沖フィニッシュ」に決めました。7月20日(土)・21日(日)、27日(日)、8月2日(土)、3日(日)、9日(土)・10日(日)とクルーザーレースが続き、なおかつ「台風12号」接近中ということもあったので参加は8艇と少々寂しい状況でした。
[以下は本部艇「SIESTA」号の島津氏からのレポートです]
HYC第6レースは壱岐レースと並びHYC名物ともいえるイブニングレースです。例年、イブニングレースは何故か成績の悪い我々SIESTAチームですが、今年は「イブニングは毎年成績悪いからいっそ本部艇しようや」と不埒な考えから、今回本部艇を引き受ける運びとなりました。のちにその考えが裏目に出るのですが、、、
私用があり、レース当日は朝10時からハーバー内をウロウロ、午前中は時折20knot以上のブローが入るなかなかのしびれるコンディション。雨も降っており、午後から実施された高木氏のセーリング講習会に参加されたHYC会員の皆さんからは「今日やるの~?」「カッパ着たくないな~」のご意見多数(笑)でしたが、17:00には風も4~8knotに落ち着きいよいよ2Fのオーナーズラウンジで受付開始です。
今回久しぶりにオーナーズラウンジに行ってみてビックリしたのが、プチ改装されていたこと!やはり、ハーバーの運営を行う指定管理者が変わった事が理由なのでしょうか?今までの雰囲気とはうってかわりマリンっぽい調度品で揃えられ、ちょっとした海外のヨットクラブ並みの雰囲気です。(行った事はないですが、、、) 圧巻は、KAZI誌のバックナンバーの豊富さ!懐かしのタイトルが漢字の「舵」時代のものから最近のものまで揃えられています。(余談ですが、我々ヨット乗りの悩みとして、よく「クルーの不足&高齢化」が言われますが、同レベルの深刻な悩みとして「自宅で増えゆくKAZI誌バックナンバー問題」も挙げられるのではないでしょうか?私自身も同居人に「いつになったら捨てるの!」やら「これ以上増えたら本棚が壊れる!」だの言われ、揚句にこっそり処分されている始末、、、同じ悩みをもっている方いらっしゃいましたらオーナーズラウンジに寄贈されるのも手かもしれません)。
話が逸れましたが、無事8艇のエントリーの受付も終了し、いよいよ海面にてマーク打ち&アンカリングです。二度アンカーを打ち直し、納得のできるスタートラインを設定できたらLet’s START!! 無事オールフェアで参加艇を送り出したら、しばしレース観戦です。能古島へ突っ込む船団と西に伸ばす船団と二つに分かれ、見えている範囲では能古組の方が有利のようです。普段の自分達のスタートは棚に上げて、「○○艇のスタートはバッチリだった」とか「△△艇はどこに向かってんだ?」などと、言いたい放題(笑) まさに岡目八目(オカメハチモク)ならぬ陸目八艇(オカメハチテイ)。やはりレースは客観的にみると冷静な判断ができる様です。その後、アンカーを打ち直し、フィニッシュラインの設定などをしているうちに20:15には能古島の西側にTOP艇の紅灯を発見、あれよあれよという間にTOP艇がFinish。21:30には全艇Finishと例年のイブニングレースとは違いスピーディーなレース展開となり、無事終了したのでした。
ただ、良く考えると8艇のエントリーだと、8位でも13 point付くんですよね、、、エントリーしとけばよかった!!!!(泣) 以上
昨日(8月7日)は博多湾内の西区今宿の長垂海浜公園で恒例の「まつり今宿」が開催され、祭りのハイライトである「花火大会」が盛大に行われました。台風11号接近の余波でここ何日か雨模様の福岡市ですが、皆さんの願いが通じたのかこの日は朝から青空も覗く「祭り日和」になりました。午後6時過ぎには小戸の福岡市ヨットハーバーには家族連れや友人グループが続々と訪れ、女性は軽やかなファッションに身を包んだ方が多くレースやクルージングで出港するときとは違って華やかな雰囲気が醸し出されていました。ビールやワイン、シャンパン、おつまみをヨットに積み込み、6時半過ぎには「サンセットクルーズ」を楽しんで花火見物をするヨットが次々と出港していきました。
打ち上げは海浜公園沖の台船からで、福岡市ヨットハーバーからは真西に約2マイル、20分ほどの距離です。台船の周囲には回転灯を点滅させた警戒船が多数配置されています。その警戒船の外側には赤や緑の多数の航海灯が揺らめき、ざーっと数えるとヨットが25隻ほど。その他にもモーターボートや漁船が多数待機しています。午後8時ちょうどに「ドーン」と音がしていよいよ花火大会の開幕です。次々に夜空に花開く大輪の花火に周囲の船舶からは大歓声が発せられます。今日の気象は北北東の風3~5m/秒で波はほとんどなく、ちょうど沖合から陸地に向かって風が吹いているので煙たくもなく最高の条件でした。大きな1尺玉花火(直径30㎝)が打ち上がると直径320mの大輪の花火が頭上に開き洋上で見物しているヨットに覆いかぶさるような圧倒的な大迫力でした。合計2,000発の花火が打ち上げられ午後8時45分に無事に終了しました。
博多湾の海岸での次の花火大会は8月15日(土)午後8時から西区マリノア海浜公園で行われる「姪浜花火大会」ですが、ちょうどこの日は延期になった「タモリカップ福岡」の前夜祭&大BBQパーティーと重なってしまいました。花火大会見物のヨットの皆様はくれぐれも安全に注意してください。
博多ヨットクラブとしての新規事業である「セーリング講習会」を、プロセーラーの高木 裕氏を講師にお願いして8月2日(土)に福岡市ヨットハーバーで開催しました。講習会にはクラブ会員をはじめ他の水域のヨットクラブからも申し込みがあり、併せて33名の皆さんが受講されました。
午後1時から受付を開始して1時30分開会、途中10分の休憩を挟んで午後4時までの日程でした。主催者の博多ヨットクラブ左座副会長の挨拶のあと、「ワンオーバーナイトを想定したヨットの操船について」をテーマに、〇講師である高木氏の自己紹介 〇昨年参加したシドニーホバートレースのビデオ上映 〇ロングレース・ナイトレースでのコース引き 〇各種アプリ、計器類の利用方法 〇セールの選択 〇ワッチシステム 〇安全対策の各項目にわたってご自身の豊富な経験に基づく講話がありました。
受講者はレースの常連さんだけでなくのんびりクルージングのBW派の皆さんも参加され、いろいろな気象サービスの紹介や計器類の利用、レースや回航・クルージングに役立つ最新アプリの紹介、安全対策の話に熱心に聞き入っていました。クラブとして初めてのセーリング講習会の開催でしたが受講者の評判も上々で、今後もいろいろなテーマで継続して開催していきたいと考えています。
本日付(8月6日)でヨット“Flipper Ⅳ”号が博多ヨットクラブに入会されました。艇種は「X-362s」でホームポートは小戸です。先月のHYC壱岐レースにオープン参加され、参加18艇中9着で無事にフィニッシュされました。本格的なレース参加は初めてだったそうです。
艇名“Flipper”の由来は、昔(50年ほど前)Flipperという名前を付けたイルカを主人公にしたテレビドラマがあり、このイルカの名前を拝借されたそうです。「Ⅰ」号艇はヤマハのディンギー・シカーラ、「Ⅱ」号艇はヤマハ21R/C、「Ⅲ」号艇はジャノー31で、以前ジャノーで佐賀県の伊万里までクルージングした時に結構荒い波に揉まれて、もう少し大きな船にしたら安定がいいのではと現在の「X-362s」にされました。昨年の8月に博多湾のホワイトセールレース(WSR)に出たのがレース初参加で、今後は博多ヨットクラブのレースにも出て楽しみたいとのことです。
台風11号接近のため中止された「タモリカップ福岡 2014」が大会名誉会長のタモリさんの熱い思いで急遽延期開催されることが決まりました。
新しい日程は、8月15日(金)17:00~18:00艇長会議、19:00~21:30前夜祭大BBQパーティー、16日(土)9:00~海上パレード、11:00レーススタートとなっています。詳しくは大会公式Facebookをご覧ください。
8月9日(土)、10日(日)に予定されている「タモリカップ福岡 2014」は、非常に強い台風11号が北部九州直撃のコースを取っているため、残念ながら開催を中止せざるを得なくなりました。大会事務局では多くの皆様から参加申込みをいただき期待も大きい大会ですのでタモリさん側とも相談のうえ、ぜひとも延期開催の方向で努力されるとのことです。詳細は近日中に発表されると思いますので、大会公式ホームページ、Facebookをご覧ください。
7月第5レースは小戸沖から30マイル先の長崎県壱岐アイランドを目指す伝統の「壱岐レース」です。海の日前日の7月20日(日)午前1時に小戸沖をスタートし、いい風が吹けば日ノ出頃にフィニッシュ、風が弱いとそれこそ午後6時のタイムリミットぎりぎりということもあります。夜間のスタートとなるので各艇航海灯や懐中電灯、ライフジャケット、ハーネスなどをしっかり準備してレースに備えます。
今年は北部九州の梅雨明けはまだですが雨は7月17日までで降り止んでおり、梅雨明けも秒読み段階でどうやら雨中のレースは避けられそうです。あとは風が吹くことを祈るばかりです。
今年はスタート本部艇の手配ができず、レース参加艇の「May be」が全艇をスタートさせた後にアンカーを引き上げてレースに復帰することになりました。この場合「所要時間-10分」の救済をすることにしました。また壱岐フィニッシュの本部艇は壱岐レース常連の「ZEPHYRUS」が今年に限ってメンバーが揃わずにレース参加を断念したためフィニッシュ本部艇をお願いしました。
7月19日(土)午後9時半から出艇申告を受付け、オープン参加2艇を含む18艇がエントリーしました。午後10時から帆走指示書に基づき艇長会議を開催。ここ2~3年、レースに絡む落水・死亡事故が相次いでいるため、安全対策を徹底して決して落水しないこと等を伝えました。夜間のスタート、帆走になるため各艇長も真剣に艇長会議に臨んでいました。
スタート本部艇の「May be」は目印としてLEDライトをマスト下部からマストを照らして午前0時過ぎに出港してハーバー沖にアンカリング。リミットマークは設置せずにハーバー入口の入港灯(緑)をリミットマークに見立てて、本部艇を左手に見てスタートです。ハーバーからは航海灯を点けたレース参加艇が続々と出港してきます。気象コンディションは西寄りの風4ノット前後、波は0.5mほどなのでエキサイティングなスタートにはならないようです。夜間でもあるので何よりも衝突・接触をしないことが一番です。0:55に予告信号(長音一声とHYC旗掲揚)、0:56に準備信号(長音一声とP旗掲揚)、0:59スタート1分前(長音一声とP旗降下)、そして1:00ちょうどにスタート信号(長音一声とHYC旗降下)を発し、リコール艇なしできれいにスタートしていきました。スタート時の各艇の艇速は2ノット前後。あまり離されないように急いでアンカーを引き上げセールをアップして最後尾からレースに復帰です。この作業に要した時間は9分ほどだったので「10分」の救済時間は妥当なところでしょう。
[フィニッシュ本部艇レポート]…「ZEPHYRUS」号 Sオーナー
ここ15年ほど年1回の本部艇を務めてきましたが、壱岐レースのフィニッシュ本部艇は初めてです。
当初はレース参加予定でしたが、「仕事が入って」「体調が優れず」「家庭の都合で」と一人、また一人とメンバーが減ったためレース参加は断念しましたが、折しもフィニッシュ本部艇が決まらないとのことでしたので本部艇なら2人でも大丈夫だろうと引き受けました。梅雨明けが微妙なところで、もし梅雨末期の大雨にでも遭遇すると壱岐までの航海も大変なので明るい内に現地に到着しようと19日(土)正午に出港し、17:10にフィニッシュ地点の筒城浜海水浴場沖に到着し、アンカリングポイントをGPSに入力して西に3マイル離れた印通寺港を目指しました。印通寺港のプレジャーボート用の浮桟橋には、壱岐のHYC会員艇「OLIVE」号のSオーナーが待ち受けてくれて舫いを取ってくれました。さらには車で10分ほどの郷ノ浦の日帰り温泉「湯川温泉」に連れて行っていただき汗を流してさっぱりしました。そのあと印通寺に戻り、寿司割烹店で1年ぶりの再会を祝って乾杯。生ビール、壱岐焼酎、新鮮な刺身、〆の豪華うに丼で大いに旧交を温めました。22:00にはお開きにしてSオーナーは代行運転で郷ノ浦の自宅に帰り、我々はヨットに戻って03:30に目覚ましをセットして仮眠。
翌朝目覚ましの音で目覚め、風速計を確認すると「0~1ノット」。うーん、これだとレース艇はまだ博多湾を出ていないかもと思い「翔風」さんに電話を入れると、02:45頃に博多湾を抜け出し現在位置は長間礁と灯台瀬の間でトップ集団は3~4マイル先を走っているようだとのこと。風速は8~9ノット、艇速は4~5ノットということで、40フィートクラス艇は6~7ノットの艇速が出ているようで、残距離が15マイルほどでこの艇速だとトップ艇は06:00頃にはフィニッシュしそうです。当初予定どおり04:00に印通寺港を出港し、04:30に前日にプロットしたGPSポイントにアンカリング。水深は7m、波はほとんどなく西南西の風6~7ノット。本部艇にとってもレース艇にとっても楽なコンディションです。朝飯にはまだ早くトップ艇が来るまで特段何もすることがないので、ここは砂地で「キス」でも釣れるのではと朝マズメの時間を狙って釣り糸を垂れます。そのうちコツン、コツンとあたりが来ますが「キス」のあたりではないようです。ようやく竿がぐーっとしなり、待望の「キス」かと思いきや大きめの「クサフグ」でしたのでリリース、どうやら「キス」はいないようです。博多の方向に位置する3.5マイル沖合の「名島」周辺を双眼鏡で確認すると、ヨットらしい船影がふたつ見えています。おそらくトップ艇でしょう、いよいよです。魚釣りは中止してフィニッシュに備えます。ファーストホームは「Second Love」でフィニッシュタイムは6:21:03。2着は「Hummingbird」、3着はスタート本部艇を務めた「May be」。その後も途切れることなくフィニッシュが続き、最終艇「Happy Holiday」が9:52:18にフィニッシュして無事に壱岐レースが終了しました。
年によってはスタート後も風に恵まれずに夜明けを迎えても博多湾を出られずに悪戦苦闘。玄界島辺りで日の出を迎えることもしばしばですが、今年はスタート2時間後の午前3時頃には全艇博多湾を抜け出すという速い展開でした。風によっては午後6時のタイムリミットも覚悟していましたが午前10時前にはレースが終了し、なおかつほとんど波もなく穏やかな海でフィニッシュ本部艇も楽勝でした。こういう状況なら来年も本部艇をしてもいいかな。
フィニッシュ後、とんぼ返りで博多に帰る艇、フィニッシュ地の七湊港に入港して民宿で1泊する艇。北に5マイルの芦辺港に入港する艇。さらに北に15マイルの湯ノ本港に入港する艇。西に10マイルの郷ノ浦港に入港する艇と様々です。今回は7艇が西に3マイルの印通寺港に入港しプレジャーボート用の浮桟橋に係留して旅館や民宿に1泊です。この浮桟橋は先着順で、対岸の佐賀県唐津からモーターボートや他県からのヨットが利用していますがこの日は時間が早かったのでたまたまHYC会員艇が独占しました。ファーストホーム艇のSecond Loveが7時前に接岸。その後をJORDAN、MALOLO、Freestyle、翔風、HIRO、最後にフィニッシュ本部艇のZEPHYRUSが接岸しました。宿の迎えのバスが来る午後1時半までの間、ヨット上では各艇それぞれに朝食を取って寛いでいましたが、レース後の解放感からか時間を持て余してか、桟橋上にビールやつまみを持ち出して炎天下の青空大宴会が進行していきました。博多湾は「赤潮」の影響か海が濁っていましたが、さすがに壱岐の海はきれいです。桟橋の水深は6mほどですが底が見えるほど透明度があり、ヨット小僧(?)たちが一人、二人と海に飛び込んで泳いでいました。すぐ近くの新鮮な地場産品の直売所「マリンパル壱岐」で刺身やタコ、はてはサザエも大量に買い込んで、ヨットのギャレーからコンロを持ち出して「サザエの壺焼き」まで出てくる始末で大いに盛り上がっていきました。圧巻はMALOLOのSオーナーがアイフォンに外部スピーカーを接続して「臨時カラオケ」まで飛び出して、さながら各艇対抗カラオケ大会の様相を呈し壱岐の夏を堪能していました。壱岐の皆さん、本当にお騒がせしました。
1時半に湯ノ本の国民宿舎・壱岐島荘から迎えのマイクロバスが来たので同宿のSecondLove、MALOLO、JORDAN、翔風、ZEPHYRUSのメンバーはバスに乗り込み宿に向かいました。やはり同宿のSIESTAはフィニッシュ後クルージングがてら湯ノ本港まで回航です。壱岐島荘に到着するとさっそく天然温泉に浸かってレースの疲れと桟橋での宴会の酔いを吹き飛ばします。泉質はちょっとしょっぱい赤茶色のナトリウム塩化物泉で身体の隅々まで染み渡って天国です。午後6時から湯ノ本港を見下ろすレストランを貸し切って6艇のメンバー総勢42名での大宴会の始まりです。HYC山田会長の乾杯の発声で、普段はほとんど交流のない各艇のクルー入り混じって懇親を深めました。午後9時に博多祇園山笠60年のキャリアを持つ黒住副会長の「博多手一本」でお開きになりました。
翌日は7時10分から朝食を取って8時半に2台の車に分乗して印通寺港に向かいました。浮桟橋では他の民宿に泊まったHIRO、Freestyleが出港準備を始めています。「壱岐島荘」組は帰りの船中での食料、飲み物、氷、そしてお土産を求めて全員が直売所「マリンパル壱岐」に直行して大量に買い込みました。そして9時半から9時45分にかけて次々に出港してホームポートを目指しました。
2014年8月2日(土) 19:00スタート(予定)
受付はハーバー事務所2階オーナーズラウンジにて17:00~18:00まで
参加費:会員艇¥4,000/艇、非会員艇¥6,000/艇
コース:湾内(当日決定します)
本部艇:SIESTA
参加艇は船尾にHYCフラッグを掲揚すること。
レース結果は、HYC公式ホームページ(このサイト)に発表します。
HYCレース委員長