昨年から始めたプロセーラー高木 裕氏のセーリング講習会、第2回目の今年は6月14日(日)に実際に海に出ての海上実技講習で、スタート練習を中心に最後は上マーク回航のショートコースレースを行いました。参加艇は、JORDAN、SIESTA、May be、翔風、Little Wing、HIRO、いそしぎの7艇、計38名の参加がありました。Little WingにはFreestyleのクルーが3名、いそしぎにはToropicarnaのSオーナーも同乗。この外に本部船をZEPHYRUSが務めKarakoram、Summertime、METAXAの各オーナーが同乗して本部船業務のお手伝い、さらには高木講師が乗るサポートボートにはBambinoのNオーナーが同乗し、総勢で14艇のHYC会員が参加しました。
10:00からセーリングハウス会議室で、主催者の博多ヨットクラブ山田会長の挨拶のあと、レースで使用する信号旗の種類、スタートテクニック、タイミングの取り方、スタート・マーク周りでの簡単なルール解説等を行い10:45には各艇出港。朝9時の時点では北東~北北東の風4ノット前後と少し弱かったのですが、出港時には北の風6~8ノット、波は0.5mほどで絶好のコンディションになりました。今日は高校生、大学生のディンギーが海に出ておらず、OP級が練習をしているだけだったのでハーバーを出てすぐのところにスタートラインを設置して、11:25に第1回目のスタート、以降10分間隔で6回のスタート練習を繰り返しました。高木氏のサポートボートはアウターマーク付近やライン沿いを走りながら各艇に声を掛けていました。風向は北の風で変わらず風速は8~10ノットで安定していたため絶好のセーリングコンディションとなりましたが、各艇の乗員は50代~60代の熟年世代が中心で、中には70代のオーナー・ヘルムスマンもいたので、みっちり休みなく1時間も練習するとさすがに動悸・息切れ、足・腰の痛みを訴えるクルーもいたようです。しかしながら本部船から観戦していると、1回目より2回目、2回目より3回目と回を重ねるごとにタイミングも合っていいスタートが切れるようになってきました。練習して身体で覚えるのが一番ですね。プラクティス、プラクティス。
1時間経過したところでラインから0.5マイルほどの位置にサポートボートが上マークを打ち、仕上げのショートコースレースの準備です。スタート→上マーク(反時計)→下フィニッシュ。6回目のスタートから20分ほど休憩タイムを取っての最後のスタート。ところが何と、緊張感が途切れたのと疲労がじわーっと出てきたのでしょうかこの日一番悪いスタートでした。皆さん、若くはないのですね。他人ごとではありません。また本部船運営も、各種信号旗の掲揚・降下、音響信号の発声を繰り返し、一度はリコール艇があったのでX旗の掲揚、はたまたゼネリコが二度あったので第1代表旗の掲揚と、あらゆる想定の本部船業務が経験できて大変勉強になりました。
13:00にハーバーに帰港して艤装解除し昼食タイム。この間、高木講師はスタート練習を撮影したビデオ動画を編集して、14:30から動画を見ながらの解説があり15:30に本日の講習会を無事終了しました。
さーあ、今年も熱い夏がやって来ます。3回目となるタモリカップ、前夜祭には昨年に引き続きあの“オルケスタ・デ・ラ・ルス”が登場。サルサのミュージックで真夏のヨットハーバーの夜を盛り上げてくれます。
本日より参加申込の受付が開始されました(7月3日まで)。地元福岡はもとより各地の皆様の参加をお待ちしています。昨年を上回るヨットで博多湾を埋め尽くしましょう。タモリさん、今年こそは「台風」を引き連れてやって来ないでね!
8月1日(土)に予定している第6レース・イブニングレースは「タモリカップ福岡2015」と日程が重なったため今年は中止とします。ただし、年間シリーズレースの一つとしているため、タモリカップのフィニッシュタイムをHYCレーティングで修正して第6レースの成績とします。このことは既にHYC会員(艇のオーナー)の皆様にはお知らせしていますので、シリーズレースに参加されている皆さんはぜひ「タモリカップ」にご参加ください。
真夏の祭典!タモリカップ福岡2015のレース公示が発表され、待ちに待った第3回目の福岡大会開催に向けて動き出しました。大会日は8月1日(土)、2日(日)で参加申込み受付は6月1日からです。前夜祭には熱狂的なステージで会場を大いに沸かせた日本一のサルサバンド“オルケスタ・デ・ラ・ルス”が昨年に続き登場します。今年こそ台風や雨に影響されずに、暑い博多の一大ページェントが繰り広げられることを祈っています。博多湾に100艇以上のクルーザーヨットのセールを花咲かせましょう。多数の参加をお待ちしています。
2015年5月17日(日)の第3レースは“Free style”チームに本部船を担当していただきました。今日は天気も良く、予報ではMaxで10ノット前後の北寄りの風となっています。予定では湾外コースということになっていますが、宗像沖の「相島」回航だと26マイルほどの距離になり、小型艇にはちょっときついかなということでレース委員長と相談のうえ、博多湾口の「玄界島」→「机島」をぐるっと反時計に回ってくる約15マイルのコースに決定しました。午前11:00に参加17艇が全艇オールフェアできれいにスタートし玄界島を目指していきました。ちょうど2年前の5月に韓国・釜山に向けて回航中に対馬沖で海難事故に遭った“METAXA Ⅴ”が、2年ぶりにオーナーヘルムでレースに復帰しました。これから活動を再開されるようです。
風は弱いながらも5~8ノットは吹いており、場所によってはブローで10ノット前後の風を受けて快調に走る艇もあるかと思えば、2~3ノットの微風に捉まって苦労した艇もあったようです。スタート後まもなく東海面に伸ばした大型艇の“Humming bird Ⅴ”、“MALOLO”が終始リードし、13:29:10に“Humming bird Ⅴ”が1着でフィニッシュ、13:30:50に“MALOLO”が2着、13:31:16に“May be”が3着と接戦でした。15:10:32に最終艇がフィニッシュして無事にレースを終了しました。なんでも本部船はトラブルがあったようですが、チームFree style・ヘッドセールトリマー、毎回埼玉から応援参加のTo氏から楽しい本部船運営記が寄せられましたましたのでご覧ください。
[以下は“Free style”Toさんからのコメントです。]
本部船運営は今回で2度目です。初体験の前回は思うように風が吹かず、我々のせいでは無いのですがリタイヤ艇やDNF艇が出てしまいほろ苦い思い出となっていますので、今回はうまくやるぞ、と気合が入ります。ところが、わがチームはフルメンバーで7人のところ、今日は男性3人が欠席、男女2名ずつの4名での運営となりました。無事にできるのか?ノッケから、若干の不安が頭をよぎります。
8時45分、わがチーム自慢のウグイス嬢Iちゃんによるレース開催のアナウンス(女性の声って、やっぱりいいでしょ?男ばかりの本部船オーナーさん、彼女貸し出しますよ。有料ですが)。10時に受付を終えて、いざ出航。実はわが愛艇、本部船運営にタイミングを合わせてマストを取り外してチューニング中なのでした。信号旗を揚げられないのは困る、ということでマストの代わりに用意した紅白に燦然と輝く棒を高々と屹立させての出航です。
風が弱い、できるだけ沖にスタートラインを設定したかったのですが、ディンギーの練習海面を避け、時計をみるとナントもう10時25分!時間がありません。急いでアウターを打ち終え、投錨したところでトラブル発生!周囲の参加艇の動きに気をとられている隙に、アンカーロープをペラに巻いてしまったのです!ロープを引っ張ってもビクともしません。エンジンは停止して立ち往生です。皆さんからは良く分からなかったかもしれませんが、スタートライン設定時のわが艇は、軽いパニック状態だったんですよ。「スタートラインが短いから打ち直してくれ」って言われたらどうしよう、とか、スタートの合図じゃなくて「助けて」の合図の旗を揚げた方がいいんじゃないの?とか、オマエ潜ってほどいて来い、嫌です、そんな会話が飛び交っていました。こんな状況では走錨してしまうかもしれない、ということで、予備のアンカーを投入、気を取り直して運営作業に集中です。
11時ジャストにオールフェアでスタート。みなさん、本当にきれいなスタートでした。本当なら、アンカーを揚げて参加艇の勇壮な姿を撮影するつもりが全く身動きがとれず、ただただ救助を待つのみです。半ばふてくされて缶ビールをあおりますが、もう11時半!志賀島での豪華な昼食というお楽しみがなくなってしまったばかりか、昼ごはんは目の前にある煎餅とポテチだけになるかもしれません。あ〜あ、やっぱりオマエ潜れ、絶対嫌です、という不毛な会話をしていると、「あれ、なんか解けてませんか?」と女性クルーの声が。なんと!あれぼど絶望的にビクともしなかったアンカーロープが、クリートから斜めに海底に向かっているではないですか!とビクビクしながらエンジンをかけ、移動してみますが異常は無いようです。普段の行いが良いと、こういうこともあるんですなぁ(-。-)y-゜゜゜とりあえず小戸に帰って船底の確認と弁当の買い出し。問題なし。ありがとう神様。
風も上がってきたようなので、もしかしたらトップ艇がもう帰ってくるかも知れない、と急いでゴールラインを設定しに戻ります。弁当を掻き込みガスった海面を見ていると遙か彼方に3〜5艇の小さな影。まだ1時間以上はかかりそうです。やはり豪華な昼食にすればよかった・・・。どうやら今日は接近戦の様相です。Humming bird Ⅴを先頭に40ftクラスが団子で帰ってきます。そして後続も付かず離れずゴール。本部船として言うことなしのうれしい状態です。そして、参加17艇すべてが無事タイムリミット内のゴールでした。波乱なしのレースかなと思っていたのですが、後で聞けば無風状態でドラマがあったとか。離れたところで待っているだけでは状況が解らないものです。各艇のデータが簡単にPCで見られると運営ももっと楽になり、豪華昼食が食べられることでしょう。
ところで、わが艇自慢のマスト代わりの赤白の棒ですが、残念ながら皆さんからの評価は辛口でした。「かっこ悪い」、「盆踊りですか?」はたまた「難民船みたいだ」などなど、散々な言われようです。くやし〜。来月の第4レースを見ていてください。メンテされたマストを立てて颯爽と走る予定です。!?
「海を愛するタモリの日本一楽しいヨットレース」が今年の夏も開催される予定です。一昨年の第1回大会は台風のためレースは中止で「大バーベキュー大会」で大いに盛り上がりました。昨年の第2回大会も台風接近により延期開催となり雨中の「大バーベキュー大会」でしたが日本を代表するサルサバンド“オルケスタ・デ・ラ・ルス”のステージに熱狂し、迫力のあるレースも実施できました。そして3回目の今年こそは真夏の空の下での開催を願っています。
福岡大会は8月1日(土)、2日(日)で開催される予定です。横浜大会は9月12日(土)の1日で敢行される予定です。さらに今年は北陸の富山大会(7月18日、19日)、東北大会(仙台9月20日)が新たに開催されるようです。福岡大会には昨年に続き“オルケスタ・デ・ラ・ルス”もスケジュールを空けているようです。近日中には大会実行委員会から詳細が発表されると思われます。
7月のHYC第5レース・壱岐レースにつきましては次のように艇長会議及びスタート時刻を変更します。
艇長会議は7月18日(土)午後5時からクラブハウス2階のラウンジ(出艇申告は午後4時30分~午後5時)。スタート時刻は19日(日)午前4時とします。タイムリミットはこれまで通りの19日(日)午後6時です。
長年にわたってナイトレースとして実施してきた「壱岐レース」ですが、乗員や艇体の安全を最優先とし、博多から壱岐までの玄界灘を楽しいレースをしていただくためにスタート時刻を変更するものです。スタート後まもなく空も白んできますので、これまでのように真っ暗な中をGPS機器とにらめっこで浅瀬や暗礁などに注意しながら操船する緊張感が少しは和らぐものと思います。
HYC会員(艇のオーナー)には別途メールでお知らせしていますが、会員以外でオープン参加を予定されている方はお間違いないようご注意ください。詳細についてはクラブ事務局にお問い合わせください。
博多ヨットクラブでは昨年より福岡在住のプロセーラー高木 裕(ユタカ)氏を講師に「セーリング講習会」を開催しています。今年は海に出て実践的な講習を行います。講習会の内容は、スタートラインを設置してスタート練習を何回か行い、最後に上マークを回る上・下のソーセージコース(スタート→上マーク→下マーク→上マーク→フィニッシュの4レグ)のミニレースを行います。タイムを競うものではありませんので乗員数やメンバーの技量により、「上マーク→下マーク」のダウンウインドレグはスピン、ジェネカーを使わなくても構いません。また第1レグの上マーク回航時点で取り止めても結構です。スタート練習ではサポートボートの高木講師が各艇に対して適宜指導を行います。また練習の模様をビデオ撮影して解説を行います。日本を代表するプロセーラーからアドバイスしていただけるまたとない機会ですので参加をお待ちしています。なお参加申込みはHYC会員艇に限らせていただきます。自艇で参加したいがメンバーが揃わない、或いは自艇は参加できないがクルーが参加したい(参加させたい)という方は合同で参加されるか、又は、事務局で調整させていただきますので事前にご相談ください。
【日 時】 6月14日(日)09:00~15:30
09:00~ ハーバー集合、受付、艇の艤装(スターン部にHYC旗掲揚)
10:00~ 海上レッスンのミーティング(セーリングハウス1階会議室)
・どのような練習をするか(スタートテクニック、タイミングの取り方など)
・スタート、マーク周りでの簡単なルール解説など
10:30~ 出港
11:00~13:00 海上でのスタート練習、最後に「上・下」のミニレース
13:00~14:30 帰港、昼食、艤装解除
14:30~15:30 ビデオを見ながら陸上講習(セーリングハウス1階会議室)
15:30 解散
【場 所】 福岡市ヨットハーバー セーリングハウス1階会議室及び博多湾
【参加資格】HYC会員と会員艇のクルー
【参加費】 一人500円(当日徴収)
【申込み】 参加希望の方は、艇名と人数を、5月31日(日)までにHYC会員様(艇のオーナー)から事務局へお申込みください。
《講師:高木 裕(ユタカ)氏の略歴》
大学時代にインカレ優勝、インカレ470級個人優勝、学生で初の470級全日本チャンピオン。国体優勝、アジア選手権優勝、ワールド7位、ロサンジェルスオリンピック470級日本代表11位。キールボートではジャパンカップ、鳥羽-パールレース、沖縄-東海レースなどで優勝多数。国際レースではハワイ・ケンウッドカップ、豪・シドニ-ホバートレース、米・トランスパックレースなどに数多く出場し優秀な成績を残す日本を代表するセーラー。