2014年10月19日(日) 11:00スタート(予定)
受付はハーバー事務所2階オーナーズラウンジにて9:00~10:00まで
参加費:会員艇¥5,000/艇、非会員艇¥7,000/艇
コース:湾外(当日決定します)
本部艇:Freestyle
参加艇は船尾にHYCフラッグを掲揚すること。
レース結果は、HYC公式ホームページ(このサイト)に発表します。
HYCレース委員長
第3回目の会員懇親会を10月9日(木)午後7時から前回と同じ天神の居酒屋で開催しました。今回はJORDAN、SIESTA、翔風、Second Love、MALOLO、Bambino、Freestyle、Maybe、METAXA、Grand Bleu、ZEPHYRUSの11艇のオーナーの皆さんとクルー、そしていつもお世話になっている福岡市ヨットハーバー管理事務所のO氏、S氏、S氏を交えて17名で和気あいあいとした懇親会になりました。現在Bambinoさんに乗っているオーストラリア人セーラー“ミッチさん”は、30フィート級から50フィート級のTP52のクルーとして海外のメジャーなヨットレースにも参加経験があり、豊富なレース経験に基づく楽しい話を流暢な日本語でいろいろと語っていただきました。また今年最大のイベント、先月のタモリカップの話題も数々飛び出し、「横浜大会」に負けないように来年も盛り上げようと気炎を上げました。
各艇ともクルーの確保や共同オーナー艇にあってはオーナー間の意識の共有など同じ悩みを抱えており、お酒の力も借りてヨットの上ではなかなか言えないオーナーの本音などが飛び交い、とても有意義な会話が弾んでいました。来年のGWにある「アリランレース」や「西宮-横浜レース」、夏の「パールレース」や「阿波おどりヨットレース」への遠征参加、夏の「壱岐レース」のフィニッシュ地での反省会など、生ビール、焼酎、ワイン、日本酒、ハイボールなどを次々にお変わりして楽しい話題で夜は更けていきました。
年齢や職業は違えど共通の「ヨット」を話題に話しは尽きず、あっという間に3時間が経過して午後10時にお開きになりました。その後、何人かの皆さんは中洲のスナックに突撃していました。12月には表彰式&懇親パーティーを予定していますので今年の会員懇親会はこれで終了です。表彰式&パーティーの案内は後日お知らせしますが、12月20日(土)午後6時半からで会場は昨年と同じ中央区天神のレストラン『Pietro Centrale』です。今年もサルサバンド「PINPINITA」のスペシャルミニライブで大いに盛り上げますのでご期待ください。
9月21日の(日)の第8レースの本部艇は“ARK”さんに担当していただきました。第8レースは当初予定では「湾外コース」の予定でしたが朝から風が弱く(北東の風2ノット前後)、予報でもMax8ノットくらいだったため、レース委員長、会長相談のうえ博多湾口の「玄界島」を反時計で回ってくるコースに決定しました。北上中の台風16号の影響もなく穏やかなレース日和りに、オープン参加2艇を含む17艇がエントリーしました。
運営メンバーはOオーナー以下3名、8時半過ぎにはクラブハウス2階に集合して受付準備を始めます。9時から受付を開始し、その間、マークブイや信号旗など運営用品をヨットに積み込み、10時に受付を終了してスタートラインを設置するため出港。小戸沖には多くのディンギーが出ているため邪魔にならないように少し沖合にアウターマークを設置し、風向を考慮して玄界島の右方向に対して直角になるように本部艇のアンカーを打ちます。この時の風は北東、4~5ノットでまずまずのコンディション。11:00のスタート時刻に合わせて予告信号(5分前)、準備信号(4分目)のフラッグ(旗)を確認。10:55に長音一声と大きなHYC旗を掲揚。10:56に長音一声とP旗掲揚、この頃には風が北に振れて、スタートライン上をアウターマーク方向に走るとスタボードタックのクローズホールドぎりぎりになりましたが、このままカウントダウンを続行。10:59に長音一声とP旗ダウンで1分前を告知。アウターマーク有利と見た6艇ほどがアウターに寄っていきます。他は本部艇寄りからライン中央辺りでスタートするようです。11:00長音一声とHYC旗ダウン、最もアウター寄りから出た1艇がリコールしたので長音一声とX旗を掲揚して「リコール艇有り」を宣言。合わせてハンドマイクで該当艇の艇名をコールするとUターンしてラインに戻っていきます。
風が弱いのでこの分だと4~5時間は掛かるかもしれず幸いにも波もほとんどないのでのんびりと寛いで待っていましょう。スタートした艇団は志賀島方向の東海面と大原沖の西海面に分かれていきます。果たしてどちらが先にいい風を掴むのでしょう。スタート30分後くらいに志賀島の北海面が少し黒くなってどうやら風が入ってきているようです。こちらのコースを選択した“Humming bird”が最初にこの風を受けて艇速をアップしました。その後を“May be”、“Jetta”、“ZEPHYRUS”と続いているようです。その後風も8ノット前後と安定してきたようで、トップ艇は3時間くらいで帰ってくるかもしれません。
13:48:55に“Humming bird”がトップでフィニッシュ。13:58:55に“May be”が2着でフィニッシュ、14:13:00に“Jetta”が3着でフィニッシュ。その後も順調にフィニッシュが続き、15:56:00に最終艇がフィニッシュして無事に今日のレースを終了しました(1艇は途中リタイヤ)。アウターマークを回収してハーバーに帰港し、積み込んでいたレース運営用品を倉庫に戻し、レース参加費やフィニッシュタイムなどの記録を事務局に引き継いで本日の本部艇運営業務を終了しました。
夏が終わり初秋に入った9月7日(日)にディンギークラス94艇、クルーザークラス35艇(内、HYC会員艇19艇)、総勢400名の参加を得て「小戸カップヨットレース」が開催されました。雨続きだった夏を取り戻すかのごとくやっと青空が戻り、強い日差しと心地良い風に恵まれ絶好のレース日和となりました。先月のタモリカップヨットレースに続き大小多くのセールが小戸沖の博多湾を埋め尽くしました。朝の内は南東の風2ノット前後でしたが、予報では10時過ぎくらいから北東の風に変わり5~6ノット、12時には8~10ノットになるとのことでした。
11:00にクルーザークラス、11:15にディンギークラスのスタートで、クルーザークラスは小戸沖をスタートして能古島を時計回りで回って、能古島東側のハツ瀬検疫ブイを反時計で回って折り返し、小戸沖にフィニッシュする約9マイルのコースでした。スタート時の風は北東で6~8ノット、40フィート級の“Humming bird”“MALOLO”“Second Love”が飛び出していき、終始艇団をリードして“Humming bird”が1時間38分でファーストホーム。スタート3時間後の午後2時のタイムリミットまでに32艇がフィニッシュしました。
修正順位では、今月19~26日にアメリカ東海岸のニューポートで開催される「2014 J-24ワールド」に参加する「FOX」(J-24)が並み居る大型艇を押さえて堂々の優勝。“MALOLO”が2位、“Little Wing”が3位でした。午後3時からの表彰式では上位艇が表彰され、お待ちかねのお楽しみ抽選会では協賛社提供の多くの景品が準備され、掃除ロボットや電子レンジ、折り畳み自転車などの豪華景品もありました。
レース結果はこちらをクリックしてください。〔2014年小戸カップ成績 pdf〕
海を愛するタモリの日本一楽しいヨットレース「タモリカップ福岡 2104」は当初8月9日(土)・10日(日)の開催予定でしたが、台風11号直撃の恐れがあったため8月5日(火)の段階で中止が決定されました。同じく台風の影響でレースが中止となった昨年の大会の後だけに、タモリさんとしてはぜひとも福岡の地で開催するとの強い思いで翌週の15日(金)・16日(土)で延期開催するとの決定が急遽なされました。期待しているサルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス」の日程は大丈夫だろうか心配していたのですが、なんとこれも来るとのことで、タモリさんの意気込みも半端じゃないぞと福岡サイドも身が引き締まる思いでした。
しかしながら、急遽の1週間後の延期と平日、お盆という日程になったためか38艇が参加を取り止めBBQパーティーも400人がキャンセルとなり800名となりました。HYC会員艇も当初の32艇から23艇になりました。県外からの参加は当初は11県から33艇が参加予定でしたが、これも6県15艇になりました。最遠来は神奈川県の葉山から“Sunny Kids”さんと小網代から“うめぼし”さんでした。遠いところを本当にご苦労様でした。
大会当日は台風一過の晴天を期待していたのですが一向に夏の青空が戻らず、まるで梅雨のような天候が続きます。15日は未明に大雨・洪水警報が発令され、朝方にかけてかなり激しい雨が降りましたがBBQパーティー会場設営開始の午前9時には大分小降りになり、設営作業の協力を申し出ていただいたHYC会員艇11艇のオーナー、クルーの皆さん27名を含む大会ボランティアスタッフが雨の間隙を縫って手際よく800席分のテーブル、椅子、テーブルクロスのセットを行いました。テーブルの周りにはスポンサー企業のテントも設置され、メインステージではライブショーに備えて音響や照明のセッティングが進んでいます。15:00からはクラブハウスで大会への参加登録の受付が始まり17:00からの艇長会議では鬼塚レース委員長からレースの説明があり、海上パレードの要領や安全講習の後、大会名誉会長のタモリさんのご挨拶がありました。
19:00からのBBQパーティー&ライブショーになっても雨は降り止まず、傘や合羽姿で各テーブルが埋まっていきます。大会ボランティアスタッフが各テーブルにお肉を配っていくと早速LOGOSさん提供のBBQグリルに火が入りお肉が焼けるいい匂いが会場内に立ち込めていきます。スポンサー企業テントでは鶏唐揚げ、牛丼、ピザ、ビール、ハイボールなどが無料で提供され、この時にしか飲めない大会特製の「タモリカップビール」も飲み放題で時間とともに雨などものともせずに楽しい宴が進行していきます。そしてひと通りお腹も満たされた19:45から開会式が始まり、福岡県セーリング連盟秋山会長、タモリカップ福岡佐々木会長の挨拶のあと、マリンセーラーズの先導で「タモリカップ総合優勝トロフィー」を抱えたタモリさんがステージに登壇すると会場の歓声もひと際大きくなりました。高島福岡市長も飛び入りで参加して歓迎の挨拶をされ全員で大会の開催を祝して「乾杯!」。司会のTNCテレビ西日本の新垣泉子アナウンサー、タモリさんの軽妙なトークで場も盛り上がっていきます。
左から〔司会の新垣アナウンサー〕〔マリンセーラーズ〕〔秋山県連会長〕〔佐々木大会会長〕
左から〔高島福岡市長〕〔総合優勝トロフィー〕〔軽妙なトーク〕〔乾杯〕
いよいよ前夜祭のハイライトである日本が世界に誇る史上最強のサルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス」の登場で、会場の熱気も一段と高まっていきます。パーティー参加者も雨にも負けずステージ前に押し寄せ、ステージと一体となって興奮のるつぼと化していきます。ステージ横のテントの中にはな、なんと!昨年に続き「井上陽水」さんがいるではないですか。バンドの演奏に手を打ち鳴らしながら身体全体でリズムを取って楽しんでいらっしゃいました。21:40にライブショー終了とともに前夜祭も幕を閉じ、「明日は雨が上がりますように」と願いつつ明日の海上パレード、レースに備えて皆さん会場を後にしました。
16日は船に泊まったメンバーもかなりいたようで、7時前からあちこちのポンツーンで人の動きが活発でした。残念ながら小雨が降り続いていますが予報では昼前には雨も上がりそうなので期待しましょう。海上パレードは東に0.8マイル離れた海に面した商業施設「マリノア」の大観覧車前で待つタモリ大会名誉会長の前を通過しながら各艇思い思いのパフォーマンスを披露します。8:20にパレード隊列を先導するリコール№1番のヨット“May be”が大きな大会旗を掲げて小戸を出港していきます。陸地の小戸公園緑地と能古島の間の海面を微速で進み、後続のヨットは他艇のリコール№を確認しながら2番、3番と隊列を整えていきます。80艇近くの大船団ですのでなかなか壮観な眺めです。市営渡船の入出港のタイミングに合わせてマリノアに進入していくため、マリノア近くの海上で遊弋しながら待機し大会事務局の合図を待ちます。9:15発の市営渡船「能古島」行フェリーが姪浜港を出港するのに合わせてリコール№1番の“May be”がマリノアに進入開始。2艇身ほどの間隔を開けて2番、3番と後続艇が続きます。この頃にはようやく雨も上がりひと安心です。大観覧車下のお立ち台には大会名誉会長のタモリさんが真っ白の船長服に身を包んでスタンバイ。司会のTNC新垣アナウンサーが1艇ずつ艇名とコメントを紹介すると、目の前を通過するヨットに激励の声をかけていきます。各ヨット側も気合の入ったパフォーマンスを繰り広げていました。次のフェリーの入港時刻10:10までには80艇近くの参加ヨットの海上パレードも無事終了し、小戸沖に設置されたスタート海面に集結して11:00のスタートを待ちます。
北北東の風10~15ノット、波は0.5mほどと絶好のレースコンディションになりました。昨年の大会はこの時点で30ノットオーバーの強風が吹き荒れ結局レースは中止となりましたが、今年は楽しいレースになりそうです。参加各艇もセールを上げてウォーミングアップに余念がありません。スタートラインは博多湾のヨットレースでは前例がない800mの長さ。コースは北の方向に反時計回りの三角コースで約8マイル。第1マークまでは上りのクローズドホールド、第1マークから第2マークはスタボードタックのアビーム、第2マークからフィニッシュまでは途中までポートタックのアビーム、最後はクォーターリーとパフォーマンスを最高に発揮できそうな風とコース設定です。タモリカップのクラス分けは、「いいともA~C」がスピン、ジェネカー無しのクラス、「いいともD~E、イグアナA~D」がスピン、ジェネカー有りとなっており、普段レースに出たことがないヨットや乗ったなったことがない家族も今回ばかりは「お祭りレース」ということで、艇上には小さな子供さんから相当年配の方まで楽しそうに乗っています。小戸では名物になった大きな秋田犬「ロンちゃん」を乗せたヨットも昨年に引き続き参加しています。それにしても小戸沖の海面に80艇のクルーザーがセールを上げて走り回っている光景というのはなかなか壮観です。上空には地元テレビ局の取材ヘリコプターも飛来して大会気分も盛り上がります。
レース慣れしているヨット、初めてレースに参加するヨットが混在しているため、混乱を避けるために敢えて同時スタートとします。10:55に本部船から予告信号、10:56に準備信号が発せられ、スタートライン近くはにわかに活気づいてきます。本部船から800m先のアウターマークまでスタートラインに沿ってヨットが並んでいきます。勝負を意識したレーサータイプのイグアナDおよびCクラスのヨットはアウター寄りが有利と見てライン中央部からアウター寄りに集まっていきます。のんびりファミリークルージング派のヨットはラインから離れてスペースに余裕がある海面を流しています。順風の中、30フィートクラスの艇で5~6ノット、40フィートのレーサータイプのヨットでは7~8ノットの艇速が出ているので衝突事故が起きないように各ヨットも気を付けています。スタート海面には大会名誉会長のタモリさんが乗る大型のパワーボートもゆっくり流しており、各ヨットに手を振って声援を送っています。11:00に本部船からスタート信号が発せられリコール艇なしの「オールフェア」で、いよいよ待ちに待った九州の地で初めて行われる「タモリカップヨットレース」がスタートしました。ハイテクセールを上げた腕に自慢のヨット達はスタート信号と同時に飛び出していき、その他のヨットはマイペースで楽しみながらラインを通過していきます。最終艇がラインを通過したのは約20分後で、その時にはトップ艇は第1マークに到達しようとしていました。第1マーク横では迫力のあるマーク回航シーンにタモリ大会名誉会長が各ヨットに「頑張れ!」と声援を送り、参加艇の方も手を振って応えます。第1マークを回航した各艇は色とりどりのスピンやジェネカーを上げて第2マークを目指していきます。10~15ノットのいい風が吹き続けたため随所でダイナミックな帆走シーンが見られ、またレースの進行も早くてトップ艇は1時間弱でフィニッシュしました。フィニッシュ地点では本部船横でタモリさんがフィニッシュする参加全艇に「ご苦労さん!」と声を掛けていました。順風の風の中、ベテランから初心者まで入り混じった80艇もの大ヨットレース、事故もなく無事に終了したことが何よりでした。タモリさんも大満足でしょう。
タモリカップヨットレースの表彰は、各クラス優勝と全体の総合優勝、そしてベストパフォーマンス賞のみで成績表は配布されません。15:30から表彰式が行われ各艇ごとにステージに登壇して大会名誉会長のタモリさんからトロフィーを授与され、メンバー全員がタモリさんと握手をして栄誉を称えられました。
「いいともAクラス優勝」“Hokulea”(福岡・今津)、「いいともBクラス優勝」“Deportare”(福岡・マリノア)、「いいともCクラス優勝」“Whispering Jack”(福岡・小戸)、「いいともDクラス優勝」“Little Wing”(福岡・小戸)、「いいともEクラス優勝」“ZEPHYRUS”(福岡・小戸)、「イグアナAクラス優勝」“翔風”(福岡・小戸)、「イグアナBクラス優勝」“JORDAN”(福岡・小戸)、「イグアナCクラス優勝」“May be”(福岡・小戸)、「イグアナDクラス優勝」“Humming birdⅤ”(福岡・小戸)、「ベストパフォーマンス賞」“KANALOA”(福岡・小戸)。そして栄えある「総合優勝」は“Humming birdⅤ”が初のタイトルを手にしました。最後にタモリさんから、本レース発祥地の沼津以外で開催された昨年の横浜、福岡ともに台風でレースができず、今年の福岡も一旦は台風で流れ周囲からは「タモリカップはBBQパーティーなの?」と冷やかされていたので、今回福岡で立派にレースができて本当に良かったと喜びを述べられました。そしてあの名文句「来年もやっていいかな!」と会場に向かって呼びかけると、会場に集まった全員から大きな声で「いいとも!」。台風の接近で急遽の中止決定、1週間後の延期開催で大会関係者も大変だったことでしょう。大会を支えていただいた多くのボランティアスタッフの皆さんのご努力で無事に実現できた「タモリカップ福岡2014」、来年も博多湾で盛大に開催できますことを、そして運営サイドは大変でしょうがタモリさんのネームバリューで100艇、150艇と増えることを願っています。
写真一番右は、“Hokulea”
写真左から、“Deportare”、“Whispering Jack”、“Little Wing”、“ZEPHYRUS”
写真左から、“翔風”、“JORDAN”、“May be”、”Humming birdⅤ”
写真一番左は、“KANALOA”
発祥地の静岡県沼津以外で開催される「タモリカップヨットレース」、初回大会の昨年の横浜大会は台風15号で、福岡大会は台風18号でそれぞれレースは中止になりました。1年後の第2回大会、「タモリカップ福岡2014」も当初予定の開催日は台風11号接近で中止になりました。しかしながらタモリさんの熱意で1週間後に延期開催と決まり台風一過の夏空を期待していましたが、前線が停滞して一向に夏空が戻らずまるで梅雨のような天気が続いています。8月15日(金)の前夜祭・大バーベキュー大会は雨の中の決行となりましたが日本が誇る史上最強のサルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス」のライブショーが始まると会場は興奮のるつぼと化し、雨に濡れるのも構わずにステージ前に押し寄せて熱狂的な声援を送っていました。翌16日(土)も朝から雨が降っていましたが、9:15からの恒例の「海上パレード」前には雨も降り止み、タモリ大会名誉会長の前を80艇近くの参加艇が楽しいパレードを繰り広げました。
レースは11:00スタートで、何とか天気も崩れずに持ちこたえそうです。パレードを終わった各艇はスタート海面に向かい、セールを揚げてウォーミングアップとコースの確認に余念がありません。風は北北東で10~15ノットと絶好のレースコンディションになり、勝負にこだわる腕自慢の艇にあってはスタートが待ち遠しい様子です。コースは小戸沖をスタートして能古島の西側ほぼ真北2マイル地点に第1マーク、反時計に回航して真西2マイル地点に第2マーク、反時計に回航して南東4マイルでフィニッシュという約8マイルの三角コースです。スタート地点ではタモリ大会名誉会長が乗艇する大型のパワーボート「マリノア1」が参加各艇に手を振って声援を送ります。スタートラインはこれまでの博多湾でのヨットレースでは例がない800mという長さ。11:00ちょうどにレース本部船からスタート信号が発せられ、九州の地で初めての「タモリカップヨットレース」がスタートしました。前評判通り大型艇の福岡の“Humming birdⅤ、”広島の“KINE KINE11”、福岡の”May be”が艇団を引っ張ります。トップ集団はカーボンやケブラーなどのハイテクセールを付けたレーサータイプのヨットが占めます。さすがに速くぐんぐん後続艇を引き離していきます。第1マークは福岡の雄“Humming birdⅤ”がトップ回航し、その後も後続艇の追随を許さずに1時間弱でファーストホーム。第1マーク横ではタモリ名誉会長が全艇通過まで声援を送り、フィニッシュ地点では本部船横でこれまた全艇フィニッシュまで見守り続け、フィニッシュ艇に「ご苦労さん!」と労いの声を掛けていました。
レース結果は以下のとおりで、タモリ大会名誉会長による表彰式では各クラス優勝、べストパフォーマンス、総合優勝の各艇にトロフィーが授与されました。昨年は持ち越しとなった「タモリカップ総合優勝」の大トロフィーは元オリンピックセーラー高木 裕氏がヘルムを握る“Humming birdⅤ”が初のタイトルを手にしました。
「いいともAクラス優勝」“Hokulea”(福岡・今津)、「いいともBクラス優勝」“Deportare”(福岡・マリノア)、「いいともCクラス優勝」“Whispering Jack”(福岡・小戸)、「いいともDクラス優勝」“Little Wing”(福岡・小戸)、「いいともEクラス優勝」“ZEPHYRUS”(福岡・小戸)、「イグアナAクラス優勝」“翔風”(福岡・小戸)、「イグアナBクラス優勝」“JORDAN”(福岡・小戸)、「イグアナCクラス優勝」“May be”(福岡・小戸)、「イグアナDクラス優勝」“Humming birdⅤ”(福岡・小戸)、「ベストパフォーマンス賞」“KANALOA”(福岡・小戸)。「いいともDクラス優勝」“Little Wing”以下6艇は博多ヨットクラブの会員艇です。また入賞した全艇は博多湾を活動拠点としているヨットで、普段から慣れ親しんだ水域ということもあって地の利を活かせたのでしょう。前夜祭を含めた大会の様子は近いうちにこのホームページで紹介させていただきます。
8月2日(土)の第6レースは、暑い夏の日差しを避けて夕涼みがてらレースをしようという趣旨で続いている午後7時スタートの恒例のイブニングレースです。ただし今年は台風12号が九州西方沖を北上中で、東寄りに針路を変更した場合はレースどころではありませんでしたが、今のところ九州から遠く離れた西方海域を真っ直ぐ北上中です。台風の強風域に掛っていますが何とかレースはできそうです。本部艇はレース常連の“SIESTA”さんです。夕方には風もだいぶ収まり南東の風6ノット前後になったので、コースは「小戸沖スタート→能古島時計→ハツ瀬検疫ブイ反時計→能古島反時計→小戸沖フィニッシュ」に決めました。7月20日(土)・21日(日)、27日(日)、8月2日(土)、3日(日)、9日(土)・10日(日)とクルーザーレースが続き、なおかつ「台風12号」接近中ということもあったので参加は8艇と少々寂しい状況でした。
[以下は本部艇「SIESTA」号の島津氏からのレポートです]
HYC第6レースは壱岐レースと並びHYC名物ともいえるイブニングレースです。例年、イブニングレースは何故か成績の悪い我々SIESTAチームですが、今年は「イブニングは毎年成績悪いからいっそ本部艇しようや」と不埒な考えから、今回本部艇を引き受ける運びとなりました。のちにその考えが裏目に出るのですが、、、
私用があり、レース当日は朝10時からハーバー内をウロウロ、午前中は時折20knot以上のブローが入るなかなかのしびれるコンディション。雨も降っており、午後から実施された高木氏のセーリング講習会に参加されたHYC会員の皆さんからは「今日やるの~?」「カッパ着たくないな~」のご意見多数(笑)でしたが、17:00には風も4~8knotに落ち着きいよいよ2Fのオーナーズラウンジで受付開始です。
今回久しぶりにオーナーズラウンジに行ってみてビックリしたのが、プチ改装されていたこと!やはり、ハーバーの運営を行う指定管理者が変わった事が理由なのでしょうか?今までの雰囲気とはうってかわりマリンっぽい調度品で揃えられ、ちょっとした海外のヨットクラブ並みの雰囲気です。(行った事はないですが、、、) 圧巻は、KAZI誌のバックナンバーの豊富さ!懐かしのタイトルが漢字の「舵」時代のものから最近のものまで揃えられています。(余談ですが、我々ヨット乗りの悩みとして、よく「クルーの不足&高齢化」が言われますが、同レベルの深刻な悩みとして「自宅で増えゆくKAZI誌バックナンバー問題」も挙げられるのではないでしょうか?私自身も同居人に「いつになったら捨てるの!」やら「これ以上増えたら本棚が壊れる!」だの言われ、揚句にこっそり処分されている始末、、、同じ悩みをもっている方いらっしゃいましたらオーナーズラウンジに寄贈されるのも手かもしれません)。
話が逸れましたが、無事8艇のエントリーの受付も終了し、いよいよ海面にてマーク打ち&アンカリングです。二度アンカーを打ち直し、納得のできるスタートラインを設定できたらLet’s START!! 無事オールフェアで参加艇を送り出したら、しばしレース観戦です。能古島へ突っ込む船団と西に伸ばす船団と二つに分かれ、見えている範囲では能古組の方が有利のようです。普段の自分達のスタートは棚に上げて、「○○艇のスタートはバッチリだった」とか「△△艇はどこに向かってんだ?」などと、言いたい放題(笑) まさに岡目八目(オカメハチモク)ならぬ陸目八艇(オカメハチテイ)。やはりレースは客観的にみると冷静な判断ができる様です。その後、アンカーを打ち直し、フィニッシュラインの設定などをしているうちに20:15には能古島の西側にTOP艇の紅灯を発見、あれよあれよという間にTOP艇がFinish。21:30には全艇Finishと例年のイブニングレースとは違いスピーディーなレース展開となり、無事終了したのでした。
ただ、良く考えると8艇のエントリーだと、8位でも13 point付くんですよね、、、エントリーしとけばよかった!!!!(泣) 以上
昨日(8月7日)は博多湾内の西区今宿の長垂海浜公園で恒例の「まつり今宿」が開催され、祭りのハイライトである「花火大会」が盛大に行われました。台風11号接近の余波でここ何日か雨模様の福岡市ですが、皆さんの願いが通じたのかこの日は朝から青空も覗く「祭り日和」になりました。午後6時過ぎには小戸の福岡市ヨットハーバーには家族連れや友人グループが続々と訪れ、女性は軽やかなファッションに身を包んだ方が多くレースやクルージングで出港するときとは違って華やかな雰囲気が醸し出されていました。ビールやワイン、シャンパン、おつまみをヨットに積み込み、6時半過ぎには「サンセットクルーズ」を楽しんで花火見物をするヨットが次々と出港していきました。
打ち上げは海浜公園沖の台船からで、福岡市ヨットハーバーからは真西に約2マイル、20分ほどの距離です。台船の周囲には回転灯を点滅させた警戒船が多数配置されています。その警戒船の外側には赤や緑の多数の航海灯が揺らめき、ざーっと数えるとヨットが25隻ほど。その他にもモーターボートや漁船が多数待機しています。午後8時ちょうどに「ドーン」と音がしていよいよ花火大会の開幕です。次々に夜空に花開く大輪の花火に周囲の船舶からは大歓声が発せられます。今日の気象は北北東の風3~5m/秒で波はほとんどなく、ちょうど沖合から陸地に向かって風が吹いているので煙たくもなく最高の条件でした。大きな1尺玉花火(直径30㎝)が打ち上がると直径320mの大輪の花火が頭上に開き洋上で見物しているヨットに覆いかぶさるような圧倒的な大迫力でした。合計2,000発の花火が打ち上げられ午後8時45分に無事に終了しました。
博多湾の海岸での次の花火大会は8月15日(土)午後8時から西区マリノア海浜公園で行われる「姪浜花火大会」ですが、ちょうどこの日は延期になった「タモリカップ福岡」の前夜祭&大BBQパーティーと重なってしまいました。花火大会見物のヨットの皆様はくれぐれも安全に注意してください。
博多ヨットクラブとしての新規事業である「セーリング講習会」を、プロセーラーの高木 裕氏を講師にお願いして8月2日(土)に福岡市ヨットハーバーで開催しました。講習会にはクラブ会員をはじめ他の水域のヨットクラブからも申し込みがあり、併せて33名の皆さんが受講されました。
午後1時から受付を開始して1時30分開会、途中10分の休憩を挟んで午後4時までの日程でした。主催者の博多ヨットクラブ左座副会長の挨拶のあと、「ワンオーバーナイトを想定したヨットの操船について」をテーマに、〇講師である高木氏の自己紹介 〇昨年参加したシドニーホバートレースのビデオ上映 〇ロングレース・ナイトレースでのコース引き 〇各種アプリ、計器類の利用方法 〇セールの選択 〇ワッチシステム 〇安全対策の各項目にわたってご自身の豊富な経験に基づく講話がありました。
受講者はレースの常連さんだけでなくのんびりクルージングのBW派の皆さんも参加され、いろいろな気象サービスの紹介や計器類の利用、レースや回航・クルージングに役立つ最新アプリの紹介、安全対策の話に熱心に聞き入っていました。クラブとして初めてのセーリング講習会の開催でしたが受講者の評判も上々で、今後もいろいろなテーマで継続して開催していきたいと考えています。