今月7日(土)、8日(日)に韓国統営(トンヨン)のチュンムマリーナを拠点に開催される「第9回イスンシンカップ国際ヨットレース」に、昨年に続き博多ヨットクラブ会員艇の“Bambino”、“Little Wing”が参加します。両艇は5日(木)の昼頃に小戸ハーバーを出港して統営に向かうそうですが、航海の安全をお祈りしています。
統営は釜山から西に約50㎞ほどの風光明媚なところで韓国国内では有名なリゾート地です。昨年の第8回大会にはロシア、中国、日本からの参加艇を含めて約130艇のヨットが参加し6クラスに分かれてレースを楽しんだそうです。今年も同規模になるようです。同大会は遠来艇には「回航費助成」として130万ウォンが支給され、レースの賞金総額は約「1億ウォン」が用意されているようです。6日(金)には現地で前夜祭が催され、7日(土)に1レース、8日(日)に2レースの計3レースが行われます。回航やレースの模様などを後日レポートでお送りしたいと思っています。
小戸から韓国・統営まで約130マイル、季節風が強くなってくる時期ですので回航には万全を期さないとなりません。今日は天気が良かったので両艇ともリギンやシート、バッテリー、ライフジャケットやハーネスラインなどの安全備品、GPSなどの航海計器を入念にチェックしていました。写真は整備に余念がない“Little Wing”のOオーナー以下、メンバーの皆さんです。
昨年の博多ヨットクラブ年間総合優勝の“May be”さん(エリオット12M)が新しいヨットになりました。博多湾では最大サイズのヨットとなる艇がつい先日小戸の福岡市ヨットハーバーに到着しました。new“May be”の艇種は「Sprint 51」で全長が51フィートもあります。今日は天気が良かったのでYオーナー以下メンバーの皆さんで艤装のチェックやデッキ磨きなどの整備をされていました。デッキに立つととにかく広くて運動会ができそうです。ヘルムスマン位置からバウまでは結構距離があり、風が強い時などは拡声器でもないと声が届かないかもしれません。まだセールを上げての帆走はしていないそうで、今月15日のHYC第10レースが初セーリングになるそうで、風が強いとぶっ飛んでいくことでしょう。今後の活躍が楽しみです。
今年はいつまでも暑い日が続きましたがようやく肌寒い気候になってきました。3月のレースから始まった博多ヨットクラブの2015年も、定例レース、安全講習会、セーリング講習会、会員懇親会と無事消化して、いよいよ今月15日の第10レースを残すのみとなりました。クラブ会員を対象とした1年の締めくくりの「表彰式&懇親パーティー」は12月19日(土)18:30から(18:00からウェルカムドリンク)交通アクセスのよい中央区天神3丁目のピエトロ本店ビル1階“レストラン セントラーレ”(昨年と同じ会場)を貸し切って行います。会員(オーナー)並びにクルーの皆様の交流も一層深まるのではと期待していますので、多数のご参加をお待ちしています。
今年の博多湾の話題はなんと言っても8月の「タモリカップヨットレース」ではなかったでしょうか。台風の影響を受けた1年目、2年目と打って変わり3年目の今年は前夜祭、レースとも天候に恵まれ博多湾では過去最大規模のヨットレースが開催され、前夜祭には1,800人、ヨットレースには115艇の参加がありました。また9月の「小戸カップヨットレース」も今年で38回目となる伝統の大会ですが、今年は初めてディンギークラスとクルーザークラスを分けて別日程で開催し、クルーザークラスには48艇の参加があり大いに賑わいました。
今年のHYCパーティーも昨年に引き続き地元のサルサバンド“PINPINITA”のミニライブをやっちゃいます。そのほかにも恒例の出席者全員を対象とした空クジなしの「お楽しみ抽せん会」(素敵なヨットカレンダーやタモリカップグッズも用意しています)もありますので、一年間を振り返ってヨット仲間とご歓談ください。正式なご案内は後日会員様(オーナー)にお知らせしますが、会員艇のクルーの皆様も「12月19日」は今からしっかり予定を空けておいてください。
2015年10月18日(日)の第9レースの本部船は“Little Wing”さんでしたが“May be”さんが引き受けていただきました。艇はYAMAHA31Sの“Sarah”を借りての運営です。今日は「湾外コース」の予定で、「相島回航」は当日の気象条件(風が弱い)により2013年5月の第3レース以降実施できていなかったので、そろそろやりたいなとの思いから通常11時のスタートを1時間繰り上げて10時スタートとして「相島時計回り回航」のコースに決定しました。気象予報では北寄りの風、朝の内は2~4ノット、昼前頃から8~10ノット、夕方には風が落ちるだろうとのことで、夕方5時のタイムリミットまで7時間、直線距離で全行程27マイルほどですので何とかレースは成立するとの判断でした。万一トップ艇がフィニッシュできないような状況になればコース短縮も考えていました。レース参加受付時間も1時間早めて午前8時~9時としましたが、事前に会員艇オーナーにメールで周知するとともにHYCホームページでも告知していたので特段トラブルもありませんでした。今回は会員艇16艇とオープン参加1艇の合計17艇が参加です。
ハーバーの沖合にはすでに「海苔網」が設置されているので(来年3月まで)、大きく迂回して海苔網の北海面にスタートラインを設置します。空は秋晴れの快晴、波はほとんどなく絶好のセーリング日和ですがもう少し風が欲しいところです。風速計では2~4ノット。
1分前には各艇スタートラインに並んでいきますが思うように艇速が伸びずに大混戦の様相を呈します。10:00丁度にスタート信号が発せられ、続いて長音一声が発せられたのでリコール艇があったようです(長音二声だとゼネラルリコール、再スタート)。ジェネカーやスピンを上げる艇もありますが風が弱くて安定しません。また風向も定まりません。玄界島、志賀島方向の沖合いは海面が黒くなっているのでその内風も入ってくるでしょう。スタート1時間後くらいには風速が「0」になり海面も鏡面のようになってしまいましたが、いずれ沖合いの風が届いてくるでしょうからそれまで我慢の走りが続きます。そよそよとやっと弱い風が入ってきました。通過ポイントのシタエ曽根方向から吹いてくるので、スタボードタックで受けて西海面に伸ばす艇。反対にポートタックで受けて東海面に伸ばす艇に分かれます。トップ集団は西に伸ばしていきますが潮の影響で東に伸ばした艇が若干有利だったようです。「シタエ曽根浮標」近くでは風速も8ノット前後にまで上がりやっとレースらしい雰囲気が出てきました。回航地点の相島まではポートタックのクローズホールド一本になってしまったので、大型艇やレーティングが高い艇がじわじわと前に出ていきます。相島を回航してからはスタボードタックのアビーム、ジェネカーやスピンが花開き風速も10~13ノットに上がって豪快なセーリングが続きます。
14:49:48に“Humming bird Ⅴ”が1着でフィニッシュし後続艇も次々にフィニッシュしました。10着の“Le Grand Bleu 3”がフィニッシュした後に風が落ちて後に続く参加艇は相当苦労したようです。16:34:57に14着でフィニッシュした“HIRO”の後は結構距離があり風も落ちているのでタイムリミットが微妙なところです。17:00ちょうどにタイムリミットのホーンを鳴らしアンカーを上げて撤収に掛るところですが、すぐそこにシングルハンドの“Notari 3”がこちらに向かってきているので忍びなく、そのままフィニッシュライン通過を迎えました。わずか45秒足りなかっただけです。残念ながら後の2艇もDNFとなり7時間本当にお疲れ様でした。また本部船の“May be”チームの皆さんもタイムリミットまで海上での長時間待機、本当にご苦労様でした。2年半ぶりの相島回航レースでしたが全艇フィニッシュできなくて残念でした。
[以下は“May be”のYオーナーからのコメントです]
今回は都合により“Little Wing”の代わりに本部船を務めました。久しぶりの「相島」ということでスタート時刻を繰り上げてもどうにかロングを走ってもらいたい一心でした。スタートは微風のせいもありリコールも数艇ありましたがほとんど解消して走り去りました。途中から風も上がり楽しいレースが出来たと思います。事故もなく無事に終わりましたが終盤に風が落ちてしまい3艇がDNFとなり残念でした。特に“Notari 3”はラインを切ったのが17時00分45秒と僅か45秒届かずにホントにホントに気の毒でなりませんでした。 May be 吉川啓二
年に一度、ISPA(International Sail and Power Association)主催の研修クルージングに参加している会員艇“Summertime”の牧氏が、今年も9/17~9/28の日程で東エーゲ海のトルコのGokova湾をクルージングされました。その時の楽しいクルージングレポートを寄せられましたのでご紹介します。
次のPDFファイルをクリックしてご覧ください。 [ISPA研修・東エーゲ海クルージング]
先日お知らせしていましたように10月18日の第9レースはスタート時刻を1時間早めて午前10時とします。これに伴いレース参加受付時間も午前8時~9時としますのでお間違えの無いようにお願いします。なお第9レースの本部船は当初“Little Wing”としていましたが“May be”が務めることになりましたのでお知らせしておきます。
昨年の3月に紹介したカナダ人セーラーのカークさんを覚えていらっしゃいますか。カナダ西海岸バンクーバー近郊のビクトリアに居住されて、55歳の時にヨットを始め4年ほど西海岸でヨットの練習をされ、2011年に日本を目指して出港しハワイ経由で2012年7月27日に北海道の函館に到着しました。ビクトリアを出港してハワイまで27日間、ハワイから函館まで37日間かかったそうです。ハワイまでのクルージングで修理個所が発生したためしばらく滞在することになりましたが結局11か月間滞在し、生活費を稼ぐために「バーテンダー短期養成集中講座」を1週間受けてハワイヨットクラブなどのバーでアルバイトをしたそうです。函館を起点として先ずは北海道を時計回りにぐるっと1周回って、津軽海峡を抜けて日本海を南下。あちこちの港に立ち寄って(基本的にナイトクルージングはしない、デイラン50マイルを基本)小戸の福岡市ヨットハーバーに寄港。昨年4月1日には九州一周を目指して小戸を出港されました。この時は博多のヨット仲間が集まってささやかな壮行会を催し、博多ヨットクラブ山田会長から「HYCクラブ旗」を贈呈しました。小戸を出港して平戸→五島列島→与那国島→波照間島→宮古島→石垣島→沖縄本島→加計呂麻島→奄美大島→屋久島→鹿児島→宮崎→四国から太平洋側を北上、和歌山→下田→千葉→宮城→岩手と巡って日本クルージングの起点となった函館に到着し、おまけに日本の最北端(宗谷岬)、最東端(納沙布岬)、最西端(与那国島)、最南端(波照間島)を制してめでたく日本一周クルージングが完成しました。おそらく外国人セーラーとしては初めての快挙でしょう。日本人セーラーにもそう多くはいないと思います。
鹿児島県の加計呂麻島に立ち寄ったときに奄美大島出身の素敵な女性との出会いがありロマンスが芽生えたようです。できれば日本にずーっと住みたいとの思いで落ち着き先を考えていたところ、瀬戸内海クルージングの際に立ち寄った山口県の「周防大島」で仲良くなった漁協の方から電話があり、「今度漁港にゲスト桟橋を作ったからこっちにお出でよ」との誘いがあったそうで、今後は瀬戸内海の西の入り口に位置するここ周防大島を拠点にして日本クルージングを続ける傍ら、日本を訪れる外国人セーラーのための「日本クルージングガイド」をまとめられるそうです。できればその方面でビジネスの機会がないかと考えておられます。
1年半ぶりに小戸に寄港されたカークさんですが10月14日には「周防大島」に向けて出港されるため、10月11日に博多ヨットクラブ山田会長他と福岡市ヨットハーバーのスタッフ有志で送別会を催しました。10月7日が62歳の誕生日ということでハッピーバースデイのお祝いも兼ねました。会場はヨットハーバーの近く、姪浜漁港の漁師さんがよく利用される居酒屋「あみ屋」です。カークさんは日本食が大好きで(塩辛だけは駄目)日本酒も飲まれます。通算すると25年間日本で仕事をされていたので日本語は達者で話も大いに弾みました。周防大島では漁協の方の紹介で「古民家」を借りて、ヨットに積んでいる物品を整理して半分以上を古民家に移し、陸上と海上での生活になるそうです。独身のカークさんは加計呂麻島で出会った素敵な女性、久美(ヒサミ)さんとこれからの人生をこの周防大島で歩んでいきたいとのことでお二人の仲がうまくいきますように願っています。
翌12日に出港前のカークさんのヨットを尋ねました。船齢25年の40フィートのスチール製クルージング艇でキャビン内は総チークで自宅のリビングで寛いでいるような落ち着ける空間です。クルージング艇にはスチールのハルが一番とのこと。理由は何よりも頑丈なこと。クルージング中に大きな流木に衝突したことがあったそうですがほとんどダメージが無く、もしFRPのハルだったら穴が空いて浸水していただろうとのことでした。またキャビン内は冬は暖かく夏は涼しいとのことです。これは外気温が低くても海水温はそうでもなく、逆に外気温が高いときは海水温が低いので、スチールの船体からダイレクトに熱が伝わってくるためです。なるほどですね。写真のカークさんの向こうに額装の白黒写真がありますが、誰だろうと近付いて見ると制服姿の軍人さんでハリウッドスターかとみまがうイケメンの美男子です。カークさんにこの方はどなたですかと尋ねると「私のお父さんです。海軍の軍人でした」との返事。残念ながらお父さんの美貌はお姉さんが引き継ぎ、私はお母さんに似たようだとのこと。いえいえご謙遜を、カークさんもなかなかの男前ですよ。電力は風力発電装置も設置していますがコクピット上の大型ソーラーパネルで冷蔵庫も含めてほとんど賄えているそうです。ついでに久美さんの写真を見せていただきましたが夏目雅子似のなかなかの美人でした。周防大島で二人の新しい生活がスタートできることを心より祈っています。
できれば日本に永住したいとの強い思いがあるそうですが、どうして日本がそんなに好きなのか尋ねました。日本には四季の移り変わりがありとても素敵だ。また日本の伝統的な文化も魅力的だ。何よりもフレンドリーな人の温かさが一番だとのことでした。12月には3か月ほどカナダに帰るそうですがその時に久美さんが一緒であればHappyですね。来年は壱岐、対馬、五島を含めて九州一周、そして四国一周を、再来年には南西諸島、石垣島、南大東島、小笠原をクルージングされる予定とのこと。航海の安全をお祈りしています。
2015年第3回目の会員懇親会を10月8日(木)午後7時から中央区大名1丁目の国体道路沿いのお洒落なメキシコ料理のお店『BARRANKA(バランカ)』で開催しました。店内は吹き抜けの二階で天井が高く、植物も沢山置いてあって素敵な空間でした。3 つのフロアからなる店内、今回確保した席は2Fの窓際エリアで大きな窓を全開にして秋の夜風が心地よい席でした。飲み放題で「3,800円」、料理もおいしく100種類以上のカクテル飲み放題はとてもリーズナブルでした。とりあえず集合時間の午後7時にビールで乾杯!少し遅れて全員揃ったところでお店提供のシャンパンで正式な乾杯!さーあ、いよいよヨット談義に花が咲きます。
今回の参加者はJORDAN、SIESTA、 May be、 Bambino、Free style、MALOLO、METAXA Ⅴ、Summertime、ZEPHYRUS、麻里絵、いそしぎの11艇、プロセーラーの高木 裕氏、福岡市ヨットハーバー管理事務所の5名で総勢23名でした。年末の表彰式&パーティーを除くと会員(艇のオーナー)間の交流を目的とした懇親会が無かったことから昨年の4月から概ね3か月に1回開催しているもので今回で6回目となりました。今回は女性メンバーも7名参加し華やかな雰囲気の中で一層お酒も進み、博多湾でのビッグイベント、8月のタモリカップや9月の小戸カップの話題で大いに盛り上がりました。年に一度、10日程度の日程でISAP(International Sail and Powerboat Association)主催のクルージングに参加されているSummertimeのMオーナーが今年はトルコに行かれてエーゲ海を満喫されたそうです。昨年はヨーロッパのクロアチアでエーゲ海クルージング、一昨年はカナダのバンクーバー北の大自然の中をクルージングとレース派のオーナーの皆さんには何ともうらやましい経験をされています。後日エーゲ海紀行を掲載予定ですのでお楽しみに。また会員艇May beさんはヨットを買い替えられ、今月21日に博多湾では最大となる「51フィート」のヨットが小戸ハーバーに登場します。楽しみですね。
年齢や職業は違えど共通の「ヨット大好き」に話は尽きずあっという間に3時間が経過して午後10時にお開きになりました。この後は意気投合して二次会に突入したグループもあったようです。次は12月19日(土)の表彰式&パーティーです。100人以上の大パーティーですので大いに盛り上がりましょう。
10月18日(日)の第9レースは今季最後の「湾外コース」の予定です。当初スケジュールではスタート時刻を「午前11時」としていますが、コース決定の選択肢を広げるためにスタート時刻を1時間早めて「午前10時」とします。これに伴いレース参加受付も1時間早めて「午前8時~9時」に変更しますので、レース参加予定の皆様にはお間違えの無いようにお願いします。HYC会員様(艇のオーナー)には個別メールでお知らせしています。
11月15日(日)の今季最終戦の第10レースは、当初スケジュールどおり「午前11時」スタートで行います。